冒険者ギルドでⅡ
少し長めかな
「ふわぁ〜ふぅ。もう朝か…」
俺は欠伸をしてもう地平線から遠く離れている太陽を見る。
太陽は大地を照らし、光っている。
小鳥はさえずりいろいろなところで動物の鳴き声がする。
俺は自然が多いところってこんな感じなんだな〜と思いながら魔法で少し全身を拭き、元の服装に着替えた。
「腹減ったな…そういえばティリアは何処にいるんだ?」
俺はティリアの眠っているベッドの様子を伺う。
どうやらまだ寝ているみたいだ。
布団が一部盛り上がっているのが目に見える。
「まだ睡眠ちーーっ!?」
今、俺の後頭部に何か硬いものがぶつかったような…
俺はティリアの方を振り向く。
すると、ティリアの足が見てた。さっきぶつかったのはティリアの足で蹴りを入れられたというわけか…
やられたらやり返す…倍返しだっ!!って行きたいけどか弱い女の子にねぇ…
「おーい、ティリアー?朝dーーぶへっ」
今度は回し蹴りかよ!?っていうかティリアどんだけ寝相悪いんだよ!?
一回一回のが結構痛いし2回蹴られただけで体力1000減ってるし…もし補正がなかったら俺、終わってたな…
光輝は幸せそうに寝ているティリアを見て、まだ寝かせておこうと思った。
そして、光輝は部屋から出て行き、食堂に顔を出した。
「おっ、ティリアちゃんの彼氏さんおはよう」
「おはようございます」
俺は女将さんからの挨拶を済ますと350ウェルのうどんに似たうどぅんというものを頼んだ。
「そういえば、ティリアちゃんの寝相、凄かったでしょ?」
あっ知ってたんだ…
昨日のうちに言ってくれればよかったのに…っていうかなんで知ってんだろう…
「はいとても痛かったですよ。体力1000も無くなってしまいましたからね…破壊力抜群の蹴りができる割にはウルフなんかに負けているのが不思議で…あれ?聞いています?」
女将さんが俺の後ろを見て不思議そうにしている俺を見てジェスチャーで教えようとしているのだがよくわからない。
もしかして後ろに誰かいるのかな?
俺はそう思って後ろを向いた。
ドガンッ。
その音は、誰かが俺の頬を殴った音だった。
俺とて防御力は万単位だ。
今思えばとてもティリアの拳や蹴りは凄まじい威力を発揮するだろう…
ウルフ。いや、オーガぐらいならきっとパンチだけでお陀仏となるかもしれない…
俺は今、ティリアに殴られたのか…
俺は俺を殴った張本人のティリアの顔を見る。そして目があったとき、こう言われた。
「最低っー!!」
バチンッ。
今度はビンタ…か……よ。
俺は頬に赤い紅葉をつけながら、食堂の壁まで吹っ飛ぶ。そして、壁に背中を打ち付け、地面に落ちた。
頭にはたんこぶが出来ており、背中や各部位には内出血の後に出来るもの、出血、赤い紅葉が見られた。
俺は内心と言うか普通に痛いと思いながら立ち上がる。
さっきまで脛から脹脛にかけて流れていた血は足裏へ向かって流れている。
「【リカバリー】」
俺は出血、打撲などなどを治療魔法で治す。
それを見ていたティリアではなく、若干笑って震えている女将さんが俺に話かけた。
「自業自得よ。女の子には触れられたくないところがあるのよ」
と言った。それを聞いて、ティリアは凄まじい威力で蹴りを入れることができると自覚していたが、他人に言われるとムカつくのだろうと理解した。
にしても…被害増大だ…誰が払うんだよ…
食器割れたし壁にひびがはいったし…
名何より俺のうどぅんが…
美味しかったのに…
俺が落胆していると、ティリアが手を差し伸べてきた。
俺がその手を取ろうとすると、一回上に引っ張ってくれたが、其の後、下に手を叩きつけられ、俺は黒い悪魔が通る地面に横たわってしまった。
「ティリ…ア……」
「知らないっ!!」
やってしまったか…
俺は宿屋から出て行ったティリアを見ながらそのまま精神的なダメージにより、床に寝そべってしまった…
「……これってもしや…」
俺は目を開ける。目の前にはにこやかに笑っている超テキトーな神様が居た。
だが、いつもと違うく3人、俺が見たこともない人たちがいた。
その人も笑みを浮かべている。
「あ、光輝君。少し大変そうだからこっちに連れてきたよ」
「もう大変でしたよ…全身打撲に出血多量。それに、たんこぶや頬に紅葉。はあ、恨みますね〜」
俺は半目な目で神を睨みつける。
超テキトーな神はまだニコニコしている。
「一つ言うよ。僕は至って超テキトーな神様ではない。テキトーは認めるけど超はつけないでね。それと僕の名前はリュンだから」
リュンですか。テキトーな神リュンですか…
そういえば隣にいる人は誰だ?
