最近異世界とかが流行ってるみたいだけどぶっちゃけ異世界ってなんなのさ
異世界ってなんだろう・・・
そんな感じで生まれたこの作品。
カオスとか予想外すぎて笑える系好きな人にはおすすめ。
非現実の中にリアリティを求めて書きました。
笑えなかったら・・・
とか保障はしませんよ。
最近、みんながやたらと「異世界」「異世界」と騒いでいる。
どこを歩いても「異世界行きたい。」
教室にいても「異世界行きたい。」
ネット上の「なう」する感じのサイトでも「マジ異世界行きたい。」ってすごく盛り上がってるし。
みんな「異世界」とか「異世界」とか言ってるけど、ぶっちゃけ何なの?
分からなくて調べてみたけどバカな私にはさっぱりだった。
と、いうわけで、私は絶賛考える人なう。
「異世界とは何か」を議題として考えていこう。
その一。もしかしたら今私がいるセカイとは違う感じ。かなり違う感じ。例えば、何か投げるとか。
『埼玉県で、ある一人の小学生男子がふざけて箸を投げたのが始まりだそうです。それが、見ていたお友達にも広がり、たまたまそれを見ていた一人の男性が現場を撮影したそうです。その動画をネットに投稿したところ、箸投げを真似する人が次第に増え、“箸投げ”が全国的に広まり現在に至る。ということですが・・・』
私は今を生きるピチピチの高校一年生!現在テレビを見てます。
ニュースのお姉さんが言ったとおり、ほんとに今箸が流行ってるよね。
よく放課後にお箸投げるけど、たまにものすごく先が尖っててもはや凶器なお箸を持ってくる人がいるから、すごく危ないんだよねー。
この間は箸投げが白熱しすぎて死人が出たって、テレビですごく話題になってたしなあ・・・。
これは無いな。うん。よし、次だ!
その二。魔法使っちゃう。
「私は毎日を魔法で楽しく過ごしちゃう、ちょっとドジだけど可愛くてみんなに人気の魔女っ子のサチことさっちゃんだよ!そこら辺の石ころも、そこら辺の頭が寂しいおじさんの頭も、素敵なお花に変えちゃうよ!今日は何をしよっかなー。」
おや、15m先に何やらお悩み中の中学生の男の子を発見!
面白そうだから頭のなかを魔法で見ちゃおう!
もこもこもこ~ぽん!
あー、来週テストかあ、ゲームできないじゃん。勉強嫌だー、やりたくねぇなあ。あ、駄目だ駄目だ、こういう時こそ現実逃避!そういえば、田中が「オレ、エロ本持ってるんだ!」とか言ってたな。明日みせて貰おう。どんな感じなんだろ・・・その・・・エロ本って・・・なんか、その・・・あれが・・・こうで・・・
う~ん、かなりどうでも良かったな!なんか色々言ってた気がするけど、スルーでいこう!
――先ほどかけた魔法は、魔法使い以外の人も少年の頭の中が分かってしまう魔法だったのだ。そんなことも忘れ、ドーナツを食べようと思い立ち、少女はその場をスキップしてその場を去っていった。少年の恥など知らずに――
なんかいい感じで締まったのかよくわからないけど、スルーって響きいいね。よし、スルーって言葉だけ採用!合格!スルー、スルー、わからないやつは大体スルーで行こう!
よし、次だ!
