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第五十話 約束

スランプに陥ってなかなか執筆が進みませんでした。こんな度々投稿が遅れますけど許してください♪


あ、後登場人物紹介を改稿して追加しました。


誰かに揺すられてふと目を覚ますと、俺は床の上で寝ていた。自分自身が凄まじく酒くさい。揺すられていた方向を見てみると般若の顔をしたヒイロが腕を組んで立っていた。


「コーキ?今何時だと思ってるの?朝までに戻るって言って、もう昼過ぎになるわよ。とにかく早く来て。アイが共和国に帰るらしいから見送りに行くわよ?」


「あんな野郎のことなんて放っとけばいいじゃねえか。」


昨晩の酒の飲み過ぎと床の上で寝ていたせいなのか頭痛がするのを耐えながら抗議する。そんな綱貴を見て、ヒイロは深く溜め息をつくと綱貴の服の襟を掴んで強引に引っ張って連れて行った。


「痛たた!お前力強えな…!下手したら明人よりもあるかもしれんぞ?」


「当たり前でしょ。私の武器は大剣よ?それを振り回したり防御に使ったりするから、あなたくらい引っ張って行くのは余裕よ。」


「分かったから離せ。自分で歩く。」


「駄目。このまま引っ張ってくわ。どうせ酒臭いのだもの。その上汚れてもそんなに変わりはしないわ。」


確かに手を離した瞬間、バックレようと思ってたが、汚れても変わらないって…。まぁ、こうやって引っ張られるのも悪くはないな。俺のことをこういう風に引っ張って行ける奴はそう多くはないし。ただ喉が少し苦しいのと襟が伸び伸びになるのだけはキツいな。



「やっと見つかったの?コーキ。何処にいた?うわ…酒臭!」


「酒場の床に転がってたわ。あまりにも寝ぼけてるから強引に引っ張ってきたわよ…。」


王都の東門前までヒイロと綱貴が着くと、ニーバス達が待ちくたびれたようで地面に座っていた。その側にはタケヒトさんと見慣れない男と間に挟まれるようにアイがいた。


「お待たせしてすいませんでした。タケヒトさん、ストさん。」


「いやいや、構わないよ。こちらこそお転婆娘を大陸中探し回る羽目にならなくて助かったと思ってる。君たちには感謝しなくては。」


「あ、アンタ昨日の…?」


「ああ、君か。自己紹介が遅れたね。俺はスト。スト・ユズタニだ。その様子だと俺があげた銀貨は有意義に使ってくれたようだね。」


おいおい!何でわざわざ銀貨をくれたことをただでさえキレてるヒイロの前で言うんだよ?皮肉か?皮肉なのか?


「コーキ?銀貨貰ったの?だからそんなになるまで飲んだくれられたのね…。」


分かったからそんな恐い顔で睨むんじゃねえよ。後、ラヴィも面白そうにニヤニヤしてんじゃねえ。ソルが真似するだろうが。


「送るなら送るでさっさとしてもらえませんか?早く国に帰って父上に許しを乞いたいので。」


「そうだったわね、すっかり忘れてたわ。コーキ、アイは共和国に帰ってお父上にちゃんと冒険者をすることの許可を貰ったらまた私たちとPTを組むらしいから、それまでの間は王都で活動するわよ。…最後にアイに言いたいことはある…わよね?」


俺は服に付いていた土埃を手で叩いて振るい落とすと、アイの前に立って思い切り顔面に向けて拳を振りかぶった。

案の定、手を交差してアイは防いだ。


「っつつ!何ですか?いきなり人のことを殴ろうとしてきて、まだ私のことが憎いですか?」


「こーいうの定番なんだが、お前にゃ分からんか。今のでとりあえず帳消しだ。国帰って親父に許しを貰うついでにその堅っ苦しい喋り方も直してこい。うざいから。」


「一言余計ですね。貴方はもう少し空気というものを読んだ方がよろしいかと。そんなことでは依頼人との交渉や運が悪ければ不敬として牢に入れられますよ。」


前から思ってたことだが、こいつと話してると疲れる。明人やラヴィには軽い暴言を交えても冗談と受けとるがこいつはマジで本気にするから(タチ)が悪い。確かにヒイロやニーバスも俺が言うことに真面目に受け取ったりするけど、こいつ程じゃない。せいぜい怒気が混じるくらいだ。


