41話
天の上から人を見下ろすのがなによりも好きな神々。それは自信が作り出し意図せぬ形であったにせよ知恵を獲得し剰え神の血を取り込んだ人間という愛おしいほど憎らしいゲームの駒。
「今回のリーグレッタの様に一人の中に2人いるというのもなかなかに面白い。勇者と魔王を同じ身体に入れてみるのも良いかと思うが如何に?」
そう問う声に対し
「それでは決着はどの様にしてつけるのだ。ひとつの体を取り合って終わりでは我らは納得できぬぞ。」
「そもそもこの様な遊びを始めたのは人間に対する罰を与えるためであろう。知恵をつけたが為に同種で争うなど愚かの一言に尽きる。」
「それもそうだ。人間には罰が必要だ。箱庭が壊れたらまた作ればいい。今度は管理を徹底して知恵など持たぬ様にするべきだ。」
「では今の箱庭はもう必要ないであろう。であるならわざわざ先の勇者と魔王を消す必要はなかったであろう。あのままかの魔王の勝利で終わらせ箱庭を閉じればよかったではないか。」
「それでは何も面白くないではないか。折角この様な面白い事になったのだから人形には我々を楽しませてもらわなければ。」
「では次はどう決めるのだ。また望みが強い者を選ぶのか?それはそれでもう見飽きたわ。」
「ではコインで決めようではないか。どちらも表とどちらも裏のコインを箱庭に落としそれを拾った者ではどうか?」
「それでは通例に則った儀式が出来ぬではないか。」
「なに、そこは落としたコインに予め記しておけば良かろう。拾った者の本能に直接書き込めばそれも防げるであろう。」
そういったやり取りを神々がしているとは箱庭に住まう人にとっては知る由もなく。その日2つの流星が世界に落ちた。
それを拾う者は誰なのか?それは神すら知らぬことである。




