プレリュード感じるこの街に
人生で初めて書き始めた物語です
エタる可能性はありますが、個人的にはこの子達の最後までしっかり書いてあげたいとは思ってます
文章が拙かったり、分かりづらいなどあるかもしれませんがお付き合い頂けると嬉しいです
ガタンゴトン……
ふと電車の音が聞こえ目を覚ました
外を向いて寝ていたのだろう都会とは言えない片田舎のなぜか既視感のある景色が映っていた
桜が咲いているということは春なのだろう
「ここは……」
「あ、起きた?」
急に聞こえた声に驚き、隣を向くと茶髪ショートカットの女の子がいた
「ええっと……誰?」
「ねえ 幼馴染に向かって誰は酷くない?」
といいながら彼女は器用に頬を膨らませている
残念ながらこんな美少女の幼馴染なんて記憶にないが情報を集めるために話をごまかす
「わりぃ、ちょっと寝ぼけていて」
「私だよイルマ キセロは忘れちゃったの?」
彼女の名前はイルマというらしい
全く身に覚えがない。だがキセロという名前には憶えがある
普段俺がゲームで使ってる名前だ。ということはゲームの世界なのか?
「長い夢を見てたようで記憶がこんがらがってるんだよね……今はどこに向かってるんだっけ?」
「ホントに大丈夫? 今は国立第一特殊学校に向かってるよ」
国立第一特殊学校!?こんな特徴的な学校名は1つしかない
ということは、ここはゲーム”サクリファイス学園”の中ということだろう
さっき見た景色はオープニングムービーで出てくるものだったなと既視感の正体に納得する
ただ横の女の子はマジで知らんけど……
「そうだったね ありがとう!」
「もう少しで終点だから起きていてね」
「はいよー」
2度寝するわけにもいかないので外を眺める
5分程すると電車は終点につきバスに乗り換える
また外を見ていると変わっていく景色は段々建物の間隔が広くなっていく
「緊張してるの? 怖い顔してるよ」
なんて言いながらイルマも固い顔をしながら聞いてくる
急な展開に頭がフリーズしているからか怖い顔をしていたようだ
「当たり前でしょ イルマも石像みたいに怖い顔してるよ」
そう伝えると二人とも完全に黙ってしまう
周りの沈黙も合わさりバスのエンジン音と自分の鼓動が大きく聞こえてくる
建物より緑の方が増えていき、そして完全に建物を探すのが難しくなった頃
『次は特殊学校前、特殊学校前です』
目的地へ到着したことをお知らせするアナウンスが聞こえてきたので
荷物をまとめすぐに降りられるよう準備する
学校の前に着くとバスの8割くらいが降りる
俺もバスを降り学校の方を見るとあたり一面の桜
「凄いキレイ」
イルマは緊張していた顔からうっとりした顔に変わっている
少し移動し入口からみると桜の道が続いており自然に歓迎されているような気がして新しい生活が始まることに期待感が高まる
ここがこれから3年間過ごすことになる俺の人生の分かれ道だ
移動中の不安が嘘のようにワクワクした気持ちで校門をくぐると少し強い風が吹いた
その風に呼応するように桜の木が音楽を奏でるようにざわめく
まるでここでの生活の”序章”を示すように
一話ご覧いただきありがとうございます。
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