表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
45/64

王宮で食事時に礼儀作法の先生に指導されて食べ物の味がしなくなりました

 私ははっと目覚めたら、自分の部屋では無かった。


 ここはまた王宮の部屋だった。

「あれっ、私は大聖堂に帰ったはずだったのに」

「お目覚めになられましたか?」

 私についてくれた侍女のブランカが声をかけてくれた。

 その後ろには見知った顔が合った。


「あれっ? サラもいる」

 驚いて私が声を上げると、

「サラも今日からはパウリーナ様の侍女になったのです」

「えっ、サラはでも聖女では?」

 ブランカがさらりと言ってくれるんだけど……私には意味がわからなかった。

「少しお待ちくださいね」

 私の言葉は無視してブランカが出て行った。


「サラ、一体どうなっているの?」

 私はサラに聞いていた。

「あなたのエドガルド様が暴走したのよ」

「私のエドガルド様ってなんて事を言うのよ、畏れ多いわ! それよりもエドさんはどうしたの? 私、エドさんと一緒にいたと思ったんだけど……」

「えっ、あなた判っていないの?」

 サラは私の言葉に心底驚いたような顔をして私を見てくれたんだけど……


 サラによると私への扱いに激怒したエドガルド様がアレハンドラ様やエビータ達を集めて初級ポーションを徹夜で作らせたらしい。そして、その間に私をここに連れてきてくれたそうだ。その上でサラに絶対に私の傍から離れないように厳命して行ったのだとか。

「もう本当に大変だったんだから」

 サラが教えてくれた。


「そうなんだ。でも、エドさんはどうしたの?」

 私は再度質問していた。

 私の質問にサラは大きくため息をついた。

「あなたのその鈍さが羨ましいわ」

「えっ、あのそれはどういう意味?」

 私はエドさんに泣きついていたはずだから、エドさんがエドガルド様に知らせたって事だろうか?


「まあ、パウリーナちゃん、大丈夫だった?」

 そこに王妃様が飛び込んで来られた。

「聞いたわよ。エドガルドがついていながらあなたを守れなかったんだって?」

「いえ、一緒についてきてくれたのはエドさんで、私が庇わなくていいっていったんです」

「ああ、エドだったわね。本当にあの子もどうしようもないわ」

 視線をさまよわせて王妃様が文句を言ってくれた。


「でも、エドさんは薬屋の店員でアレハンドラ様達から仕入れる方ですから、聖女様達に嫌われたら、お店が困るからきつくは言えなかったのかと」

 私の言い訳に何故か中にいた皆は微妙な表情をしているんだけど……

 サラなんて完全に私を馬鹿にしていた。


「そう、エドもパウリーナちゃんの前ではちゃんと薬屋の店員になれているのね」

 王妃様が喜んでおられた。そう言えばエドさんはエドガルド様の遠縁ということだったから王妃様の遠い親戚なんだろうか?



 私はそのままなし崩し的に朝食を王妃様と一緒に取らされることになったのだ。


 そして、食堂に行って、私は目が点になった。

「おはようございます、王妃様。それとパウリーナさん」

 眼鏡をギラリと光らせたロッテン先生がそこに居たのだ。


「ごめんなさいね、パウリーナちゃん。どうしてもロッテンがあなたの食事するところを見学したいそうなのよ。私はパウリーナちゃんの食事のマナーはきちんとしていると言ったのよ。でも、どうしても見たいって言うから」

 王妃様が申し訳なさそうに言ってくれるんだけど……

 王妃様、そこは王妃様権限で断ってほしかったです。


 だって私はロッテン先生の授業や補講で一度も褒められたことは無いのだ。

 アレハンドラ様は完璧だったから補講で怒られるのはいつも私で、私は補講の間中指摘されまくっていた。

「まあ、パウリーナはこんなことも出来ないの?」

 アレハンドラ様には馬鹿にされ続けたし……


 クラスでも私以外のクラスの人間は貴族の子弟だから、礼儀作法もほとんど完璧で、いつも私一人が延々怒られているのだ。何故か礼儀作法の授業では絶対にエドガルド様も助けてくれないし……

 他の授業の時は先生が意地悪してくれると横からにらみ返してくれたり、反論してくれたりするんだけど、ロッテン先生の時だけは私がいくら怒られても無視してくれるんだけど……


 私はそんなロッテン先生の前では蛇に睨まれた蛙だった。

 最初からガチガチになってしまったのだ。


「さあ、パウリーナちゃん。いつものお祈りを宜しくね」

 王妃様が笑いかけてくれるんだけど……いや、あれはまずいですって……いくら私でも私のお祈りが皆と違うのは理解していた。あんなのロッテン先生の前でやったら、何言われるか判らないから!


