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162_超越再来_ナガト


 ひとつきほどナガトはアメリカで身を潜めていた。

 世界は驚くほど混沌としていた。レブルウイルスが引き金で戦争が起り、産業は死に絶え、一部の先進国だけ少しの値上がりに文句を垂れるだけだった。

 

 ナガトが身を潜めていたのは日本からの応援を待っていた。

 

「久しぶりだねナガト君」

「お久しぶりですムサシさん、少し雰囲気が変わりました?」

「えっぐい修行してたよ」

「はは、心強い」

 

 感染者等級、甲種、二つ名は鎧武者、君影研究所のムサシの挨拶がいの一番に鯉口を切る。

 

「初めまして、シルバーベル所属感染者等級甲種、ああ、今は拘束指定レートSSS、巡礼者の二つ名を拝命されておりますダチュラです」

 

 ダチュラ、シスターベルの右腕にして能力が判明した瞬間、即刻拘束指定を受けた危険人物の女性。

 能力はチョウセンアサガオとアスペルギス(※コウジカビ類)を持つ。

 そして二つ生物により、幻覚作用を持つ毒を生成する菌類をばらまく生物兵器でもある。

 これが拘束指定の理由でもある。

 

「初めましてぇ、同じくシスターベル所属甲種のぉ、ヤクゼンですぅ、みんなぁ私のことをぉ、狂信者って呼びやがるんですぅ~」

 

 独特なイントネーションで話す彼女も拘束指定されていたシスターベルの左腕、寄生菌の一種、オフィオコルジケプスをベースに持つ。

 生物の詳細は割愛して要約すると人間の体内をカビまみれにして自在に操ることが出来る。そのため拘束指定となった。

 

 この二人を本国から送り出された時点で天帝陛下がいかにぶち切れているかが覗えた。

 

 

「皆さん、君影研究所所属、感染者等級甲種、ナガトです。二つ名は――」

 

 ナガトは一瞬、無言になり言い淀む。

 

「二つ名は採択者です」

 

 微笑むナガトは言葉を続ける。

 

「ではトモエ殿下救出に向いましょう」

 


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