ソル?基本俺が何いっても怒りもしないし、イラついたりもしないな。


「それじゃ準備はいいかい?予算の都合上、

馬車を用意出来なかったから国境近くの町までは徒歩になる。決して馬車の手配を忘れたわけでないよ?予約が既にいっぱいだったんだ。

…俺が気付いたときには。」


「そこに行くまでに早くても3ヶ月だ。このお嬢さんの歩幅に合わせなきゃいけないからね。俺とタケヒトだけなら1ヶ月ちょっとあれば余裕だ。」


ストの言葉に対してアイが睨み付けるが、気にもとめず、ふくろから地図を取り出して歩き始めた。睨み付けていたアイもストが歩き出すとその後ろを黙って付いていった。


「んー、それじゃお姫様をおうちに帰してくるよ。くれぐれも俺が帰って来たときに死んでたってことはやめてくれよ?それと明人くんは念のため俺の仲間が見ていてくれてるから、この後会いに行くといい。」


アイが逃げ出さないようにストとタケヒトで挟むようにして歩いていき、綱貴達の方に体を向け後ろ歩きになると、若干の注意と明人の容態を告げた。そして、そのまま腰に装備していた手頃な大きさのナイフを綱貴の方へ投げた。


ニコッと綱貴に笑いかけると、前へと方向を正して門へ歩いていった。途中アイが顔だけ後ろを向いて怒鳴ってるところを眺めると何か癪に障ることを言ったらしかった…。



「ん?それ剥ぎ取り用のナイフね。普通に武器屋で売ってるそこそこ高い品ね♪大方、コーキが素材を剥ぎ取るナイフを装備してなかったからくれたんでしょうね。ま、良かったじゃん?銀貨8枚くらい得してると思うわよ?長く使える品だから。」


「お前だって装備してねえだろ。それにヒイロやソル、ニーバス、明人も付けてないぞ?」


「そりゃ、魔物や薬草を採るときしか使わないから皆普段はしまってるわよ?ランクが高い冒険者は使う機会が多いから普段から装備してるみたいだけど。」


そう言ってラヴィは、己のスカートを膝くらいまで持ち上げた。難癖を付けられたらたまったもんじゃねえから半目で眺めてたら左腿にホルダーみたいなのが巻かれていてそこに剥ぎ取りナイフはあった。

本人曰く、取り出しやすいのもあるが、持ち物検査のときに案外スカートの下はチェックされないらしい。


続いてヒイロも背中に背負っていた大剣を地面に下ろして鞘にくっ付いていたナイフを見してきた。ソルとニーバスは俺と同じく持っていないみたいだ。


「話を遮って悪いが、ミントの様子は見に行かなくていいのか?」


「あ!そうだったわ♪すっかり忘れてた…。無事だといいけど~。」


恋人なのにすっかり明人を忘れていたラヴィだが、ニーバスに指摘されると途端に不安そうにし始めた。


「あいつなら平気だ。心配するよりもさっさと迎えに行ってやろうぜ?確かギルドでいいんだよな?」


「それもそうね♪じゃ、行きましょ?」


不安そうな素振りをすぐやめて、さっさとギルドの方へ歩き出したラヴィ。どうやらさっきまでのは演技だったようだ。呆れ顔になる綱貴とニーバスを尻目に女子トリオは仲良く並びながらどんどん先に行っていた。


「…俺たちも行くか。」


「ああ。」




ギルドに到着すると、フロアいっぱいに冒険者達がいてとても割り込めそうにない雰囲気だった。どうやら、今朝依頼を受けに行った冒険者が戻ってきたりこれから依頼を受ける冒険者とで賑わってるようだ。中を軽く見回しても明人の姿はない。


綱貴達が明人を探してるのに気がついたのか、冒険者の一人が近寄ってきてタケヒトのPTからの伝言を伝えてきた。


「えっと?君がコーキかな?」


「そうだ。」


「ルーナさんからの伝言を伝えるけど、演習場でミントとやらを鍛え上げてるそうだ。…演習場はギルドを出て東の方へ直進していけば看板があるからすぐ分かると思う。それじゃ、ちゃんと伝えたからね?」


