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30話

魔王サイドの話も並行して書いていこうと思います。

セントラルの王都の貧民街で日常的に行われている暴力。

ここでは弱いことそれ自体が悪なのだ。

弱ければ全てを奪われる。弱者には生きる権利すら与えられない。それがここの法である。

セントラルの王侯貴族たちはこの貧民街を嫌悪しているが、彼らの労働力無しにはセントラルの経済は回らないようになっている。セントラルだけの話ではないが安価で壊れても替えのきく労働力というのはどこでも煙たがられる一方で重宝されるものだ。

この貧民街で今日も又奪われる側の人間が地面に伏して迫りくる死に抗おうとしている。

「俺に(私に)もっと力があれば・・・誰にも負けない力があれば(あいつらなんて全員殺してやるのに)」

この時この人間から黒炎が立ち昇る。それはセントラルを覆う黒い雲となって王都に黒い炎雷を降り注ぐ。

全てを憎んで欲した力は全てを破壊しようとしていた。

王都の市民は逃げ惑い炎雷に焼かれる者・逃げる人の波に踏みつぶされる者・ただ天に祈りを捧げる者など様々な人間模様が阿鼻叫喚の元で散見できた。

王宮では世界樹を焼いた折に現れた空の色と同じ事から魔王が攻めてきたと対処のための無駄な議論を繰り広げ国王は「何故セントラルが」と一言だけ残し、この現実から逃れるために精神を病んだ。

代理として第一王女が諸侯を取り纏めるが未だ消える気配のない黒い空と炎雷に頭を抱えていた。

王宮だけには被害が一切ないことも市民や諸侯の反感を買うが避難場所として開放すると王都全ての人間が我先にと駆け込みここでも又被害が出た。

これを引き起こした人間は誰も居なくなった街と焼け焦げた人間の臭いを肺一杯に吸い込んで感涙と快感にその実を震わせた。股間からは止めどなく何かが混じった小便を垂れ流し身体を流れる快感にしばし浸っていた。

「力こそ正義。俺は(私は)誰よりも強くなって全てを滅ぼしてやる。」

この日セントラル王都バニスタは王宮だけを残し跡形もなく消え去った。

基本的に3分で読み終わるをモットーにこれから頑張ります。

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