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143_闘争矜持_ミノ


 椿宮師団海底東京地区戦術機動部隊感染者等級甲種ミノ。

 かつて日本の海を守っていた正真正銘本物の軍人。

 

 それは今も変わらない。

 

 

 腕にはパイルバンカーと呼ばれる鉄杭に爆薬を仕込んだ武器である。船底に張り付いて鉄杭を撃ち出し突き出した先端を起爆させ海に沈める単純勝つ凶悪な兵器である。

 これを最大時速120kmで游泳するミノが高速で接近し即離脱する戦術で幾多の船を撃墜させてきた。

 

 だが今回はプライマルアーマーに阻まれ近づくことさえ出来なかったが今はヒクイがジェネレーターを破壊し船底に張り付くことが出来る。

 

 

「敵艦船底に到着、攻撃を始める」

『了解ダクダ、こちらもいつでもOKです』

「ありがとうであります。では我々も力を示しましょう。全員誰一人として陸にその足をつけさせることのないように」

 

 パイルバンカーを起動させる。

 即時離脱し破壊の衝撃だけを残す。


『やっぱ原子力潜水艦来てます。ウイルス一つでここまでしますかね?』

「ダクダ、天帝陛下並みの感染者が100人もいれば世界は傾きます」

『……陛下100人は想像したくないです』

「でありますな。さて無駄話はこれくらいで蒼龍を起こして下さい」

『了解、急速浮上開始』

  

 

 この戦局に椿宮師団は万全の体制を敷いている。

 言わば覚悟の表明と言える。

 

 鉄が唸る――。

 

 ジェネレーターが息吹を吹く。

 

 海から(いずる)は鐵の要塞。

 

 

 原子力潜水空母『蒼龍』

 海を裂き、巨躯を露わにする。

 

 

「打って出るであります。天帝陛下の威光を知らしめるであります!」

 

 蒼龍のハッチが開く――。

 

 

 

 シチリア島周辺、制海権、確保。

 

 


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