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あの日の戦場  作者: ヘンテコソースソード
第4章対面する2人
11/18

登場

ようやく女性が出てきましたが、ヒロインではなく、主要人物でもないです。この物語にはヒロインは出てくる予定はありません。

そして、ようやくまともな戦闘回です。

「あの、その、人質になってください!」

~少し前~

「あった。あいつの家。」

普通に考えれば、ひと1人の家を見つけるなんてできない。しかし、ウシジマはこの国の皇帝だ。宮殿の場所も知っているし、やつが宮殿ではなく、兼任している首相用の官邸に住んでいるというのも、有名な話だった。

「すげえ、どうやったらこんなとこ住めんだ?でかいし、綺麗なところだな。」

俺は感心した。でかいのもあるし、それ以上に繊細な飾りつけがあり、とても美しい。

「シロムネ帝国で首相になったら住めんだよ。無理だけど。」

カゲミヤは皮肉めいて言った。

「それもそうか、で、どうすんの?」

そう、問題はどうやって、ここに侵入するかだ。あぁ首相になったら入れるのか。でも、首相ではない今こんなところで突っ立ってたら変な疑いをかけられる。

「とりあえず、ぐるりと回ろうぜ。」

カゲミヤの提案で、半周ほど回ったとき、1人の女性が声をかけてきた。

「あの、先ほどからずっとこちらにいらっしゃいますが、何かご用でも?」

ドキリとして振り向くと、まず、可愛かった。すっごい可愛かった。

「えっと、誰?ですか・・・?」

何かようがあるかを聞かれているのに、俺は彼女の名前を聞いた。

「私?私はヒオリ、ウシジマヒオリです。」

ウシジマ?この国には、ウシジマは1人しかいてはいけないはずだが?

「ウシジマってどういうことですか?」

「えっと、妻です。なので、うちの周りを回っていたので、何かご用があるのかな。と、思って声をかけさせていただきました。その服を見る限り、シロムネ帝国の方ではないようですが。」

高速で頭を回転させる。そして、カゲミヤの方を見、言った。

「人質になってください!」

そして、今に至る。

「あの、人質はもう、諦めたんですけど、夫に逆らうのは考え直した方がいいと思いますよ。」

ヒオリさんは、俺たちから事情を聞くと、キサラギさんを助けるために、私もがんばります。と、了承してくれた。だが、ウシジマにそのことを聞くとなると、やめておいた方がいいっと言ってきた。当然だ。そう思いながら、家の裏口を開ける。

「今日は、国民的な連休ですので、人がいつもより少ないですが、それでも警備はキツイです。無理だと思いますよ。悪いことは言わないので、帰ってください。警備をくぐり抜けるのは、手伝えませんよ。」

ヒオリさんは俺たちの心配をしてくれているようで、言った。

「じゃあ、あなたとウシジマの部屋の場所を教えてください。自分の部屋で待っていれば、警備をくぐり抜けて迎えに行きますから。」

カゲミヤは言った。

「どうなっても知りませんよ!帰るのは今のうちですからね。・・・。一応2階の右端です。」

ヒオリさんはそう言うと、走っていった。

「さてと、行きますか。カゲミヤ、ここを通って行くぞ。目指せ2階だ!」

俺はそれだけ言うと、すぐに口を閉じ、家の中へと侵入した。確かに、住み込みの使用人らしき人しかおらず、家がでかいのでバレないな、なんて思っていたら、カゲミヤに腕を引っ張られた!

「何すんだ!」

だが、その疑問はすぐに解けた。大男が、2回目の追撃をしてきた。俺は護身用のナイフで防ぐ。

キシンッ

ナイフと剣がぶつかる音がする。カゲミヤがその隙に左から飛びかかるが、左手一本で塞がれ、弾き飛ばされた。

「つッ!カゲミヤ!」

だが、俺もこいつのパワーに勝てずに、一旦引いた。なんなんだ?こいつ、いくらなんでも、力が強すぎる。そうおもったとき、やつの姿が消えた。

「どこに?」

カゲミヤがいった。そのとき、右に影が見えた気がした。

「右だ!」

俺は叫んだ。カゲミヤが相手の剣をいなす。

俺はナイフで突いた。

「くっ!ガキが!」

相手が飛び退く。すると、カゲミヤが発砲。相手はすべての弾丸を刀で切ったが、俺も足元に向かって発砲。そして、命中。相手の足が血でにじんだ。

「よし、動くな!次は頭を狙うぞ!」

カゲミヤは銃を構えながらじりじりと近づいて行く。あの足では、もう動けない。そう思った矢先、やつの足から出る血は収まり、傷は完治していた。

「カゲミヤ、そいつの怪我は治っている!普通の人間じゃない!」

魔力持ち。今目の前にいるのはそいつだ。2人とも発砲するが、華麗に避けて行く。一瞬で、奴は俺に近づくと、銃を腕ごと壊した。激痛が腕を襲う。俺の腕は火傷を負っていた。相手は、カゲミヤのナイフをスレスレで避けると俺を吹き飛ばした。吹き飛ばした先には、燭台の炎があった。そして、俺はそれを、投げた。

「ぐぁーーーーーーーッ!」

服が焼け、相手は炎に包まれた。

「カゲミヤ!伏せろ!」

俺はそう言うと、残っている手で爆弾を転がした。火はつけていないがそれでいい。爆弾はやつに当たると爆発し、やつは動かなくなった。

「はぁはぁ、勝った・・・のか?」

俺は黒焦げの死体に目をやりながらいった。

「そうだろ、腕は動くのか?動くんだったら、2階へ行くぞ。」

俺は、火傷を見る。かなり酷かったが、腕は問題なく動いた。そして、2階へと向かった。

「ヒオリさん。きましたよ。」

俺は、部屋の外にいた。ヒオリさんに、話しかける。

「・・・あの人は、公私混同はしないので、仕事の話は全くしませんし、あの人相手に人質とか効かないとか思いますよ。」

そう言っているが、この人は可愛い。それに、性格もいい。つまり、あのウシジマでも落ちるということだ。そう思って、ウシジマの部屋のドアを開けた。














ヒレイ・・・金髪金目の元気な少年。16歳にして、クルハの近接格闘戦で優勝した。クルハでも、トップクラスの戦闘力を誇る。


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