表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/64

悪役令嬢視点 得意のポーション作りで未来の王妃の座をかけて下っ端聖女と戦うことになりました

 ガンガラガッシャーーン

 ガラスの花瓶が地面に落ちて木っ端みじんになった!


「何で、何で、何でこうなったのよ!」

 私は完全にヒステリーを起こしていた。


 私は生まれたときからエドガルド様の婚約者になるために必死にやってきたわ!

 エドガルド様は王太子でいずれ聖王様になられる。そのエドガルド様の隣に立とうとすれば筆頭聖女になるしかなかった。

 だから雨の日も風の日も気分が優れなくなろうが熱があろうが構わずに、ここ数年ひたすら上級ポーションを1日に1本作ってきた。

 こんな苦しい目をしてもやってきたのは、ひとえにエドガルド様の婚約者になる為だ。


 でも、今や、エドガルド様の隣にいるのはあの平民の下っ端聖女のパウリーナだった。

 こいつはただひたすら初級ポーションを作ることしか能が無い下っ端聖女だと思っていたのに!

 どんな手を使ったから知らないが、こいつはいつの間にかエドガルド様のお気に入りになっていた。

 こいつがエドガルド様の隣の席になった時にもっと釘を刺しておけば良かったのかもしれない。

 でも、色気も何もないチビの童顔の平民なんて、敵では無いと油断してしまったのだ。それよりもいつも顔を出してくる隣国の聖女の方が危険だと。だって胸のでかい美人なセシリアと平凡で童顔のチビを比べたら10人中10人がセシリアを取るはずだ。

 一体どんな手を使ってくれたんだろう? いつの間にかエドガルド様の心を掴んでくれていた。

 パウリーナを引っ叩こうとした私の手を掴んで邪魔してくれたエドガルド様の視線の冷たい事ったらなかった。


 パウリーナ1人しか初級ポーションを作っていないだ?

 そんなこと私には関係無いわよ!

 何しろ私はこの大聖堂で上級ポーションを作れる数少ない聖女の一人なのよ。屑ポーションなんて作っている暇も時間もないわ!

 他の聖女を見ても1日に1つ上級ポーションが作れるだけで凄いはずだ。

 順調にレベル上げも進んで私はレベルが26になつていた。

 唯一私の対抗馬になりそうだった隣国のセシリアは、討伐訓練で起こったスタンピードに巻き込まれて未だに行方不明という事だ。

 セシリアもバカだ。スタンピードなど騎士団と下っ端聖女達に任しておけば良かったものを。

 これで私がエドガルド様の婚約者になれると私は思っていたのだ。


 なのに、なのにだ!


 今まで考えもしなかった大聖堂で一番下っ端で平民出身のパウリーナがその婚約者候補に挙がるなんて信じられなかった。


「どうしたのだ? アレハンドラ。荒れていると聞いたが」

 そこに少し怒った様子のお父様が入ってきた。


 そうだ、こうなったらお父様に頼むしかないわ!

「お父様!」

 私はお父様に泣きついた。

 ひたすら泣いてやった。

 いくらいつもは私に少し冷たいお父様でも、少しは心に響くはずだ。


「どうしたのだ、アレハンドラ? 泣いていては判らないだろう!」

 お父様にそう言われたので、私は今までのことを泣きながら話した。


「なるほどそういう事か」

 お父様は私を見つめてくれた。

「お父様。私は生まれた時からずっとエドガルド様の隣に立てるように必死に頑張って来たの。なのに、平民聖女なんかに負けたなんて事になったら、もう生きていけないわ」

 私はお父様の前でしくしく泣いてやった。


「あなた。なんとかなりませんの? アレハンドラが平民聖女に負けたなんて事になったら我が侯爵家のメンツも丸つぶれですわ」

 母も私を援護してくれた。

 さすがに私と母にそう言われて日頃は冷たい父も考えてくれたみたいだ。


「まあ、そうだな。確かにその聖女はスタンピードで活躍したとのことだが、いきなり平民聖女を王宮にあげるというのも問題ではあるな」

 日頃は私に厳しいお父様が頷いてくれた。

「そうですわ、あなた。ベルタによると、その平民は初級ポーションはたくさん作れても中級や上級ポーションは全く作れないとのことではありませんか。未来の王妃がそれでは困ると思うのです」