伝言を伝え終わると、依頼が貼られている掲示板の方へさっさといってしまった。


「全員で行くのもあれだから、二手に別れましょ?依頼を選ぶ組とミントを迎えに行く組。どーせ依頼も受けるんだから効率よく行かなきゃね♪」


「ランクも上げたいしな。六人別々の依頼でも受けよーぜ?」


「ん。そんじゃ6枚依頼確保しとくね。」


俺はラヴィの提案に賛成して、ニーバスを連れて明人を迎えに行くことにした。その間ラヴィとヒイロ、ソルには依頼を選んで貰うことにしたんだが、ランクも低いしあの混みようじゃ、ろくな依頼はないかもな。遠目に見た限り王都西門の補修工事手伝いとか王城前のゴミ拾いだとか、雑用ばっかだった。


*****


「水よ。目の前にいる男を吹き飛ばせ。

『アクアライン!』」


「光よ、弾けろ。

『フラッシュ』」


明人の手のひらから出現した水の棒?が相対してる男に向かうが、それと同時に光による目眩ましを喰らってしまい瞼を開いた時には杖の先が眼前に突きつけられていた。


「まだまだ隙が出来やすいぞ。数時間前よりはましになったが、まだ実戦には生かせるとは思えん。精進するんだな。創作魔法は魔力の燃費が悪いが威力はある。従来からある詠唱は燃費がいいかわりに威力はそこまで高くはない。込める魔力次第では高くもなるが、創作には劣る。」


「流石、タケヒトさんと組んでるだけあってお強いっすね。後衛を極めてるだけあって狙いも確実だし何より適材適所…咄嗟の対応が神業ですね~。」


「逆にいえば、前衛がいないと実力が発揮できないし対応力だけじゃ上手くやってけんさ。PTのランクはS2だが、俺個人のランクはせいぜいC3といったところさ。」


アイの一撃を受けて苦しんでいた明人を治療したのは目の前にいる男、ルーナだった。タケヒトに応急処置はしてもらっていたが、ルーナが駆けつけて明人に呪いに対する特効薬を調合して飲ませたら嘘のように完治した。


そこからタケヒトが明人に訓練をつけると提案したがストによって止められて何だかんだでルーナが稽古をつけることになり現在に至る。稽古といっても基礎的な魔法の詠唱を8、9個か教えて、それの使い方を説明しただけだった。


「さて、俺の指導はここまでだな。お前の仲間がもうここに着きそうだ。後ろを見てみろ?」


後ろを振り返ると、ちょうど綱貴とニーバスが演習場に入ってきたとこだった。明人の姿を視認すると全力で走って近づいてきた。


「よぅ!明人!具合はどうだ?」


「お前の臭いでとても気分が悪いな。それと抱きつかないでくれ。ホモかお前は♪」


「黙っとけ。あと俺はノンケだ。」


感動の再会?を交わす二人の側で少し呆れてそれを眺めてるニーバスと明人の後方で眼を潤ませ口元を手で覆うルーナ。しまいに涙が出てきたらしく清潔そうな布で目の端を拭っていた。


「それじゃ、ヒイロ達のところに戻ろっか。綱貴とニーバスだけってことは後の皆はどっかに待たせてんでしょ?」


「おう。ギルドで依頼を確保してもらってる。そんじゃ明人が世話になったな。」


「…平気だ。早く、仲間のもとへ行ってやるといい。…ズー。…すまん風邪気味でな。」


ルーナは明人達に背を向けながらぶっきらぼうに話す。訓練のときは元気だったのにと疑問に思いながらもその場を後にした。ニーバスはその理由を知っていたが敢えて彼の名誉のためにも黙ってることにした。



次回は依頼パートです!事件に巻き込まれてばっか何で平穏?と言ったらあれですけどそれぞれの依頼パートを作りたいと思います。

綱貴編

明人編

ニーバス編 てな感じで。



Q.ナルセール王国もそうだけど大陸の地図を書きやがれ。町の広さも分からんからそこもな?



A.作者は絵も図も下手くそです。文章は多少ましですけど…。期待しないで待っていて下さい。

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