表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
54/65

第五十二話 依頼②

今回は、ヒイロ編です!途中で視点が別の人に切り替わりますのでご注意を。

夜中のテンションで書ききったので例のごとく**が出ました。(ネタバレ)

草抜きの依頼を受けたのはいいけど、随分中心部から離れた場所に建てたものよね。隅って書いてあったけど本当に隅の方だとは思わなかったわ。乗り合い馬車で来れるとこまできて正解だった。


私も少し前まで王都に住んでたこともあったけど、ここらへんは来たことがない。王都の外れの外れー確か取り扱いが厳重な植物を栽培してるエリアよね?そして中規模スラムが近くに形成されてることから前々から強奪や横流しが発生してるってお兄様が愚痴ってたわ。


「…ここね。依頼主の別邸は。すいませーん!誰かいませんか!」


草が荒れ放題生えていて、館にも蔓が絡み付き窓を突き破って木が侵食してる。とても人が住めそうになく放置されて十年近くは経ってるでしょうね。


私の呼びかけに反応したのか隣のボロボロな建物から兵士らしき男二人が出てきた。


「元気なお嬢さんだね。君が依頼を受けた冒険者でいいのかな?俺はフィノー伯爵の私兵、ヤード。」


「はい、そうです。ヒイロ・ドルチェと申します。よろしくお願いしますヤードさん。」


「あの騎士団長の妹君か。俺はコンラッドだ。」


妹君と言われると少し照れるわね。そこまでご令嬢でもないから…。


「えっと僕達はこの館の管理を普段していてね、今まで草を刈るなと言ってたのに2、3日前に急にぞろぞろジジ…失礼。偉そうな老人達と伯爵が来て臨時休暇を出された。2年振りだったから二人で遊んで帰ってきたらギルドに依頼を出したって通知。」


「どうも怪しい。後、草刈りの手段は動きやすい格好で素手で抜け、だそうだ。君はどう思う?」


「十中八九罠ですね。何か仕掛けてるか、それとも実験でしょうか?」


さっきは客観的に館の外観を判断したけど、ここまで植物が伸びるのは異常だわ。何か隠してるものがあるんじゃ…?


「俺達も手伝うけど、念のためその大剣は背負っていた方がいい。俺らも帯剣したまま草刈りを行う」


「…俺が先に様子を見る。」


コンラッドさんが庭に足を踏み入れて、抜剣して草をいくつか斬ると私たちに手招きした。


「お前らは外で草を抜いておけ。俺は中に入る。」


そう言って扉を蹴破ると館の内部へ入っていった。一人だと危険なんじゃ…?


「大丈夫だよ。心配しなくてもさ?あいつはあー見えて元騎士でクソ伯爵に妹を人質に引き抜かれた男だ。実力はある。俺らは今やるべきことをやるだけだ。依頼紙には俺らがサインしとくようにって言われてるから平気だよ」


未だにそんなことが行われてるなんて…お兄様の苦労が目に浮かぶわ。そんなこんなで草を抜いていると妙なものを発見した。


「あら?これは…!」


「どうした?」


「これ何処かで見たことある花なんですけど何でしたっけ?」


草を抜いてるときに地面に縫い込まれるように潰れている花を見つけて、指差す。


「…それは地雷草といって踏むと、花を中心に爆発する。この大きさだとこの庭はゆうに吹っ飛ぶ。」


「ギルドに報告、ですか?」


「いや国だな。あのクソ伯爵がやらかした時の為に自腹で通信石を買ってある。今すぐ連絡する。」


一旦、庭から出て騎士の詰め所へと連絡をしているヤード。どうやら何の妨害なく繋がったようで、今いる場所を伝えた後詳しく状況を聞かれているみたいだ。


バリン!


激しく窓が割れる音がしたので、上を見ると先程館に侵入したコンラッドが二階の窓から飛び降りていた。


私の姿を確認すると、強引に抱えて館の敷地内から出た。そして優しくおろしてくれた。

ふと何か違和感がして服が濡れてる感じがしたので腰のあたりを触ると血がべっとりついていた。


咄嗟にコンラッドのことを見ると右の太ももが何かにかじられ肉が消えていた。その他にもお腹や腕にも刺されたような穴が空いていて、おびただしい量の血が出ている。


「大丈夫ですか!?凄い血が…!」


ヤードが何かに気づいたようでヒイロを突き飛ばすと、木の幹がものすごい速度で突っ込んできて、ヤードの腹を突き刺し、貫通した。ゴクゴクと血を幹に吸収されながらも通信石をヒイロに投げ渡した。


館の内部から更に細い枝が伸びてきてヒイロとコンラッドを襲おうとするが、腹を貫かれているヤードが最後の抵抗に枝を寸前で叩き斬り、幹が館へとヤードを突き刺したまま引っ込んだ。


『どうした!?何があったか報告しろ!』


「き、木の幹が飛んできてヤードさんを突き刺して血を飲んで、ました。そ、そそのままヤードさんを刺したまま館へと木が今…引っ込みました。」


『ならその場から逃げろ。怪我人がいるようなら最悪、囮にしろ。今からそちらに向かう。』


お、囮って二人は私を助けてくれたのに見捨てるなんて出来るわけない。攻撃手段がなくなるのは危ないけど大剣を置いてコンラッドさんを背負おう。


ここまで来るのにほとんど一本道だから道に迷わないで行けるはず…!


ガチャ!