母もここぞとばかりに私を援護してくれた。


「そうだな。アレハンドラ。その平民聖女よりもポーションはきっちりと作れるんだね」

「ええ、お父様。私はここ数年ひたすら難しい上級ポーションを作ってきましたわ。パウリーナなんかにポーション作りで負ける訳はありません」

 私は言い切った。


「判った。陛下と王妃様に公平を期すためにポーション作りで勝負させてほしいとお願いしてみよう」

 少し考えていたお父様が頷いてくれた。

「ありがとう、お父様」

 私はお父様にもう一度抱きついた。

 良かった、お父様が納得してくれた。

 王宮でも仕事を持っているお父様の言葉なら、聖王様や王妃様も聞いてくれるはずだ。


 でも、ポーション作りの競争か。

 私はほくそ笑んだ。

 中級や上級ポーション作りなら絶対に私はパウリーナに負けない。

 何しろパウリーナは作ったことが無いのだから。

 私は勝ちを確信した。


 パウリーナめ、覚えていなさいよ。

 私を敵に回したことを後悔させてあげるわ。

 私が勝って王妃になった暁には、何らかの罪を与えて処刑してやるわ。

 いや、それよりも罪人の入れ墨を額に刻印してやって、大聖堂の地下の反省房に鎖で繋いで、一生涯屑ポーション作りをさせてやってもよいかもしれない!

 一生涯泣きながらポーションを作り続ければ良いわ!


 私は泣きながら屑ポーションを作るパウリーナの様子を思い描いてほくそ笑んだのだ。

ここまで読んで頂いて有難うございます。

果たして悪役令嬢の思惑通りに事は進むのか?

続きをお楽しみに。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

新作

『母に叩かれ家出して魔術学園に入学したら何故か王子様と親しくなりました 平民少女のシンデレラストーリー』https://ncode.syosetu.com/n8270ll/

前作

『悪役令嬢に転生したみたいだけど、王子様には興味ありません。お兄様一筋の私なのに、ヒロインが邪魔してくるんですけど……』https://ncode.syosetu.com/n3871kh/

私の今一番熱い人気の作品はこちら

表紙画像
1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■【3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■【アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■【楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

■【小説家になろう記載ページ】『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど……』https://ncode.syosetu.com/n9991iq/


表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
2巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■【アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DGQ7J6VH/


■【楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/178537d615973d18a4cb8adc53c66c16/

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

アルファポリスのレジーナブックスにて

【書籍化】

しました!
2023年6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


■アマゾンへのリンク

■楽天ブックスへのリンク

■hontoへのリンク


手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

なろうの掲載ページ『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

第一部は書籍化の規約上3分の1残して後は他者視点で繋いでいます
「えっ、ゲームの世界の悪役令嬢に生まれ変わった?」
頭をぶつけた拍子に前世の記憶が戻ってきたフラン、
でも、ケームの中身をほとんど覚えていない!
公爵令嬢で第一王子の婚約者であるフランはゲームの中で聖女を虐めて、サマーパーティーで王子から婚約破棄されるらしい。
しかし、フランはそもそも前世は病弱で、学校にはほとんど通えていなかったので、女たらしの王子の事は諦めて青春を思いっきりエンジョイすることにしたのだった。
しかし、その途端に態度を180度変えて迫ってくる第一王子をうざいと思うフラン。
王子にまとわりつく聖女、
更にもともとアプローチしているが全く無視されている第二王子とシスコンの弟が絡んできて・・・・。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。


私の

3番人気の作品はこちら

『モブですら無いと落胆したら悪役令嬢だった~前世コミュ障引きこもりだった私は今世は素敵な恋がしたい~』https://ncode.syosetu.com/n8311hq/

私の

4番人気で100万文字の大作の作品はこちら

『皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!』https://ncode.syosetu.com/n8911gf/



最新の短編作品はこちら

『婚約破棄されやけ酒飲んでると軽い男が声かけてきたので張り倒したら、何故か執着されました』https://ncode.syosetu.com/n2191kg/

このお話の前の話

『悪役令嬢に転生させられた地味令嬢ですが、ヒロインの方が強くて虐められているんですけど……』https://ncode.syosetu.com/n7240kb/

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