戦場に
王国軍と、帝国軍との戦は、王国軍が有利な状況であった。
数は帝国軍が多かったのだが、個人の技量や連携、練度など部分は、王国の方が優っていた。
戦闘の度に兵力を削られる帝国軍。
「えぇい、なぜたかがエルフ1人に負ける王国騎士に、我が帝国の騎士団が勝てぬのだ!」
帝国軍の指揮官の将軍が、補佐官に怒鳴る。
「そ、それが聞いていた情報と違いまして、王国騎士はかなりの練度でして、どうもエルフ云々の情報が出るより前、王国騎士団列強説のほうが、正しかったのではと。若しくはエルフ云々は王国の挑発作戦であったのではと、現場では言われております、はい。」
「我が帝国は、それに引っかかってまんまと攻めさせられたと?」
「可能性大かと。」
「今更おめおめと国には戻れん、何か無いのか策は!」
「1つ有りますが、金が掛かるのですが、よろしいでしょうか?」
「話せ!」
「では、…
…と言うのはどうでしょう?」
「むむ、確かにそれならばいけるかもしれん。
よし、皇帝には儂が許可を貰う、お主は作戦を進めよ!」
「はっ!」
一方王国軍
「今のところ順調です、目立った損害も無く、帝国を押し返しております。」
王国軍の指揮官の1人が、王国騎士団長に報告する。
王国騎士団長、今回新任された、前副団長だった人物だ。
この人物は、例の件には絡んでいない、前騎士団長のブッチャーとは仲が悪く、ブッチャーは彼には内緒で行動したからだ。
名を、バーバ-ジャイアントという。
「よし、しかし、気を抜かなよ。部隊には交代で、休憩と食事を取らせろ。」
「了解です!」
「1列に並んで下さーい、数はあるので焦らないで下さーい。」
補給部隊員の1人が、声張り上げる。
「お!今日は唐揚げじゃん!肉は何?」
渡されたお盆の上の皿に、唐揚げがのっていて、思わず聞く。
「オークです!しっかりと食べて頑張って下さいね。」
手渡した支給係の女性補給部隊員が、笑顔で話す。
「おう!任せとけ!毎日美味いもん食って、負けられるかよっ!」
笑顔で答えた騎士。
テント奥の炊事場でひたすら唐揚げを揚げている、1人の美形男性エルフが居たという。
前線に出てないという笑