その三。目からビームやソースがよく出てくるセカイ。怒ったりした時とか泣いた時とか。
case1
『栄子、泣くな!もうお前は一人じゃないんだ。これからは俺と栄子と二人でこの先歩いてゆく運命なんだ。』
『英二さん、そうね・・・共に、生きましょう。』
手を取り合い、見つめ合う男女。
二人はしばらくの間お互いを見つめ合っていたが、やがて互いの顔が近づき、くちづけを交わした。
彼女の頬には陽の光を受けて輝く一筋のソースが、そして指には、永久を誓うエンゲージリングが二人の未来を祝福するように、眩く光った。
ヤバイ、目から心の汗ならぬソースが出るんだけど!これ、超泣けるわあ。良かったね、良かったね栄子。あと英二、お前臭いよ。あれ?でも、ソース垂れ流してる栄子さんのが臭いのかな?・・・ま、今は感動しとこう!
case2
今日、みーこちゃんがすごく大変なことになっていた。勿論のこと、教室もだけど。
みーこちゃんは、モテ期なうな感じのたけしくんに、昨日告白というやつをしたそうだ。
だけど、返っていきた答えが、「ごめん、俺も好きなやつがいてさ・・・。」だったそうだ。初めて聞いた人は、良かったねと思うだろう。しかし、実際たけしくんが言いたかったことは『俺は好きなやつと今付き合ってるんだ、悪いな。』みたいな感じなのだ!
そう!彼はみちこちゃんと付き合ってるなうなのだ!
それを知ったみーこちゃんはヒステリー!その後、「なんで誰も教えてくれなかったのよおおおお!」と、嫉妬と怒りと悲しみとで目からソースを流し、暴れ、目からは攻撃力バツグンのビームを発射した。
そのせいで教室はハチャメチャに。みーこちゃん、ビームはやめてよね。
結果、みーこちゃんはたけしくんにドン引きされ、みんなからは暫くの間距離を置かれることになってしまった。
こんなセカイやだ・・・ビームとか・・・練習したことあるけど、出なくてよかったと今ちょっと思っちゃった。はい、スルー!
その四。実は夢の中のこと?
ふわふわ漂うみかんとちゃぶ台。・・・なんか一発で夢だと分かった私って天才!
あ、早速向こうから誰かが来るぞ。二人いるみたい。
うわ、片方超イケメン!鼻、高っ!そして残念なことにキモオタが傍らにいるぞ。
キモオタはなんかお腹出てるし全部が全部太ってるし、何よりダサい。
ものすごい光景なんですけど。片方イケメン過ぎてキラキラオーラ放出して爽やかさがこっちまで伝わってくるはずなんだけど、隣のキモい人のせいで・・・。きもきもオーラとキラキラオーラが一緒になったせいで、キラキラオーラが相殺されている!この野郎!でも隣にキモい人がいるおかげでイケメンさんが神のようなイケメンに見える。キモオタはその分キモいランクのなかの最底辺にしか見えないけど。
「ねえ、そこの君。」
わ、ぼーっとしてたらイケメンさんに話しかけられちゃった。キャー!
「大事な話があるんだけど。」
え、初対面なのにそんな大事な話あるの?え、え、なんだろ、もしかして『一目惚れしました、あなたが好きです』みたいな感じで告白とか?キャーーー!夢でも嬉しい!死ねる!