 でも、王妃様は私をニコニコして見ているだけだし、ロッテン先生は目を皿のように光らせて私を見てくれるんだけど……

 ええい、もう、どうなっても知らない!


「天にまします我らの女神様! このように新鮮な野菜サラダや果物、宝石のようにきれいに作られたハムエッグを私のような卑しき者に与えていただきありがとうございます。では、いただきます」

「頂きます」

 私のお祈りの後に王妃様が唱和してくれた。


 私のお祈りを聞いて、ロッテン先生は頭を抱えてくれたんだけど……それは礼儀上良いのか?

 こんなことを指摘したら千倍くらいになって返ってきそうだから言わなかったけれど……


「パウリーナさん。背筋を伸ばして、カラトリーを持つ手を震わせない。音をさせて食べてはいけません」

 そんなこと言ってもロッテン先生に見られていると思うと緊張するのよ。

「ロッテンそこまで指摘したらパウリーナちゃんが食べられないじゃない!」

 王妃様が指摘してくれて、その後はロッテン先生が黙ってくれたが、私は食べた物の味がしなかった。


 食事の後でロッテン先生から延々と指導が入って食事のマナーの補講も決まってしまったのだ。


 そんな、緊張する王宮で、唯一食べる時だけが楽しみだったのに!

 私の悲鳴は誰も聞いてくれなかった……

ロッテン先生に虐められて最悪のパウリーナでした。

次は学園です。

続きは今夜です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

新作

『母に叩かれ家出して魔術学園に入学したら何故か王子様と親しくなりました 平民少女のシンデレラストーリー』https://ncode.syosetu.com/n8270ll/

前作

『悪役令嬢に転生したみたいだけど、王子様には興味ありません。お兄様一筋の私なのに、ヒロインが邪魔してくるんですけど……』https://ncode.syosetu.com/n3871kh/

私の今一番熱い人気の作品はこちら

表紙画像
1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■【3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■【アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■【楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

■【小説家になろう記載ページ】『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど……』https://ncode.syosetu.com/n9991iq/


表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
2巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■【アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DGQ7J6VH/


■【楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/178537d615973d18a4cb8adc53c66c16/

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

アルファポリスのレジーナブックスにて

【書籍化】

しました!
2023年6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


■アマゾンへのリンク

■楽天ブックスへのリンク

■hontoへのリンク


手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

なろうの掲載ページ『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

第一部は書籍化の規約上3分の1残して後は他者視点で繋いでいます
「えっ、ゲームの世界の悪役令嬢に生まれ変わった?」
頭をぶつけた拍子に前世の記憶が戻ってきたフラン、
でも、ケームの中身をほとんど覚えていない!
公爵令嬢で第一王子の婚約者であるフランはゲームの中で聖女を虐めて、サマーパーティーで王子から婚約破棄されるらしい。
しかし、フランはそもそも前世は病弱で、学校にはほとんど通えていなかったので、女たらしの王子の事は諦めて青春を思いっきりエンジョイすることにしたのだった。
しかし、その途端に態度を180度変えて迫ってくる第一王子をうざいと思うフラン。
王子にまとわりつく聖女、
更にもともとアプローチしているが全く無視されている第二王子とシスコンの弟が絡んできて・・・・。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。


私の

3番人気の作品はこちら

『モブですら無いと落胆したら悪役令嬢だった~前世コミュ障引きこもりだった私は今世は素敵な恋がしたい~』https://ncode.syosetu.com/n8311hq/

私の

4番人気で100万文字の大作の作品はこちら

『皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!』https://ncode.syosetu.com/n8911gf/



最新の短編作品はこちら

『婚約破棄されやけ酒飲んでると軽い男が声かけてきたので張り倒したら、何故か執着されました』https://ncode.syosetu.com/n2191kg/

このお話の前の話

『悪役令嬢に転生させられた地味令嬢ですが、ヒロインの方が強くて虐められているんですけど……』https://ncode.syosetu.com/n7240kb/

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