表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/64

19私の素材を食べていたフェンリルを怒りにまかせて退治しました

「パウリーナさん、落ちないようにしっかり掴まってね」

「キャッ」

 私は駆け出したエドガルド様の腕から落ちそうになって慌てて、エドガルド様の首に抱きついていた。

 女の子が一度は夢見るお姫様抱っこ。

 それもこの物語のイケメン度ナンバーワンの王子様に抱き上げられるなんて、もう二度と無いと思うんだけど、でも、感涙に浸る前に振り落とされそうで本当に怖かったんだけど……

 私はエドガルド様の首に必死に抱きついたのだ。


 エドガルド様は私を抱いても、私が軽いからかもしれないが、前を走るダミアン様とほとんど同じスピードで走ってくれた。


「あ、あれはでかい狼の魔物か?」

 ダミアン様の声にそちらを見ると、赤い髪の毛の女の人が腰を抜かして座り込んでいるのが見えた。あの髪はアレハンドラ様だ。その周りに剣を持った男子生徒達が剣を構えている。

 そしてその先にいる白い毛の巨体はデカイオオカミじゃなくてフェンリルだ!


 凄い! きれいな毛並み。

 私はうっとりとそれを見ていたけれど、フェンリルはこちらを見向きもせずに背中を向けてひたすら何かを食していた。

 何を食べているんだろう?


 そういえばアレハンドラ様の腰巾着のエビータがいない? 

「えっ、エビータ様が食べられているの?」

 私が思わず聞いていたら、

「何を言っているのよ。私はここにいるわよ!」

 後ろの木陰にいたエビータが声を出してくれた。

「じゃあ、誰が食べられているの?」

 私が慌てて聞くと?

「ウォータースライムよ」

「ええええ! なんてことなの! 私の素材が!」

 私は驚いてエドガルド様の腕の中から飛び降りた。

「えっ、パウリーナさん?」

 驚いてエドガルド様が声をかけてきたが、私は無視した。

 私は素材が無駄にされるのが許せないのだ。例え食べられてもだ。

 折角の私のポーションの元が!


「ちょっと、あなた、なにやってくれるのよ! それは私のウォータースライムよ」

 私は叫ぶと、フェンリルに向かったのだ。

フェンリルは私の大声にちらっと私を見たが、ふんっと鼻で笑って、残ったウォータースライムをむさぼりだしてくれた。ちょっと、そんなに食べたらなくなっちゃうじゃ無い!


「私を無視するな!」

私は完全に切れてしまった。

「ちょっと、リーナ!」

 エドガルド様が私の呼び名を呼んで止めようとしてくれたみたいだけど、私は聞いていなかった。私は素材を横取りされることほど嫌いなことは無かった。例え魔物が食べていてもだ。

素材回収で行った森の中で摩晶石を食べていたハーピィを叩いて吐き出させたことがあった。摩晶石はそれだけ貴重なのだ。フェンリルに食べられたウォータースライムはさすがにもう使えないかもしれないけれど、まだ残っている。


 私を無視して、ひたすらウォータースライムを食べているフェンリルに向けて杖を出すと、

「ちょっと、リーナ無理だって!」

エドガルド様が私を止めようとしたが、

「大丈夫です。見ておいて下さい。ウォータースライムは私が確保します」

そう言ってとどめると、

「いい加減にしなさい!」

 私は杖を叩きつけていたのだ。

 その瞬間私の杖が光り輝いてフェンリルを直撃する。

「ギャオーーーー!」

 フェンリルが絶叫してピクピク震えて次の瞬間倒れ込んでいた。


 私の素材を横取りしようなんて百年早い。まあ、私も百年も生きていないけれど……

 素材の奪い合いをさせたら私に敵う者などいないのだ。私は無敵だった。

 残ったウォータースライムを収集ボックスに入れるや、ほっとした。


「エドガルド様、これで全て素材は揃いましたよ」

 私が喜んで振り返ると、

「良かった、リーナ、無事で」

 そう言ってエドガルド様が私を抱き締めてくれたんだけど……


 ええええ!

 エドガルド様に抱きしめられた!

 あり得ないんだけど……私は真っ赤になった。

 でも、ちょっと止めて、痛い!痛いから!

