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13 王太子殿下の膝の上に座らされていたら礼儀作法の先生が入ってきて補講に参加させられるのが決まりました

「ちょっ、ちょっとエドガルド様!」

 私はエドガルド様の膝の上に座らされて完全にパニックになっていた。

 確か名前呼びをするなとか叫んでいたような気もしたが、私を勝手に膝の上に置いたエドガルド様が悪い!

「パウリーナ嬢は軽いんだな。もう少し食べた方が良いんじゃないか?」

 名前呼びしたことは何も言われなかった。うーん、普通は軽いって言われたら喜ぶ所かもしれないけれど、背の低い私は軽いイコール背が低いになってしまって少しむっとしてしまった。

 そして、むっとした分で頭が少し冷静になった。


 そう言えば次は礼儀作法の時間では……かの厳しいロッテン先生だ。

 やばい!

 私がそう思ってエドガルド様にそう言おうとしたときだ。


「何をしているのですか?」

 そこに眉をしかめたロッテン先生が入ってきた。


 そして、私がエドガルド様の膝の上に座っているのを見ると目を見開いた。怒りの表情だ。これはまずい! 

「パウリーナさんとエドガルドさん! あなたたちは学校に居ながら何という破廉恥なことをしているのですか」

 ロッテン先生の叱責が教室中に響いた。


「えっ、いえ、あのこれは……」

「ロッテン先生。パウリーナさんの机と椅子が勉強するのが嫌だと池に逃げ出してしまったそうで、パウリーナさんが座るところが無いと困惑していたので、私の膝をお貸ししただけですよ」

 ひょうひょうとエドガルド様が言われるんだけど、ロッテン先生の前でもびくともしないのはさすが王太子殿下だ。でも、そんな言い訳が通用する訳ないじゃない!


「何を言っているのです? 机と椅子が勝手に歩いて行くわけ無いでしょう!」

 ロッテン先生が激怒モードに入っている。いくら王太子殿下とはいえ、これはまずいのではないだろうか?


「でも、そういう風にあちらの令嬢がおっしゃいましたけれど」

 その激怒の様子を見た上で、エドガルド様はアレハンドラ様に振っていた。


「そ、そのようなことは申しておりません」

 必死にアレハンドラさんが言い訳しているけれど、

「何を誤魔化しているんだ。『パウリーナさんに座られるのが嫌で机と椅子が家出でもしたのかしら』と俺は確かに聞いたぞ、そうだよな。カルロス」

 そこにカルロス様が浄化魔術をかけてきれいにしてくれた椅子を持って部屋に帰ってきた。


「はい。私も確かに聞きました。机と椅子が家出するなんて初めて聞いたのですが、ミラネス侯爵家ではよくこういう事例があるみたいですよ」

「そのようなことがあるわけは無いでしょう。アレハンドラさん。どういう事ですか?」

「いえ、私はその……」

「まさかあなたがパウリーナさんに嫉妬してこのようなことをしたということは無いでしょうね」

 眼鏡を再度掲げてロッテン先生はアレハンドラ様を睨み付けていた。


「いえ、そんなことはありません」

 目を逸らして答えるアレハンドラ様はとても怪しかったけれど

「ならよろしい」

 ロッテン先生はあっさりしていた。

 もっと突っ込んでほしかったと私は思わず思ってしまった。


「今回の騒動の責任をアレハンドラさんには取ってもらって私の補講を受けてもらいます」

 淡々とロッテン先生は決めていた。

「えっ、ちょっと待ってください。今先生は私はこの件には関係ないって言って頂きましたよね」

「何を甘えたことを言っているのですか? このAクラスはこの学年を代表する生徒が集まっているのです。その中で机が家出したなどと下らない事を話したという事実だけで補講を受ける必要があります。エビータさん、あなたも補講を受けたいのですか?」

「いえ、そんな、滅相もありません」

 不満そうな顔をしていたエビータは必死に否定した。


「遠慮することは無いですよ。受けたい方はいつでもおっしゃって下さいね」

「でも、先生。今回の先生の叱責の一因は元々ロッテン先生の前で畏れ多くも殿下の膝の上に座っていたパウリーナさんでは無いですか。何故彼女は補講を免除されるのですか」

 余計な事をアレハンドラ様は申し出てくれた。せっかく関係無いと思っていたのに、私を巻き込まないで!

「何を言っているのですか、アレハンドラさん? あなたは今の私の言葉を聞いていなかったのですか?」

「いえ、申し訳ありません」

 かの傲慢で傍若無人のアレハンドラ様が頭を下げて謝っていた。この先生は凄い……私は感激したのだ。

 それが間違いだった。

「パウリーナさんが礼儀作法マナーが出来ていないのはこの前大聖堂にお邪魔したときから判っています。王妃様からも特にパウリーナさんをきっちりと指導してほしいと頼まれているのです」

 私はどんどん青くなってきた。

 私にとって流れが悪くなっていくのが判った。

「当然パウリーナさんは補講を受けてもらいます」

「えっ」

 私はその言葉を聞いて固まっていた。


 授業が始まっても私は貴族の皆とは基本からして出来ていなかった。


「はい、パウリーナさんはもう一度席を立つところから」

「はい!」

私がゆっくりと立とうとしたが、

「下を見ない! 視線は前です。はい、もう一度」

「……」

「返事がありません!」

「すみません」

「すみませんではありません! 申し訳ありませんでしょう!」

「申し訳ありません!」

 私は姿勢と言葉遣いを一個ずつロッテン先生に指導されたのだ。


 授業でも散々ダメ出しされた私は一週間に2時間の補講が課せられるのが決まってしまったのだ。

 

そんな、勉強の予習と復習もしないといけないのに、そんなの耐えられない!

私の悲鳴は誰も聞いてくれなかった。




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私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

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