オーク狩
味は冷める時に染み込む。
煮物の格言だったかな?
メンマにも通じるだろう。
蓋をして冷ましたメンマ、1日熟成させて味見してみた。
美味い!!
これならイケる。
ただ、熟成し過ぎてもダメな気がする。
メンマに歯応えは必須だろ!
てことで、マジックリュックに収納することにした。ここならこれ以上熟成されないし。
今日は、久々にギルドに顔を出す。
もちろんオークの群れが居ないか、情報収集の為だ。
森の奥にオークの群れがあるようだ。
数は100以上とのこと。
受けよう!
が、1つ問題が。
何人でも参加可能依頼とのこと。
貼り出されたのは昨日。
ヤバイ、取り分減っちゃう。
すでに何匹か狩られているらしい。
急いて向かう。
森の入り口で、冒険者達と遭遇した。
どうやら目的は同じ。
ならば一緒に向かう事にしよう。
奥に進むと、戦闘音がする。オークの叫び声も。
どうやら他の冒険者が既に戦闘しているようだ。
急いて駆けつけると、剣士2人とオークが戦っていて、少し離れた所に魔術士が火の矢を放っていた。その奥には僧侶。
僧侶は怪我人に回復魔法を使っていた。
俺と一緒に来た冒険者パーティは、すぐさま戦闘に突入。乱戦である。
俺はというと、オークどもが走ってくる方向に向かった。一箇所から来てる気がしたからだ。
いた!一際デカイオーク!
オークキングってやつか?
太っていて美味そうだ。
弓矢を構え、シッカリ狙う。
無音で解き放たれた矢が、オークキングの胸に当たる。
目を見開いたオークキングは、その場で膝をつき、倒れた。
キングの統率を無くしたオークの群れは、個々に動き出す。
統率の取れた群れが、個々に動き出すと、弱くなるのは当然だ。
俺は槍で、オークの群れを丁寧に倒して行く。冒険者達が、俺の所に来た時には、俺はオークを回収し出したところだった。
「こ、この数、1人で倒したの?」
冒険者の1人が、なぜか言葉を詰まらせながら言ってきた。
「先にキング倒したから、楽でしたよ?」
「キングが居たのか?!道理で途中からバラバラに攻撃し出した思ったら、そういう事か。」
納得してくれたらしい。
今日も良い狩ができた。




