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サクリファイス学園 ー最底辺クラスの俺たちは“知識チート”で盤面を覆し昇格するー  作者: 神楽坂遊月
サクリファイス学園入学

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ゴールデンウィークがゲームの世界にもあるの?

皆で親睦を深めた次の日――

シード組の教室へ全員集合するようオルクス教官に言われて朝の8時に集合していた


ガラガラ


「全員いるな。明日から始まるゴールデンウイークについて説明する」


ゴールデンウィーク!? ゲームの世界にもゴールデンウィークがあるの?

いやゲーム中にゴールデンウィークみたいなものはあったけど……


「本来ならば昨日からなのだが、自由週間と昨日と今日分の代休を含め、明日から5月12日まで休みだ」


長くない?ゴールデンウィークに14日は長くない?2ウィークあるよ?ホントにいいの?

授業なくてダンジョン潜り放題だぜ! ゲームより短期間でクリア出来そうだぜ!


「そして、ゴールデンウィークなどの長期休みはダンジョンでの活動は禁止だ」


ダンジョン禁止!?セシーリアは……

顔が白くなりすぎて、能面みたいになってる!?ダンジョンに潜れないのは辛いよな……

ゲームでは潜れたのに……ちょっとスケジュールやばいかもな……


「疑問があるやつはいるか?」


「オルクス教官……他にも長期休みはいつがありますの?」


「長期休みは夏と冬にもある。夏は8月丸々そうだ。冬は12月中盤過ぎから年明けちょっとまでだな。その期間は基本帰省するように」


「わかりましたの……」


頑張って質問したセシーリアは椅子に座るなり、失望して能面が青くなっていたよ

俺もゲーム時代、ゴールデンウィークや夏休み、冬休みなんかはレベル上げと大量生産の時間にしていたのにな……

というか、俺の家の記憶なんてないんだが!?


「ゴールデンウィーク明けにテストもある。休みだからといって羽を伸ばしすぎないように。質問は?」


全員何も質問は無かったので、そのまま寮と教室の掃除をし、ゴールデンウィーク前最終日は終わった

放課後になり、明日からじゃないと帰ることが出来ないので、帰る準備が終わったらチームハウスへ集合してもらうようお願いした

その前に俺は困ったことを解決しておきたい…… そのために俺は個室のあるレストランへ来ていた。


「ごめんね。来てもらって……」


「全然いいよー!久しぶりだね。元気にしてた?」


「イルマこそ元気だった?」


来てもらったのは幼馴染のイルマだ。まずこの学校に来ている途中以前の記憶が無い俺には、自宅の場所を知らない……

そして、この学園の外での生活を知らない。つまり、強制で帰宅しないといけない休暇は俺にとって大問題だったのだ

ゲームでは学園内でダンジョンに潜ってても良かったのに……シクシク


「授業やダンジョン探索はルーク組だから、キング組と比べると難しくないけど初級ダンジョンのクリアは10月くらいかな……」


「まあ、進級出来るなら問題ないでしょ…… 実は今日来てもらったのは相談があって……」


「相談?珍しいね!なんでも聞いてよ!」


非常に迷ったが、正直に話さないと不審者扱いされそうだから、内緒にしてもらうことを条件に記憶喪失であると打ち明けた

どんな反応をするんだろう……


「なるほどね……どうりで小母さん(キセロのママ)は嘆いてたんだ……。もっと早く言ってくれたら良かったのに……」


「正直に伝えても信じきれないでしょ…… 俺が自分で言ってても嘘くせぇもん……」


「まぁそう言われると何にも言えないけど……。じゃあ帰るときは一緒に帰るから待ち合わせしようか!キセロの家の周りも案内したげる」


この幼馴染には頭上がんないよ……。しかも、俺から説明しづらいだろうからって俺の両親にも事情を説明してくれるらしい

マジ感謝リスペクトだわ。しかもこっちの俺も剣道をしていたそうで、案内してくれるらしい。非常に楽しみだ

もちろんここの食事代は奢りましたよ。奢らせていただきました(大声)


