気付いたら王宮にいて 王太子殿下と王妃様が部屋にやってきて驚愕しました
チュンチュン!
チュンチュン!
私は鳥のさえずりで目が覚めた。
心地よい目覚めだった。
でも、あれ?
私の大聖堂の地下の部屋じゃない!
だって地下だから鳥のさえずりなんて聞こえないし、太陽の光なんて見えるはずはないから。
驚いた私はぱっちりと目を開けた。
もそもそと寝返りをうつと天井が見えた。
あれっ? ベッドに天蓋がある!
何、このお姫様のような部屋は?
部屋の造りはとても凝っていた。
御殿か何かにいるような気がした。
「お目覚めになられましたか?」
思わず起き上がった私に声がかけられて私はぎょっとした。
そこには侍女の姿をした人が立っていたんだけど……
ええええ!
私、どこにいるんだろう?
それに着ているこの寝間着、光沢があってとても高価そうだった。
「少し、お待ちくださいね」
侍女の人が慌てて出て行った。
「えっ、ちょっと」
どこにいるか聞こうとしたけど、その間もなく侍女の人は出て行ってしまった。
少し経った時だ。
「で、殿下お待ちください」
「良いじゃないか? パウリーナさん! 気付いたんだって!」
何とそこにエドガルド様が飛び込んできたのだ。
「え、エドガルド様!」
私は目が点になってしまった。
なんで、なんでエドガルド様がここにいるの?
というか、私まだ寝間着だ?
「キャッ」
私は慌てて布団をかき上げた。
「ああ、ゴメン」
エドガルド様は慌てて目を背けてくれたけれど……私には今の状況が理解できなかった。
侍女さんが慌ててエドガルド様を追い出してくれて、私にドレスを着せてくれたんだけど……いや、ちょっと待ってこれとても高価なドレスなんじゃ。
と言うか、昨日私は雷の中エドと一緒に閉じ込められたはずだ。
雷怖くてエドの胸の中で泣いていて、寝落ちしてしまったのまではなんとなく覚えていた。
でも、何故それがエドガルド様の家にいることになるの?
と言うかエドガルド様の家という事はここは王宮だ!
「まあ、パウリーナちゃん、とても似合っているわよ」
そこに扉が開いてなんと王妃様が入って来られたのだ。
「お、王妃様!」
私は慌てて習いたてで散々ダメ出しされているカーテシーをした。
「まあ、パウリーナちゃん。凄いわ。ちゃんとカーテシーが出来ているじゃない」
王妃様が諸手を挙げて喜んでくれた。
「いえ、あの、ロッテン先生にはまだまだだって散々注意されていますので」
「ロッテンはいつも厳しすぎるのよ。それだけ出来たら十分よ」
王妃様が太鼓判を押してくれたけれど、そうなんだろうか?
私は王妃様に褒められて少しだけ嬉しくなった。
「ちょっと母上、何を勝手にリーナに会っているんですか?」
そこへ慌てたエドガルド様が入ってきた。
「何言っているのよ。パウリーナちゃんはあなたが連れて来たんでしょ。私はこの城の女主人なんだから当然会う権利はあるわよ。そう思うわよね。パウリーナちゃんも」
「えっ、まあ」
私はいきなり振られて戸惑った。
「で、パウリーナちゃんも大変だったわね。この子と一緒に部屋に閉じ込められて怖くて気絶したんですって? この子も怖い所あるから」
「何言っているんですか? 私はリーナに怖い思いなどさせたことはありませんよ」
エドガルド様が即座に否定しているが、私は王妃様が言うことがよく判らなかった。
「あの、私、薬屋のエドさんと閉じ込められたはずなんですが」
私が驚いて聞き返すと、
「薬屋のエドさん?」
不思議そうな顔で王妃様は私とエドガルド様を見られた。
「ああ、俺の遠縁でアーロン薬店で働くエドの事だ」
エドガルド様が何故か王妃様を鋭い視線で睨んでいるんだけど、私はそれどころではなかった。
「エドさんってエドガルド様の遠縁の方だったんですか?」
「そうなんだ。彼から慌てて連絡を受けて俺と入れ替わったんだよ。リーナはその時は気絶していたみたいに見えたから慌ててここに運んだんだ」
エドガルド様が説明してくれた。
なるほど、確かにエドはエドガルド様の銀の髪の色を黒に変えて瞳の色も緑から黒に変えたらとても似ていた。話し方が似ているのは親戚から何だろうか?
「へええええ、遠縁のエドね」
何か意味深に王妃様がエドガルド様を見ているんだけど……
エドガルド様がそれを見て咳払いをしていた。
でも、なんでエドはエドガルド様と入れ代ってくれたんだろう?
そのまま大聖堂に連れて帰ってくれたら良かったのに!
私が少し恨めしく思った時だ。
そこで私のおなかがグーーーーとなったのだ。
ええええ!
ここでなるか?
私は真っ赤になった。
「まあ、パウリーナちゃんは昨日から何も食べていないものね。すぐに食事の準備をさせるわ。ちょっとエドガルド、一緒にいらっしゃい」
何故か黒いオーラを出して王妃様は嫌がるエドガルド様を連れて行かれたんだけど、どうしたんだろう?
でも私はそれ以前に王妃様の前でお腹の虫がなった事がショックだった。
この事がロッテン先生に知られたら最悪だ。
どうしよう?
そちらの方が気になって私はいたたまれなくなっていた。
ここまで読んで頂いてりあがとうございます。
鈍いパウリーナでした。
続きは今夜です。








