隣国王子が襲ってきたので杖で不能にしてやりました
私は真っ暗な中に居た。
暗いよ!
怖いよ!
昔、私は大聖堂に来てすぐの時に、先輩聖女見習いに真っ暗な部屋に閉じ込められたことがあるのだ。
それ以来暗いところは大嫌いになった。
私が泣いている時だ。
「リーナ!」
私を呼ぶ声が聞こえた。
この声はエドだ!
「エド!」
私が大声で返した。
ダン!
「大丈夫か?」
扉をぶち破って、エドが助けに来てくれた。
私は思いっきりエドに抱きついていた。
「良かった、無事だったのか」
でも、そう言って私を見つめていたエドが、いつの間にかエドガルド様に変わっていたんだけど……
「えっ、エドガルド様?」
そう思った瞬間、目が覚めた。
そこは部屋の中だった。
私はベッドの上に寝かされていたのだ。
ここはどこだろう?
部屋は全体に暗いが、質素な部屋だった。
ベッドの周りには何もない。
何故こんなところにいるんだろう?
そう言えば後から薬品を嗅がされて気を失ってしまったのだった。
「やっと目覚めたのね、パウリーナ!」
「アレハンドラ様!」
私の前の方の椅子にアレハンドラが座っていた。
「良くも私に屈辱を味わわせてくれたわね」
憎々しげな視線をアレハンドラは私に向けてきた。
「そんなつもりは……というか、ここはどこなのですか?」
「ここは今は使われていない学園の先生の宿直室よ」
「私をどうするつもりなのですか?」
私が聞くと、
「あろうことか、隣国の王子様が平民のあなたをほしいとおっしゃるのよ」
「えっ?」
私はアレハンドラが何を話しているか、理解できなかった。
「やあ、パウリーナ嬢、久しぶりだね」
「バルトロメーオ殿下?」
私はアレハンドラの横に緑髪碧眼で隣のBクラスでヒロインと仲の良かった隣国の王子が居るのを初めて知った。
「我が国は聖女をずっと求めているんだ。俺がこの国に来たのも優秀な聖女を国に連れて帰るためなんだ。君のような優秀な聖女が我が国に来てくれることになって俺は嬉しいよ」
バトルロメーオは変なことを言い出してくれた。
「ちょっと待ってください。私はコルドバ王国に行くなど一度も言っていませんが」
「君は我が国に来るしかなくなるのさ。今から俺の物になってもらうからね」
そう言うとバルトロメーオはネクタイを外しだしたんだけど……こいつ何しているんだろう?
私はきょとんとした。
その時まで私は全く理解していなかったのだ。私の状況を……
だってどう見てもチビで幼い私なんかに貞操の危機が訪れるなんて夢にも思っていなかった。
バルトロメーオが上着を脱ぎだしたところで、私は初めて理解した。
「えっ、あなたロリコンだったの?」
私は大きく目を見開いた。
でも、逃げようにもベッドの後は壁しかないんだけど……
「アレハンドラ嬢、いつまで部屋にいるんだ?」
「あら、証人になるためにここに居ますのよ。あなたが思いを遂げるところをはっきりと見させて頂きますわ」
「悪趣味だな」
「何とでもおっしゃって」
アレハンドラは笑っているんだけど、ちょっと待ってよ!
ええええ!
生まれて初めて貞操の危機に陥ったことを知った。
前世も含めてそういう経験はないのよ。
でも、私はバルトロメーオは好みでなかった。せめて私の初めてを捧げるのは好みでないと嫌だ。
幼女体型の私にバルトロメーオは立つのか?
下らない事を考えていたら、何かバルトロメーオの股間が盛り上がっているのが見えた。
ゆっくりとバトルロメーオが私を目がけて歩いて来た。
上半身裸になっていたが、筋肉はもり上がっていて鍛えているのがよく判った。
それにアレハンドラの横には騎士が四人くらい居て、絶対に勝てない。
「ギャーーーーー」
私は悲鳴を上げた。
女の子らしくキャーーーーと叫ぶべきところなのに!
余裕がなかったのよ。
「ふんっ、いくら叫んでも無駄よ。ここは防音の魔術が施されているのよ」
余裕の表情でアレハンドラが宣言してくれた。
バトルロメーオがベッドの私に飛びかかろうとして、私はするりと逃げたのだ。
でも、バルトロメーオはその私の手を掴んでくれた。
「えっ」
あっと言う間にベッドに押し倒された。
その時だ。
ドンドン!
ドアが強く叩かれたのだ。
「リーナ、そこに居るのか?」
エドの声が聞こえた。
「エド! 助けて!」
私は声を限りに叫んだのだ。
「なんで、防音の魔術をかけたはずなのに!」
「ええい、時間がない。お前を俺の物にするぞ」
片手で私の両手を握って、もう片手で自分のズボンを脱ごうとしてくれたんだけど……
こいつ、私の前で汚らしい物を出そうとするな!
私は完全に切れてしまった。
「潰れろ!」
私の怒りの一言と共に、私の杖が飛び出してパンツの上からバトルロメーオの股間に直撃していたのだ。
「ギャーーーーーーーーーーーー!」
バルトロメーオは断末魔のような悲鳴を上げてぶっ飛んでいた。
そして、取れと同時に扉が爆発したのだ。
バルトロメーオは爆発に巻き込まれて横の壁に叩きつけられていた。
「リーナ!」
そこにエドが飛び込んできた。
「良かった、リーナが無事で」
エドが私を抱きしめてくれた。
「エド! 怖かったよ」
私はエドの胸にしがみついていた。
そして、涙がこぼれてきたのだ。
私は今頃になって恐怖が襲ってきた。
エドの胸の中で安心したのか大泣きしてしまったのだ。
そんな私をエドはしっかりと抱きしめてくれた。
エドの腕の中がとても暖かかった。
ここまで読んで頂いて有難うございました
ブックマーク、広告の下の評価☆☆☆☆☆を★★★★★して頂けたら嬉しいです(*ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾
あと少しで完結です。