「ホントに助かる……じゃあまた明日!」


「また明日ね!」


その後、チームハウスへ急ぎ皆の予定を確認して、皆に課題も出しておいた。

というか明日からゴールデンウィークです!って2週間渡されても困るわ!ホントに……

就寝時間ギリギリまで、スケジュールを練り眠りに就くのであった。


「いつまで寝てるの!」


カンカンにキレてるイルマからの電話で起きてしまった……

まさか、朝のチャイムまで全部止まるとか知らなかった俺はしっかり寝坊したよ。習慣って恐ろしいぜ

急いで着替えて校門へ急いだ。


「昨日に引き続きすみません!遅くなりました!」


「もうしっかりしてよね!もうバス来るから行くよ!」


来るときは全てチケットを持っていたが、今後は生徒手帳をICのように機械に通すだけでいいらしい

特殊学校は国営で将来のインフラだったり、プロチームバトル選手になりエンターテインメントの中心になると予想される人材を養成する場所だ

よって、外に出た場合生徒手帳をかざすと、様々な恩恵を受けることが出来るのだ。もちろん上限金額はあるがな


バスと電車に揺られ、首都圏を通り、ベットタウンのような地域へ出てくる

途中で気づいたけど、一部景色は違うが前世の日本とほぼ同じ景色だ。もちろん違うのはダンジョンのある場所だ

しかも向かう先は実家のあった場所だ。両親……どんな人なんだろうか?


「俺の両親ってどんな人?」


小母さん(キセロのママ)は心配症な人だよ。週1絶対に連絡するってキセロが言ってたのにしてこないから凄い怒ってた。小父さん(キセロのパパ)は心配してたけど、それより小母さん(キセロのママ)を心配させたことに怒ってたな。たぶん帰ったらしごかれるよ。剣の師範だからね」


「仕方ないとは思うけど、覚悟するか……」


父親が剣の師範なのか……ゴールデンウイーク中は道場に籠って鍛錬しようと思ったから、吉と出るか凶と出るか……

時間に関しては気にしなくていいのは良いがな……

約2時間後、俺は前世でも実家だった場所……見た目も変わらないその感じに涙腺が緩みそうになった


イルマと俺は実家に荷物を置き、近くを歩いて回る。

前世とあまり変わらない町の様子に懐かしさを感じる。特にこの町特有のちょっと甘い匂い……

他では感じたことがなかったから、より一層懐かしさを感じた。そして、雑居ビルの1階へ到着する


「ようこそ。イルマちゃん ……それとバカ息子」


畳が一面に敷いてある道場に、身長が高くガタイの良い男性が袴を着て素振りをしていた。真剣で。

しかし、相手があいさつしているのに、返さないのは失礼だろう……


「ただいま……でいいのかな? お世話になります」


「ただいまでいいでしょ!おじさん久しぶり!おじさんのおかげで”双剣使い”に無事なれたよ!」


「それは良かった! キセロが記憶ないのは本当……なんだな……」


父親?が泣きそうになる。ホントに申し訳ないが、記憶がないので共感できねぇ……

前世の父親よりカッコイイから、俺の感覚的に、よく知らない伯父さんが俺のことで泣いてるみたいなもんなんだよな……


「ごめん。しかも俺”シード”なんだ……」


「そうか……そうか……ごめんなぁ……」


俺がシードであることを伝えたら、更に泣き出してしまってさあ大変。

俺的には指導してくれたのに、シードに就いて謝っただけなんだがな……。この世界での立場的に


ガラガラ……


「あんたいつまで泣いてんの!とっとと泣き止みなさい!」


俺と同じ藍髪の身長が高くスタイルの良い女性が怒鳴りながら姿を見せる

この人が俺のお母さん? 美女すぎるぞ……


「小母さんお久しぶりです!元気でしたか?」


「あら。イルマちゃん。今日も可愛いわね~ 私は元気よ」


「あ、あの……お母さん……ですか?」


こんなに美人な人がお母さんというは信じられず恐る恐る聞いてみた

失礼なんだろうけど、イルマから話してくれているみたいだから許してくれるだろう


「本当みたいね。イルマちゃんの話だけでは信じられなかったけど…… そうよ。私があなたの母よ」


「すみません。多分手紙が届いてたのかもしれないですが、記憶なくて無視してしまいました」


俺はそう言って頭を下げる。実は入学してすぐに手紙が届いたんだが、送り人に心当たりがなくてスルーしたんだよ

中身すら見てないし…… ちゃんと中身見たら良かったよ


「まあいいわ。知らない人から連絡来たらそうなるわね」


「しかも、”シード”になっちゃって……」


「それね。気にしてないわよ。むしろ両親が探索者ではないのに探索者になるっていうだけで驚いてるのに」


母の言う通り、探索者になるのは遺伝が大きい。よって探索者になれるのは約15%で、探索者の子供程なりやすいらしい

ただ職業自体は誰でも就くことが出来るよ。生産職限定だけどね。


「まあゆっくりしていきなさいよ。記憶をなくしていても私にとっては大事な家族なんだから」


そうお母さんは優しく笑ってくれた。

イルマからキレてるって聞いた時には正直帰りたくないし、会いたくないと思ったけど俺こんな両親のもとに生まれてよかったよ

じゃあ、ゴールデンウイークも楽しみますかね

毎度見ていただいてありがとうございます

もし良ければ感想など教えてください

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