鍛冶屋と器屋さん
商店街を覗いていく。
フライパンや包丁、オタマなどの調理器具を購入するのだが、中華鍋や、寸胴が無い。レンゲや箸も無い。
フォークやスプーンでラーメンを食べるのは、いただけない。
あと、麺を作る器械も無い。
器もラーメン鉢が無い。
「全部作って貰わないとダメなのか。
てか、この世界、ラーメン屋無い?パスタとかはあるのかな?」
器屋さんの店主に、ラーメン鉢の形を伝えてみると、
「そんな形の器、見たことないね〜特注して作らないとダメだね。」
と、言われた。
とりあえず小皿は有ったので購入する。
中華鍋の件もあるし、鍛冶屋を探す事にする。
商店街を抜けて、鍛冶屋や、陶器などを製造している、区画に向かう。
一軒の鍛冶屋に入る。
「らっしゃい、何をお探しで?」
店の中には、サンプルの商品が並べてある。
ここにも欲しい形の中華鍋や寸胴は無いので、店主に形を伝えて造ってもらう事にする。
「あと、陶器の良い職人知らない?」
と、聞くと、
「この道をさらに奥に行けば、大きな店があるから、そこの職人が1番だね。出来た鍋とかは届けるから、住所教えてくれ。」
と言われ、住所を教えると、
「おそらく10日ほどで出来ると思う。」
と言われた。
もちろん金は前金なので、中華鍋1つと、寸胴3つで、大銀貨5枚と、銀貨5枚支払った。
店を出て、奥に進む。
「ここか。」
店を見つけた。先ほどの鍛冶屋の倍ほどの広さの店だった。
中にはいると、こちらも様々な器が置いてある。高価そうな物もあるが、ラーメン屋には似合わない。
店主に、器の大きさを伝える。あと、器の外と中に定番の図形も入れて貰う。
そして店の名前も。
店の名前は、地球で働いていた時、そのうち自分の店を持ったら付けようと決めていたのだ。