大剣を地面に置いてコンラッドさんを背中に乗せると来た道を戻るように走った。剣とは違って鎧の重さや体重もあって重いけど走れないほどではない。


「きゃっ!…な、なに?」


走っていると何か異物につまづき、転んでしまった。足元を見てみると紐が張られていたらしくそれにつまづいたようだ。


「ひひっ。嬢ちゃん。そんな死にかけの男を背負うよりも俺達と楽しいことしよーぜ?」


「俺たちの上に嬢ちゃんを乗っけてやるよ?ひゃははは!」


ヤバイわね…。こんな時にスラムの連中に目をつけられるなんて。剣は館の前に置いてきちゃったし、コンラッドさんは一刻を争うのに…!


「見たところ武器も持ってねえようだし?諦め…なぁぁぁ!?」


突如、男の足元がひび割れて太い木の幹が飛び出して男を串刺しにした。股の間から脳天まで縦に串刺さされて、痙攣しながら言葉にならない何かを発している。


「まさか、ここまで来るなんて…!」


呆然としている男たちに構わず、走るのを再開すると後ろから残った男3人に背中を掴まれ、コンラッドさんを引きずりおろそうとしている。


「この死にかけてるのを囮にすれば助かる…!」


「ちょっとやめなさいよ!…ああ、もう!」


後方を見ると地面からいくつもの幹が伸びてきて私たちを突き刺そうと迫ってくる。

一か八か、コンラッドさんごと男達をタックルし、倒れこんだ。


「ぐぁ!?」

「助け…!」

「しまっ…!」


伸びてきた幹は男達の体に何本も突き刺さり、その命を奪っていく。私を襲いかけた奴なんて知らないからさっさと逃げた。


とにかく後ろを見ないで走り続けていると、コンラッドさんが耳元で呟いた。


「俺が三数えたらすぐ左に体1つぶん移動しろ。あち、に…」


急にそんなこと言われても…しょうがないやるしかないわね。


「さん」


左に思いきって体をずらすと、高速に何か人のようなものが飛んでいき地面に激突した。そのまま走っていき何か見てみると、脳天ごと串刺しにされた男の干からびた姿だった。


「うっ…!」


「吐き気を催す時間なんてないぞ。後もう少しで馬車乗り場に着くはずだ。そこまで行けば騎士の詰め所だってある。」


冷静に諭され気を持ち直すと、来るときに乗ってきた馬車乗り場が見えてきた。そこには武装した騎士が7人いて、私に気づくと駆け寄ってきた。


「大丈夫か!」


「私は平気です。でも…!」


「…!大丈夫だ。君が早く、運んできたから何とかなりそうだ。そこの詰所で休むといい。」


ここまでずっと走ってきて足がおぼつかなくなってたので騎士に背負われると詰所の中のベッドへと寝かされた。


「ゆっくり休むといい。…疾走した少女に暫しの安らかなる眠りを。

安眠(スリープ)快眠(オア・スリープ)』」


温かい草原にいるような安らかさを感じて、瞼がだんだん重くなる。寝苦しさなんてものはなく、すぐに夢の世界へと行ったヒイロだった。


*****


「ヒイロは眠ったかいな?」


「ええ。ぐっすり。」


ヒイロが眠りにつくと、眠りの魔法をかけた男とは別に一人の男が棚の陰から出てきた。


「そりゃ良かったで。大事な妹の為に直ぐにでも駆けつけたかったんやけど、そしたら伯爵んとこの私兵をワイは見捨てる。そんならワイはヒイロに嫌われる。それは不味いからな~。怪我の具合からみても…なぁ?」


「ええ。死んでないのが不思議なくらいです。幾つかの刺し傷、切り傷のほかに即効性の猛毒を心臓近くに打ち込まれた跡が見えたのでそれだけで即死しててもおかしくないです。」


「新米であるヒイロの為に耐えていた、ってとこやね。自分を庇って人が二人も死んだ…それだけは避けたかったんやね。元とはいえ騎士として立派や。葬式代は騎士団の経費から捻出するわ。ええか?イグニス。」


「構いませんよ。団長。」


騎士団長としてではなくヒイロの兄として駆けつけたジキは実のところヒイロが男たちに絡まれる前から数人の部下と共に民家の屋根の上で見守っていた。上手い具合に男の一人が串刺しになったのも魔法で男の足元に誘導したからだ。


ヒイロが男たちにタックルした時は、驚きつつも体勢を崩したヒイロに向かって方向転換した幹を風魔法で男達の体へ持っていった。死体が投げつけられた時は、流石に敵に気付かれて襲われたので対処が遅れた。その後、ヒイロより先に詰め所へ着いて現在に至る。


「んじゃ、魔物退治に行くで~!」


「お供します。」


既に外では木の枝やらが到達したらしく、戦闘が始まっているようだった。ヒイロの身が何よりも大事なので、取りあえず外の戦闘を終わらせるべく出陣した。

安定?の関西弁の騎士団長。そして重度のシスコン。自分としては関西弁よく分からんので今となっては何故関西弁キャラにしたのか疑問に思ってます。



Q.最近の(小説執筆にあたる)悩みは?


A.悩みは4つあります。


・1つは前述した通り基本夜中のテンションで書いてる部分が多い。何故か人が高確率で死す。


・普通の話として書いても何故か不穏な方向に話がぶっ飛ぶ。真面目に書いてるつもりなのに気がつくと悪どいことを書いてたり…。


・冒険物なのに今のところ殆ど戦ってないような気がする。戦闘描写が上手く書ける自信がないので、また敬遠しがちに…。


・投稿ペースが度々遅れる。今は書き溜めたりして比較的余裕ありだが、最悪月イチもあり得てくるかもしれない。




****


※言い忘れましたが、ジキさんの話は個別にちゃんとあるので気が向いたら出します。タケヒトさんの話も含めてまた新しく短編集として新規連載作ろうかな?

ああ…また悩みが増える~!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