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サクリファイス学園 ー最底辺クラスの俺たちは“知識チート”で盤面を覆し昇格するー  作者: 神楽坂遊月
サクリファイス学園入学

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チームバトル開戦!

チームバトルは特に何もなければ、挑戦者側が黒(後手)だ

なぜならば白の方が先手で攻撃をしかけやすく、黒は白の動きを元に行動をすることを求められる

つまり、主導権をもっているのは白だ。そして、今回俺たちはルインに挑戦された側なので白チームだ


「よし、ハチマキは大丈夫か?」


黒と白のどちらのチームなのかを外から見てもわかるように、チームバトル中はハチマキを頭に巻いている

どれだけ小さいバトルでもハチマキを巻くのは必須なのだ

チームメンバー全員がハチマキを巻いているを確認し、俺たちは入場していった


「パチパチパチパチ」


まばらではあるが、会場に来てくれていたポーン組の生徒が拍手をして出迎えてくれた

正直誰も来ないと思っていた中で、少しでも人が来てくれるだけでも驚いた

そうして、俺たちは配置についた。


「チームバトル開始!互いに礼!白手番」


審判役のオルクス教官が宣言した。最初は白からなので俺たちのチームから行動する

ルインのチームの駒配置は、ルインを守るように”ポーン”を4人配置していた 挿絵(By みてみん)

正直、一手でルインを終わらせることが出来るが、一手だけ待とう


「皆やるぞ!『攻撃力アップ』」


チームバトルは両チームとも最初一手のみ、能力向上バフのスキルをチーム全体に使うことができる。その場合はスキルを使った時点で相手の番に移る

2手目では個人にしかバフを付与出来ない。なので最初の一手はバフに使うのがセオリーだ

チームによっては攻撃属性を合わせて、属性攻撃バフを掛ける……なんてこともやる


「黒手番」


ルインチームの番だ。ここでチーム全体にバフをかけることは出来ない。そんなスキルを”戦士”は覚えないからな

つまり、ここで最悪手を打つと王手チェック通り越して、詰み(チェックメイト)だ


「メイ2マス前だ」


少し考えたルインは最悪手を打った。何を考えたんだ?あんなに自信満々だったのにチームバトル初心者か?

じゃあ仕方ない。終わらせよう


「リンドウ。前に真っ直ぐ一番端のマスまで!」


「御意!」 挿絵(By みてみん)


リンドウは走って反対側のマスまで移動した。ルインは……動じてない。

この世界のチームバトルってプロもあるはずだから、戦略的には熟成しているはずなんだが……けど前見た時のバトルは戦略的にはイマイチだったな

おっと、準備しないと……


「皆走る準備!」


そう全員に伝える。理解できたのはカリーのみで他の2人は俺が何をしたらいいのか、わからず固まっていた

詳しく伝えようとしたが、ちょうどリンドウが目的のマスに到着した

その瞬間、オルクス教官が大きな声で宣言する


「チェックメイト」


その言葉を聞いた瞬間、俺とカリー・リンドウはルインをめがけて走り出す。遅れてセシーリアとヒスイも俺たちの後をついてきている

一番近くにいたリンドウがルインに近づこうとするのを、ルインのチームメンバーが自分のマスを出て止めようとするが……


「痛った!なんだこれ?」


自分のマスを囲う結界に邪魔をされ助けに行くことが出来ない。この勝負は決まってないし、俺たちの攻撃中だからな……

チェックメイトだから試合終了じゃないのか?この試合の勝敗は"キングが倒される"ことだ

つまりまだ決着はついてない。このゲームでは戦術で勝っても、戦力が違いすぎていたら勝つことは出来ない


「終舞いだ!『両手突き』」


いち早くたどり着いたリンドウはルインへ攻撃を始める。


「ちょっと待って!うわぁー!」


「待てと言われて待つ者などいない。槍の錆びにしてくれる!」


この一週間俺と対人戦をして対盾持ちを練習していたため、ルインはマスの広さを目一杯使って何とか逃げ切れている状況だった

しかし、そんな状況が長続きするわけじゃない


「うちもぉ混ぜてぇ『払い脚』」


ウッキウキで突っ込んでいったカリーがルインを転ばせる。本来『払い脚』は20%の確率で敵単体の行動を1回休みにする。だからそんなに的確に転ばないはずなんだが……

背中側から倒れたルインは倒れた衝撃で、潰れたカエルのような声を出したけど、カリーの美脚に鼻の下が伸びる


「変態め!処刑だ!」


リンドウとカリーから暗いオーラが出ておりますが……

そんな状況に俺は足が止まってしまったが、セシーリアとヒスイは突撃していって攻撃していたよ……

一発ずつ当てた時にはルインは気絶して退場したけど……


「ゲーム終了!」


オルクス教官がそう宣言し、俺たちは控え室へ戻る。

指し手数3。試合時間5分――最短記録かな?


