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久々の肉でテンションあがるのは仕方ないと思う。7

 たどたどしさは残るが、かなり複雑な内容も話せるようになってきている。ここ数日の上達がめざましい。


「あの……畑、守ってくれる、のが、あの猫さんです」


「モンスターが、畑を守る?」


「疑問。先ほど襲われていたようですが」


「それは、フラウたちも、はじめてでびっくり、です。……たぶん、お肉のにおいで、おなかすいたと思う、ます……いつもは、畑、とか、木の実を食べて散らかす、動物を、おいはらってくれるです」


「ふむ……」


「お礼に、お酒、あげます」


「あぁ、なるほど」


 花人族の天敵は、あの猛虎型のモンスターではないのだ。


 もっと小さい、東の山に生息している小型の獣なのだろう。


 畑を荒らす獣の天敵は、モンスターだ。


 猛虎型のモンスターと花人族は、どうやら共生関係にあるようだ。


 マタタビ酒は、彼らが身を守りながらもモンスターをねぎらうためのアイテムらしい。


(よ、よかった……うっかり毒でやっつけたりしないで……っ!)


 植物というのは、だから面白い。


 花人族と猛虎型モンスターの不思議な共生関係のような、不可思議な法則がそこかしこに隠されている。


 やりこみ気質のリィトにとっては、たまらなく面白いのだ。


「……手伝うよ」


 リィトもモンスターを山に戻す仕事に加わる。


「そこのお客さんも、よかったら手伝ってくれるかい?」


「ふにゃ?」


「トーゲン村が守られた記念だ、みんなで働いて飲み直そう」


「ニャ!」


「お肉も野菜も、まだまだあるからね」


 猛虎型モンスターと同じくマタタビ酒でちょっと千鳥足のマンマとミーアが、行列に加わる。


 モンスターのふさふさの尻尾を掴んで、全員でヨイショヨイショと引っぱった。


「ふにゃあ……力仕事とか久々ですにゃ」


「いくニャッ!」


 山奥に開けている広場まで、猛虎型モンスターを引きずっていくと任務完了だ。花人族が声を揃える。



「「「アリガトーッ!」」」



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