 私はエドガルド様からきつく抱き締められて強すぎる抱擁に悲鳴を上げていた。


「おい、エドガルド、そんなにきつく抱きしめていたらパウリーナちゃんが窒息してしまうぞ」

 ダミアン様が声をかけて助けてくれた。

「えっ、あっ、ごめん」

 エドガルド様が慌てて私を離してくれた。

 私はほっとした。


 でも、私がエドガルド様に抱きしめられているのを見て、アレハンドラ様は鬼の般若のような顔をして私を睨み付けていたのは私は気付かなかった……


結局、素早く、素材を集められた我が一年A組の一班が優勝だった。

他の皆はウォータースライムの大半をフェンリルが食べてしまったので、素材がほとんど集められなかったのだ。


「凄いな、パウリーナちゃんはフェンリルを一撃でやっつけるなんて!」

「本当だな。小さいのに信じられないよ」

ダミアン様とカルロス様が褒めてくれた。

「ふふん、私、素材を争ったら世界一です。例えドラゴンでも負けません」

私は胸を張って答えていたのだ。

「パウリーナって怒らせたら怖いんだな」

「どんな化け物なんだよ、フェンリルを一撃で倒すって」

「言葉には気をつけよう」

クラスの男の子等が何か言い合っていたけれど、私には聞こえていなかった。


ここまで読んで頂いてありがとうございます

フェンリルを一撃で退治したパウリーナでした。

ブックマーク、広告の下の評価☆☆☆☆☆を★★★★★して頂けたら嬉しいです(*ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾


何故かパウリーナに執着する王子様、でも、ヒロインと悪役令嬢は黙っているのか?

続きは今夜です

お楽しみに

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

新作

『母に叩かれ家出して魔術学園に入学したら何故か王子様と親しくなりました 平民少女のシンデレラストーリー』https://ncode.syosetu.com/n8270ll/

前作

『悪役令嬢に転生したみたいだけど、王子様には興味ありません。お兄様一筋の私なのに、ヒロインが邪魔してくるんですけど……』https://ncode.syosetu.com/n3871kh/

私の今一番熱い人気の作品はこちら

表紙画像
1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■【3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■【アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■【楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

■【小説家になろう記載ページ】『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど……』https://ncode.syosetu.com/n9991iq/


表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
2巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■【アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DGQ7J6VH/


■【楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/178537d615973d18a4cb8adc53c66c16/

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

アルファポリスのレジーナブックスにて

【書籍化】

しました!
2023年6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


■アマゾンへのリンク

■楽天ブックスへのリンク

■hontoへのリンク


手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

なろうの掲載ページ『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

第一部は書籍化の規約上3分の1残して後は他者視点で繋いでいます
「えっ、ゲームの世界の悪役令嬢に生まれ変わった?」
頭をぶつけた拍子に前世の記憶が戻ってきたフラン、
でも、ケームの中身をほとんど覚えていない!
公爵令嬢で第一王子の婚約者であるフランはゲームの中で聖女を虐めて、サマーパーティーで王子から婚約破棄されるらしい。
しかし、フランはそもそも前世は病弱で、学校にはほとんど通えていなかったので、女たらしの王子の事は諦めて青春を思いっきりエンジョイすることにしたのだった。
しかし、その途端に態度を180度変えて迫ってくる第一王子をうざいと思うフラン。
王子にまとわりつく聖女、
更にもともとアプローチしているが全く無視されている第二王子とシスコンの弟が絡んできて・・・・。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。


私の

3番人気の作品はこちら

『モブですら無いと落胆したら悪役令嬢だった~前世コミュ障引きこもりだった私は今世は素敵な恋がしたい~』https://ncode.syosetu.com/n8311hq/

私の

4番人気で100万文字の大作の作品はこちら

『皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!』https://ncode.syosetu.com/n8911gf/



最新の短編作品はこちら

『婚約破棄されやけ酒飲んでると軽い男が声かけてきたので張り倒したら、何故か執着されました』https://ncode.syosetu.com/n2191kg/

このお話の前の話

『悪役令嬢に転生させられた地味令嬢ですが、ヒロインの方が強くて虐められているんですけど……』https://ncode.syosetu.com/n7240kb/

― 新着の感想 ―
エドガルド距離が近い。 実は…て展開があろうども、まだ初対面近いのに膝に乗せたり抱きしめたり、脳内お花畑ヒロインや余程の世間知らずならまだしも、引く。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