あれ、イケメンさんがなんかキモい方に顔向けてなんかこそこそ喋ってるぞ。
どうしたんだろ、恥ずかしいとか?え、イケメンでカッコよくてたまにカワイイとかもう、最強じゃん!無双するよ。
なんか今度はブサ面がそわそわし始めたぞ、イケメンさんはなんか微笑んでる。あとなんでイケメンさんは見守ってる感じなの?え、え。
「一目惚れしました、好きです!」
お前かアアアアアアア!アイドルシャツ着て頬赤くしても、ちっともときめかないよ!むしろキモいよ!ていうか、妄想の中のイケメンの言葉と一緒だしいいいいい!言葉だけ夢に反映しても意味ないよ!あと
唯一の友達っぽいイケメンさんいないと告白できないとか、この、「甘ったれがアアアアアア!」
私は『愛子LOVE』のシャツを着たキモオタを思いっきり蹴った。
キモオタは綺麗な放物線を描きながら、西の空へ消えていった。
イケメンの発した「ドンマイ。」という小さな呟きは、空気に溶け、その場に静寂をもたらした。
後には夕日が私達を赤く染め、風が体を通り抜けるだけだった。
なんで頭のなかでこんな事考えてるんだろう。想像の中ぐらいイケメンに告白されたいな。モテたい。
スルーのハンコは押せないけど、もしかしたらこういう考えも有りなのかも。私ぐっじょぶ。
その五。異世界とは、実は死んだ後に行くところなのかも。
ここは天国、日本列島の遥か上にある、水澄というところです。所在地で言うと天国 日本 水澄5丁目12番地。
名前の通り水が澄んでいて、他にもお寺とか神社みたいなのもいくつかあります。そのおかげで天国では屈指の人気観光地になっています。ちなみにパンフレットに載ってます。毎日毎日外人さんが観光に来てJapan Japan言ってます。日本好きな方が多いみたいです。
観光に来た外人さんの話を聞くと、「生きてた時は、全然ジンジャとかニッポーンとか来れませんでしたけど、死んでよかったデース!いつでもニッポーンに来放題デース!天国最高フウウウゥゥゥ!」という回答がよく返ってきます。テンションが無駄に高いです。天国に来た時、こういうのが苦手な人は注意してくださいね。
そしてここは不思議なところです。水が良いところには竜がいるみたいな言葉がありますが、本当に居ます。
そこらをブラブラと歩いていると、たまに竜とすれ違うので、お辞儀をします。礼儀ですから。そしてそれを見た外人さんが「Oh,exciting!」と言って、竜の方へ歩いていって、ペコッとお辞儀をします。外人さんはすごく楽しそうです。
竜のおかげか水澄のおかげかわかりませんが、生前より性格が穏やかになりました。天国は皆いい人ばかりで、怒ることなどありませんから、ずっと心は清らかです。
水澄、最高です!
天国に来た時は、是非とも水澄に来てみてください。とってもエキサイティングなことが待っていますから。
なんか、ありえそうだわ。けど、コメントしづらいから はい、スルー!
その六。
実はこの世界こそが異世界だったりする。
なぜならこの世界には不思議なことがたくさんあるし、
心霊現象だとか
宇宙にいくつもの謎があったりだとか、
地球にあるものも、最先端の科学力とかでも解明されていない謎があったり、
昔には魔法があったりなかったり、
予言はあるのか、とか、
もうたくさん不思議なことがあるから、
この世界こそが異質な世界、
つまり 異世界 なんじゃないのかな・・・
なんだかこんがらがってきた。考えたらよけいに分からなくなっちゃった。
でも、今回考えてわかったこと。それは、
もし異世界があっても、行くのはごめんだね!
ってこと。
想像の中の異世界の私は、“私”のようで“私”とは少し違った人間だった。だからもし異世界に行ったとしても、そこには別の“私”がいるわけで、その“私”はその人だけのセカイを築いているから、後から来た“私”には何もない。
だけど、今まで気づかなかったけれど、この世界にはたくさんの面白いもの、大切なものがある。
目をつぶれば真っ暗だけど、目を開いて前を向けば、
家族がいる。
楽しい友だちがいる。
お母さんが作ったあったかいごはんがある。
お父さんのしかめっ面がある。
友達の泣き顔、笑い顔、笑いがある。
ピースして笑ってる写真がある。
かつて大事にしていた思い出が引き出しにしまってある。
私だけの、時間がある。
こんなにもたくさんの大切なものがあるのに、異世界に行ってしまったら、なにもかも捨てなければならない。そんなの嫌だ。
つまり、結論。
自分の世界が一番居心地がいいよねって話!
前書きに書いたとおり、リアリティを重視しました。
まだ読んでいない人は以下、ネタバレになります。
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水澄の話が有りましたが、死んだからといって異世界には行けないと思いますよ!決して早まるな!です。
こんなところまで読んでくださった皆様、ありがとうございました