3人とも女神だけど…
にしても真ん中の人、美人だ…
黄金比率凄いんじゃねえの?
「あの人達は未来神と恋愛神と運命神だよ。昨日言ってた人たーーむぐっ」
「リュン様?何を言ってたんですかぁ?」
未来神はリュンの胸倉掴んで往復ビンタをしながら尋ねる。
リュンは黙ったままだ。
俺はそれを見て思わず笑みを浮かべる。
すると、リュンが抗議するような目線を俺の方に向けてきた。何か助けて!!という気持ちも入っているだろうが、俺がにこりと笑うとリュンは何か察したみたいで可哀想な顔をして未来神に殴られて行った。
「あんな人達はほって置いて…初めまして。役職は恋愛神でーす」
「こちらこそ初めまして。最高神で今殴られているリュンから聞いていると思いますが、最近あの世界に転生させて頂いた光輝といいます」
俺は恋愛神にそう挨拶する。
「よろしく。突然だけどあんまり女の子を刺激したらいけないよ?したらああなるから」
恋愛神は俺の後ろで倒れているリュンに指差して言う。
未来神はリュンを蹴り続け、リュンを拷問にかけさせている。
一方、運命神は蹴られて痛みを伴っていることであろうリュンをツンツンとつつきながら笑っている。
俺はそれを見て未来神が恐ろしいものだと思いながら話を聞く。
「つかぬところお聞きしますが、もしかしてあんなイベントを用意したのは貴方でしょうか?」
「え?何当たり前のこと言ってんの?あのままやったら2人の絆などなくて付き合うことになるでしょ?それに結婚したとしても別れるだろうからああしてイベントを起こしたのよ。けど…せっかく女の子と二人っきりイベントを用意したのにやらないなんて勿体無いよ?」
じゃああれもお前の仕業だったんだな。
最悪だ。俺のことを気遣ってやってくれているのはありがたいがなんの躊躇もなく突然とイベントを用意しよって…
俺がそう思っていると、恋愛神は何か俺の体に何か光っているものを付与してきた。
「これを渡しておくよ。いつか役立つと思うからね。じゃあ、これで私たちの用事がなくなったから帰らせてもらうよ」
恋愛神はそう言って3人とも帰って行った。
この場には俺とリュンの二人だけ…
「おい、起きろ。俺を元世界に戻せ」
「痛かった…え?あ、わかったよ。でも世界レイウェアではもう夕方だよ?そっか、用事があるからね。じゃあギルドの裏に転送するから」
リュン、超テキトーな神はそう言って俺をギルドの裏に転送した。
世界レイウェアことギルドの前に転送されてやってきた俺は今、頬に手を添え、紅葉を隠しながらギルド登録をしている。
説明を受けていると、ギルドランクのことがわかった。
紫が一番下で、茶、黒、青、水色、黄、橙、赤、白、銅、銀金、(ゴールド)、白金が一番上となっているそうで、白金は5人いるそうだ。
その5人はチームを作っており、剣聖、聖光、月光などのチームを率いっている。
「登録完了しました」
「ありがとうございます…」
俺はギルドカードを受け取り、依頼を受ける気なしにそのまま宿屋、木の葉に帰った。
1000ウェル支払ってまず5日分借りて、そのままティリアと会うことなく、深い眠りに落ちて行った。
ふっふっふ…光輝君には少し痛い思いをしてもらわないとねぇ…以下、ティリア氏のステータスです。
ティリア 16歳 女
Level13
次のレベルまで102
HP96/96
MP89/89
ATK104 ※(30000)
DEF121
SPE65
point 21
ユニークスキル
【動物の心】レベル5
→動物と心を交わすことができる。
スキル
【隠密】レベル2
【生活魔法】レベル3
【???】レベル5
→人生に一回は必ず使うもの。
また、恋愛神、運命神、未来神の試練となるもの。
【猛撃】レベル8
→自分の防御力を一時0にする代わり、自分の攻撃力を一時30000にする。
持ち物
木の盾…ウッドゴーレムのドロップアイテム。
木刀…ウッドゴーレムのドロップアイテム。
魔石×8
(ウルフ×2、ゴブリン×1、スライム×6)
お金
75400ウェル
ー追記ー
次回、イケジリン村へⅠ