7話
陽が傾いてきたので切り上げることにする。
集めた魔石の数は八つ。
魔石は冒険者ギルドで換金する。
ギルドに登録しなくても魔石の買取はしてくれる。
しかし、登録した方が売値が良い。
冒険者ギルドに入って中を見渡す。
冒険者ギルドとは大体は酒場が併設されていて仕事終わりにそのまま呑む事が出来る。
仕事終わりでなくても指名依頼待ちだったり魔石売却の査定待ちだったりもする。
もちろん休日に飲みにきたって言う人もいる。
現在は昼間な為酒場の方に人が多い。
ギルドに人が多いのは早朝か夕飯時だろう。
どのファンタジーモノでもそんな感じだから間違いない。
ギルド側に行って掲示板を確認してみる。
やはり予想通り、掲示板はガラ空きで端に初心者用採集依頼があるだけだ。
見るもの見たし、魔石を売却してしまおう。
魔石売却受付でゴブリンの魔石8個を出す。
受付からは当ギルドに所属しているのであればギルドカードの提示をお願いしますと言われたが生憎登録していないので首を横に振る。
受付は少々お待ちくださいと言って魔石をトレイに乗せて事務所の奥へ行った。
もしかして少し待つ必要があるのかと思っていると受付はトレイに銀貨と銅貨を載せて戻ってきた。
結果は鉄貨2枚と銅貨4枚だった。
ゴブリンの魔石は一個銅貨三枚の価値がある。
正直言ってそこまで価値はないと思われる。
初心者以外からしたら金にならないしただのサンドバックにしかならないだろう。
この世界の貨幣はこんな感じである。
石貨 10円
銅貨(不純物90%以上) 100円
鉄貨 1000円
大鉄貨 5000円
銀貨 (不純物80%以上) 10000円
大銀貨(不純物50%以上) 50000円
金貨(不純物70%以上) 100000円
大金貨(不純物40%) 500000円
水鉱貨 1000000円
大水鉱貨 5000000円
白金貨 10000000円
大白金貨 50000000円
とまぁこんな感じなわけですよ。
ゴブリンがどれだけ初心者向けか分かるでしょう?
ギルド登録にかかる金額は銅貨3枚。
ゴブリン一匹の命と引き換えだ。
再発行するには銀貨1枚取られるので注意である。
ちなみに今日は宿にはいかない。
ギルドの仮眠部屋を借りるからだ。
冒険者って話を聞かないのが多いから知らない人が多いのだが、初心者のうちは無料で仮眠部屋が借りられる。
ここでの初心者の定義は登録してから3カ月経つまでか、ランクを上げるまでの事だ。
ランクを上げられずに3カ月経つと才能なしとして馬鹿にされるらしい。
よほどのことがない限りFランクのままというのはありえないようだ。
初心者以外は銅貨5枚を要求される。
それでも500円ぽっきりで清潔で少し良いベッドで、しかも個室で眠れるのだ。
一般冒険者の方々はこの良さがわからないらしい。
浪漫重視の方々の言っていることは分からんな。
次回はちょっと遅れます。