激闘。
日が落ち皆は帰っていった。
武城は自分に友達が増えた事に喜びを感じて
いた。
昔から皆とは少し違う事で一人でいる事も多かった。
ただ竹本がいつも隣にいたので淋しくはなかった。竹本には感謝している。
真奈ちゃん凄く綺麗な人だなぁ。
今まで感じた事の無い感覚を感じていた。
優太「、、、兄ちゃん。誰か好きな人出来た?」
武城「、、、な、なんでいきなり何?」
優太は武城から発せられる魅惑の香りが強くなったのを感じた。
憶測だけどお兄ちゃんは無意識の内に恋をして
それに呼応するかの様に魅惑の能力がレベルアップしたのでは?と考えた。
同時に沙羅オネェちゃんの禍々しい気が少しづつ近づいてるのを感じる。
優太と武城は姉を迎え撃つための準備を始める。
その頃、武城家を出た4人は仲良くファミレスで
雑談に花を咲かしていた。
ユナ「へ―。じゃあ武城君は結構可哀想な幼少期を過ごしたんだ。」
ユリッペ「武城いい人だもんね。痛みを知る人ってかんじ。」
真奈は手に持っていた紙袋を見つめていた。
寂しそうに紙袋の紐をいじってると。
ユリッペ「真奈、ドリンクバー付いて来て。」
真奈「?別にいいけど。」
ドリンクバーに着くとユリッペはユナの肩をポンとたたく。
ユリッペ「武城君に渡したい物があるんでしょ
こっちはいいから行って来なよ。」
ユリッペは真奈の紙袋を指さす。
真奈は真っ赤になると少し考えて
「うん!行って来る。」
と嬉しそうにファミレスを出ると駆けて行く。
ユリッペ「いいなぁ。青春やな。」
再び武城家。
優太は、表門から本堂、自宅とあらゆる所に結界を張る。
武城は本堂に籠もり精神を集中する。
蝋燭の炎の先にはクサナギの剣が祀ってある。
時折炎は勢い良く燃えては消えかけを繰り返し
武城と同調している様だった。
優太は結界を張り終えると本堂の前に数十体の土偶(ゴ―レム)を口寄せし。カエルの背に乗る。
優太「なんて禍々しい気なんだ。とても兄弟が家に帰るだけとは思えない。」
しかし本堂の中の武城の精神力が飛躍的に上がっている。この分だとクサナギの封印も以外と早く解けるかも。
ただこんな兄弟喧嘩でクサナギの封印を解いたと知られたら僕達どうなるんだろ。
優太は虚ろに空を眺めた。
、、、それは一瞬の出来事だった。
カラスが表門をくぐろうとして結界に遮られた。
同時に天狗に姿をかえる。
天狗は結界を眺めるとゆっくりと指を伸ばし結界に穴を開ける。20センチ位の穴が広がったと思うと優太が力を込める。穴は、たちまち塞がる。
天狗は少し後ろに下がると狐が前に出る。
尻尾が9本ある狐。狐は力を溜めると勢い良く結界を引っ掻く。
まるでガラスが割れる様に結界が崩れる。
狐は縦横無尽に走り回り結界をことごとく破壊する。
優太「なんで四天王を口寄せしてんだよ!沙羅オネエチャン無茶苦茶だ。」
そして優太の前に真っ白な大きなヘビが近づく。
優太のカエルは動けない。
優太「こりゃまずいね。」
天狗がうちわを一発。
土偶は粉々になりカエルはヘビに丸のみされ
消えてしまった。
優太は無数の蛇に自由を奪われ金木犀の樹に拘束された。
そんな中ゆっくりと表門をくぐる沙羅。
沙羅「優太。どういうつもり?まさか私に逆らう気?」
優太「なんだよ!お兄ちゃんが可哀想だろ!
自由にしてやれよ!」
沙羅は優太の顎に扇子を当てると
「達也は私の物よ。誰にも渡さないわ。」
沙羅は優太のほっぺをつねる。
優太「痛い痛いよ!」
ガラッ!
本堂の扉が勢い良く開きクサナギの剣を持ち
髪が逆立った武城がそこには立っている。
瞳は飲み込まれそうな位に透明で蒼く光る。
天狗、狐、ヘビは一瞬で動けなくなる。
沙羅「、、、素敵よ。達也。」
沙羅は舌なめずりする。