「勝ちましたの!けど、物足りませんの……」


控え室へ戻った瞬間にセシーリアが寂しそうに言いつつ、素振りしている

野球のフルスイングしているのは違うんじゃないか?あなたの武器は両手杖だよね?

実際皆、何か物足りなさそうな感じであった


「キセロ。審判室へ来るように」


なぜか急に呼び出されたんだが?皆も何したの?って顔してるし……

そんな皆を置き去りに俺は一人で審判室へ向かった

審判室には、オルクス教官とルインがいた


「キセロ。本題から話す。再戦する気はあるか?」


「再戦ですか?俺たちは本来の目的であるルインが強くないことについては証明しました。賭けなどもする必要がありません」


「うるせぇ!集団を相手にしたから負けたんだ!タイマンだったら絶対に負けねぇ!」


ルインが吠える。まあ弱くないことを証明するためなのに、あんなに簡単に転ばされボコボコにされた……

そりゃまあ、プライドが許さないだろう。あんな奴だもん


「まあ、受けてもいいけど……賭けるものがなければやらない」


「じゃあよ……俺がお前らの手下になってやるよ。卒業または退学するまでな」


「いらない」


俺がそう断る。ルインは驚いた顔をしているが、仕方ない。いらないものはいらないんだもん……


「逆に問おう。キセロ、何か欲しいものはあるのか?」


「欲しいものですか……。 採集や採掘要員ですね。後、戦闘要員です。でもルインはいらないです」


「おい!ケンカ売ってんのか?」


ルインは吠えるが、正直ゲーム内だったら欲しいけど、ここはリアル世界。性格やプレイヤースキルも重視したい

サークルクラッシャーみたいなことされても困るし…… サークラ姫なんていたら地獄だろうよ

ルインみたいに俺の言うこと聞かなさそうなのも困る。”シード”って何でも覚えられる分ステータスやスキルの割り振りが重要なんだ


「ではこうしよう。仲良し3人組がキセロのチームに入るのはどうだろう?」


「じゃあ本人の意思も確認したいので、呼んで欲しいです」


そういうと、オルクス教官とルインで仲良し3人組カイ・ハル・キルシュを呼びに行った

あの3人をどう活かそうか……。実際採集・採掘をメインにしている人っていないみたいだからな……

そんなことを考えていると5人が審判室に帰ってくる


「なんか自分達に用があるみたいですがどうしました……?」


「えっと……再選をする条件として、俺たちのチームに3人を入れたいと思って。どうだい?」


「正直、俺たちはこの3年間を無事に過ごせたらいいです。施設育ちの俺たちにとって退学したら正直終わりなんです。」


なるほどな……彼らにとって退学することは着の身着のまま外に放り出されるようなものだ

確かにそれは避けたいだろう。じゃあ簡単に確認だけするか


「じゃあ、俺が卒業まで全力でサポートするから言う事に従ってと言ったら従ってくれるかい?」


「俺たちは、いち早く初心者ダンジョンをクリアさせてくれるって言ったんで従ってました。けど、さっきの戦いで正直契約破棄しようとしてました。キセロさんはどうなんですか?」


「俺はもし君たちが仲間になってくれるなら全力で助けるさ。ただし、こっちの言うことを確実に聞いてくれるのが条件だ。実力は再試合で存分に見せてあげる。」


「じゃあ、次の試合次第では、お願いしたいです。」


そう言われたので、俺は代表で話してくれていたハルに手を伸ばし、握手しようとジェスチャーする。

するとハルは笑顔で俺の手を取った。その状態のまま、後の2人にも話を振る


「二人はどう?意見を聞きたい」


「俺もお願いしたいです」


「ハルが言うなら……」


そう言いながら、俺とハルが握手している手に二人も手を重ねる

ふと、違和感に気づいた。ルインが静かだ。探すと……オルクス教官に抑えられてたよ。ナイスです


「では、3人の合意は取れた。再戦でよいな。」


「はい。大丈夫です」


「俺を差し置いて……いいぜ目にもの見せてやる」


ルインがオルクス教官を振りほどこうとしているが、正直そんなに怖くない

ここは3人の能力を見るためにも、ちょっとあおるか……


「ルイン、さっきと同じ布陣でいいよ。さっきみたいに一瞬で決めることはしない。そっちのメンバーを全員退場させて、こっちは退場者0で勝ってやる」


「余裕かましやがって……絶対に後悔させてやる。いくぞお前ら」


「あ、3人も全力でやってよ。テストも兼ねてるから」


怒るルインを見送り、俺は自分の控え室へ戻った

毎度見ていただいてありがとうございます

もし良ければ感想など教えてください


また今回はテスト的に挿絵を入れてみましたが、もっと見てみたい場合はコメントいただけるとAIではありますが公開できると思ってます・・・たぶん

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