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47話

走った。

ベルナは走った。行く地も定めずただ走った。そのせいで気づかなかった。自身を付け狙う黒い影に。そして気がついた時には地面に組み伏せられていた。

「へへへ、ベルナちゃんが悪いんだからな。俺の気持ちに気づいていたくせに避けるような真似をするからこうなるんだ。これから一つになって俺の愛を注いであげれば君も分かるはずだよ。俺の愛がどんなに深いかを。」

そう言って男はベルナの服を力任せに破り捨てる。露わになった乳房に貪りつき唇を重ねてくる。ベルナがどんなに悲鳴をあげ助けを懇願しても男は止まることは無かった。そして秘部に触ろうとした時男の顔と身体が醜く変化していった。目の前で起きた事に言葉を失ってしまったが、男の股関から出てきたモノがベルナの秘部を突き破ろうとしたその時、既にモンスターと化していた男の頭部に銀の錫杖が叩きつけられる。痛みに思わず転がり込むモンスターを横目にその男は言う。

「大丈夫ですか?ベルナ。ともかく今はこの場を離れなさい。ここは私が何とか食い止めてみせます。貴女が逃げる時間くらいは稼げるでしょう。その間に誰かに助けを!」

そう言って想い人はその非力な身体をモンスターに向かって走らせる。

止めようとしたが自分の為に戦ってくれている人、しかも自身の想い人が逃す為に言ってくれた言葉を無下には出来ずベルナが知り得る中で最も強い人間に助けを求めにいった。いつもの道がこんなにも遠く感じるなんて思いもしなかった。そう思いながらも懸命に走った。すると突然何かにぶつかりその何かに崩れた身体を支えられた。そしてソレが何かを言ったと思ったところでベルナの意識は途絶えた。

 目覚めた時ベルナは自身のベッドにいた。傷もなく衣服の乱れもなくいつもの様に寝間着に着替えていたので随分と悪い夢を見たと思った。だが、いつもに比べて教会内が騒がしい。恐る恐る部屋のドアを開けると沢山の人が何やら準備に追われている様子だった。忙しなく動き回るウチの1人がベルナに気付きもう大丈夫なのかと聞いてくるが本人からすれば何を言っているのかさっぱり分からずにいると「まぁ無理もない」と言われ事情を説明してもらった。

結論から言うと司祭はベルナを守り死にその司祭を殺した人間は全身がまるでモンスターの様になっていたが村に来た行商人の護衛に倒されたとの事だった。

だがベルナの頭は司祭が死んだという言葉だけが何度も何度も繰り返していた。

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