表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
うんちーと!【外伝】  作者: もり
新人教育の話
6/10

第5話 洞窟アタックしちゃいました。

「次、オマエ行け」


 ここは洞窟の入り口です。

 そう言われたコフリンは、指示したイカ男と洞窟を何度も見てました。

 明らかにビビってます。

 なぜなら先行した男子モブと女子モブは、体中が粘っこい黄色い汁まみれで、放心状態だからでした。

 なのにイカ男、肝試しのノリで一人ずつ洞窟アタックさせてます。

 しかもノーアドバイス。

 実践主義とは名ばかりの鬼畜の所業でした。

 ちなみにゴブリンの習性は男はチマツリに、女はナグサミモノにするそうです。

 最近のゴブリンは男もイケるクチなのかな?

 そう考えて二人を見ると、なんか …… オエッてなりました。

 


「こんなことをして、何になるっていうのよ。ひどいっ、信じられないわ」

「何になるかって? それは自分次第だぜ。お譲ちゃん」


 イカ男、キメゼリフっぽく髪をファサっとしてました。

 ただの無責任発言なのに。


【カンナ、彼、やり過ぎじゃないかなぁ】


 ハチベエ、とても心配そうです。

 ちなみにこのドグサレ人形、呪いの力で今まで、無垢で何も知らないか弱い冒険者を、何人も無慈悲に葬ってきました。

 自分はとても高い棚に上げるタイプのようです。


 カランコロン、つっかけが鳴ります。

 結局コフリンは、言われるがまま奥へと進んでいきました。

 装備はワンピースにフリルのエプロン。冒険というよりは、八百屋に買い物スタイルでした。

 ほぼマルゴシです。大丈夫かな?


 大丈夫じゃありませんでした。

 コフリン、高速四つん這いで戻ってきました。

 ケガはなさそうですが、青い顔でのたうち回ってます。

 気が触れたのかな?

 テゴメにされて、アッチの世界にイッちゃったのかな?

 フジサンロクの空気のおいしい病院で一生幸せに暮らしてね。

 ゴブリンは、男どころかコフリンでもイケるクチのようでした。


 ビッチは、平然としながらバナナの皮をむいてました。

 この光景が、一番グロテスクでした。

 仕方がないので、わたしもクッキーをほおばりました。甘くておいしい。

 よく喉を通るって? 甘いものはベツバラでしょ。


「次、てめえだ」


 イカ男、ドンちゃんに向けて、アゴシャクリしました。


「き、決め手のトドメの切り札は、最後のラストでフィニッシュが定番のセオリーかつテンプレートに決まって決定的だろ?」


 必死なのは伝わってきました。


「ウルセエ。行け」

「自ら自分で赴き行ったらどうなんだ? それともあるいは恐怖が怖くて恐ろしいのか?」


 イカ男、『何ヨットスクール』も『ワタナベの何』も真っ青のスパルタです。そんな気がします。

 それでもあるいはドンちゃんひるみませんでした。


「ワシが行くわい」


 イッテツはラクダ色のシャツとハラマキを勢い良く脱いで、地面に叩きつけました。

 イッテツはテーソーの危機なのに、半裸で洞窟にノッソノッソ行ってしまいました。

 心意気はアッパレですが、関わりたくないと思いました。


 あとドンちゃん、うれしいのはわかるけど、笑みこぼれすぎだと思うんですけど。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