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エドとエドガルド様が一緒だと判って今日も2人で街で食べさせ合いをしました

 私はエドの胸の中で泣くだけ泣いた。……顔を上げて驚いた。

「エドガルド様?」

 黒髪黒目のエドが銀髪緑眼のエドガルド様に変わっていたのだ。


「えっ、ああ、先程魔術をぶっ放したから元に戻ってしまったんだな」 

 エドガルド様が笑ってくれたけれど……嘘!


「えっ! エドって、エドガルド様だったの?」

 私には驚愕の事実だった。


「そうだ。そう言えば言っていなかったか?」

「ええええ! 嘘! 全然聞いてませんよ」

 私は完全に固まってしまった。


 そんなエドとエドガルド様が同じなんて! 私はエドにはエドガルド様が勉強中は鬼だとか、宿題が多すぎるとか、愚痴を散々言っていた。

 エドはさもそうありなんって顔をして頷いてくれていたけれど、私はエドガルド様の愚痴を全部本人に言っていたのだ……そんな、どうしよう?


「何言っているのよ! 良く見たらすぐに判るでしょ。声も同じだったし、顔の形も髪型もほとんど同じだったじゃ無い! 違うのは髪の色と瞳の色だけでしょ! 私なんてすぐに気付いたわよ。あなた、あんな近くで両方見ていて気付かなかったの?」

 後でサラから散々馬鹿にされた。


 そんなこと言ったってエドガルド様もエドもまぶしくて顔をまともによく見ていなかったのだ。

 よく見たら本当に顔の形もそっくりだった。


「俺の婚約者には筆頭聖女候補がなると聞いていたから、変装して大聖堂に行ったんだ。そうしたらリーナを聖女見習いと間違えてこっぴどく怒られて、それからリーナのファンになったんだ」

 もっともらしくエドガルド様が言ってくれるが絶対に嘘だ。

 というか、私はエドとエドガルド様が同じだと判って頭がパンクしていたし……

 先程のドタバタもあって疲れ切った私は、温かいエドガルド様の胸の中で眠ってしまったのだった。




 その後の話だが、私を攫おうとしたアレハンドラは罪を得て、ゲーム通り地方の厳しい修道院送りになった。そこで一生涯ポーション作りと癒やし魔術の行使で皆を治していくお勤めに就くことになった。



 バルトロメーオ様は私の杖が当たったことで本当に不能になってしまった。


「潰れろ!」

 私の怒りの呪文がもろに股間を直撃したようだ。

 聖女のたたりとしてコルドバ王国では更に聖女が生まれにくくなってしまったそうだ。

 まあ、自業自得と言えばそうなんだけど、国民は可哀相だ。



 ヒロインは結局行方が判らなかった。

 あの図太さだから絶対にどこかで生きていると思うけれど……

 そもそも私の杖の射線上に入っていたのが悪いのだ。

 絶対に何か良からぬ事をやっていたのだと思う。まあ、ヒロインも自業自得だろう。



 そして、私だ。

 結局筆頭聖女候補になって王宮住まいになってしまった。


 エドとエドガルド様が同じだと判って、私はもう逃げようが無かったのだ。あまりに苦しかったから逃げ出したかったけれど、私に同情してくれそうなエドがエドガルド様本人なんだから絶対に一緒に逃げてくれないし……


 それにエドガルド様も少し優しくなった。

「リーナには勉強しかさせていなかったからね。もう少し優しく接しないといけないってエドに言われたんだ」

 平気でそう言ってくれるけれど、エドとエドガルド様は同一人物じゃない!


 私の身長は相も変わらず伸びなかった。

 本当にエドガルド様と一緒にいると大きなお兄さんと幼児という感じなのだ。


 でも、エドガルド様があれ以来甘甘になって私は赤面することがとても増えた。そういう意味ではその言葉を実践してくれたみたいだ。


 そして、たまにエドとして私を王都のカフェに連れてきてくれるのだ。


「本当にリーナも酷いよね。私という男がいながら他の男とこんな店に来るなんて」

「何言っているんですか? 一緒に来たのはエドですし、今はエドガルド様もエドとして来てますよね」

 そう、変装しているエドガルド様は今の格好はエドなのだ。

 私が文句を言うと、


「そうだっけ?」

「そうで……んが」

 文句を言おうとした私の口の中にケーキを一口分エドガルド様がフォークで刺して入れてくれた。


「まあ、あの子達、また来ているわ」

「本当にいつもいつも熱々よね」

「でも、相手の女の子、まだ子供じゃ無い?」

「うーん、お兄さんと一緒に来ているのかな」


「ちょっと……」

 兄妹じゃない! と文句を言おうとした私の口の中にまたエドガルド様がケーキを入れてくれた。

 むかついた私もケーキを切ってエドガルド様の口の中に入れるがエドガルド様は口が大きいのか余裕だった。


 悔しい! 今度はケーキまるごと入れてやろうかしら?

 私が良からぬ事を考えたらそのほっぺをエドガルド様に突かれてしまった。


「ちょっと、何を」

「クリームが付いていたよ」

 エドガルド様が私のほっぺからクリームを取ってそれをなめてくれるんだけど……


「まあ、あそこ本当に熱々ね!」

「信じられない!」

 周りから黄色い声が上がった。


 空は快晴、端に夏の入道雲が見えた。この夏はまた暑いかな?

 今度はエドガルド様とカキ氷を食べに来ても良いかもしれない!


 私がそう思ったら開けられた窓から、夏の少し生暖かい風が吹き抜けていった。



 おしまい















ここまで読んで頂いてありがとうございました。

今回は短めにしました。

いかがでしたか?

ブックマーク、広告の下の評価☆☆☆☆☆を★★★★★して頂けたら嬉しいです(*ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾


閑話はまた上げますし、新作も現在準備中です。

お楽しみに!


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私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

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第一部は書籍化の規約上3分の1残して後は他者視点で繋いでいます
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頭をぶつけた拍子に前世の記憶が戻ってきたフラン、
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公爵令嬢で第一王子の婚約者であるフランはゲームの中で聖女を虐めて、サマーパーティーで王子から婚約破棄されるらしい。
しかし、フランはそもそも前世は病弱で、学校にはほとんど通えていなかったので、女たらしの王子の事は諦めて青春を思いっきりエンジョイすることにしたのだった。
しかし、その途端に態度を180度変えて迫ってくる第一王子をうざいと思うフラン。
王子にまとわりつく聖女、
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私の

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最新の短編作品はこちら

『婚約破棄されやけ酒飲んでると軽い男が声かけてきたので張り倒したら、何故か執着されました』https://ncode.syosetu.com/n2191kg/

このお話の前の話

『悪役令嬢に転生させられた地味令嬢ですが、ヒロインの方が強くて虐められているんですけど……』https://ncode.syosetu.com/n7240kb/

― 新着の感想 ―
アレハンドラは努力し続けることはできる子なだけに、性格が災いして不幸になっていくのが読んでてかわいそうになった。 性格の歪みかたは子供のそれだから、ちゃんと嗜めて寄り添う大人か友人がいればこんな結末…
ヒロインまじで浄化されたのか、侯爵家も娘だけお咎めなのか、上手いこと尻尾切りしたな。 面白かったです、ありがとうございます。
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