第四話 ギルド
誤字訂正及び内容を深くしました。
改稿
考え事をしていた明人が二人に追い付き、二人の仲を仲裁しながら一先ずはギルドへと辿り着いた。
「多分、ここが冒険者ギルドだな。」
よくあるライトノベルとかの表現で見かけるけど、酒場と一体化していて奥の方に受付が並んでいる。受付のお姉さん美人だな~。
「とりあえずさ、あの美人のお姉さんのとこいってカード発行してもらおーよ♪」
綱貴の返事も待たずに駆け出して、受付嬢の元へと向かう明人。
「すいませーん!冒険者登録したいんですけど。あとお姉さん美人ですね♪」
「そんなこと言われると恥ずかしいです…。ぼ、冒険者登録の方ですが、こちらの紙に名前と年齢をお書きになって下さい。登録料はお一人様銀貨5枚ですが無いのでしたら借金という形でカードの方に明記させて戴きます。登録して四ヶ月以内に払い終わらなければ何らかの措置をとらせてもらうのでご了承下さい。」
ふむふむ…。あんまり書くことが少ないんだなぁ。あと餞別はもらったけどそれでも足りないから借金はさせてもらおう。あとあと何故か知らないけど異世界の文字が自然に頭に浮かぶんだけど…どーいうこと?俺達にしてみれば便利だから特にいうことは無いけどね♪
「ミント・フジ…イ様、コウキ・シミズ様、ユウヘイ・クマダ様ですね。それでは魔力認証と生体登録の為にこちらのカードに血を私がいいというまで垂らしてください。」
うげげ…!平和な日本で暮らしていた身としてはこういうワイルドな行いはきついな~。ま、これも洗礼だと思って諦めて血を垂らしますかね!
受付のお姉さんがカウンターに置いた清潔でピカピカしてるナイフに指の腹?ってか真ん中あたりを切る。イタタ!我慢、我慢!
そしてカードにボタボタと垂らす。
大体、スプーン一杯分程度の血を垂らしたら、OKサインが出たので垂らすのはやめて用意してあった布で傷口を押さえる。あらら、血が滲んできてますわ…。
この布は俺達にくれるらしいので、多分これで傷口を何とかしとけみたいな意味なんだろう。
鉄の板?に血が染み込んでいき、何やら虹色に光った。綺麗だと思ったけど目がチカチカする。
「これで皆様のギルドカードが完成しました。続きましてギルドの説明に入らせていただきますが、聞く準備は宜しいでしょうか?」
「あ、準備万端なんで話しちゃって平気です♪」
「それでは。この冒険者ギルドには民間人に限らず様々な場所から依頼が舞い込んできており、ギルドはその依頼を斡旋もとい仲介する組織です。依頼料の一割程をギルドの分け前とさせていただき、これは報酬から天引きされることになっております。また、冒険者と依頼にはランクがありS、A、B、C、D、E、Fと7段階に加えそれぞれ1~3と更に分けられております、つまり合計21段階にランク付けされることになります。依頼は自分のランクより2階層上のものまで受けることが出来ます。お三方のランクはFになりますからF3までの依頼を受けることが出来ます。ランクは自身の階の依頼20件で次の階層に上がることができ、一、二つ上の階の依頼だったら10件程で上がることが出来ます。また、Aランクからはそれに加えてギルドの方から試験を設けさせてもらいます。他に上げる場合はギルドの指定する魔物を倒して頂くか緊急依頼での功績など色々ありますが私としましては地道に依頼をこなすことをお勧めします。後、注意事項と致しましては依頼の失敗や正当な理由以外での依頼の放棄をした場合、報酬の半分の金額を罰金として払ってもらうことになります。また6件連続で依頼を失敗した際は2ランクの降格処分となり、2ヶ月に受けた依頼が1件以下の場合ギルドから追放処分となってしまいます。ここまでで何かご質問は御座いますか?」
「パーティーを組んで依頼を達成した場合は、ランクアップのとき依頼数が増えるのか?」
「依頼書に書かれている人員を越えなければ特に問題はありません。」
なるほどね~♪そこんとこは上手くできてんだね。それにしてもこのお姉さんはさっきから暗唱してるけどマニュアル暗記してんのかな?
「では、説明を再開させて頂きます。ギルドでは他にも素材の買取りを行っておりお三方から見て、左手奥の階段を昇った先にあるカウンターが買取り用受付です。それとランクが上がればギルドが提携している店で商品が安く購入出来る様になります。この特典はC2からなので頑張って下さいね。後、先ほども言いましたがギルドから緊急依頼や強制依頼など町に居れば余程の怪我・病気を除き、必ず参加しなければならないような依頼もあります。これは、魔物の大群が町に迫っている場合がほとんどですね~滅多にありませんが肝に銘じておいて下さい。参加しないと、ギルドから追放…となっていますのでご了承を。後、はカードのご確認をお願いします。」
ん?どれどれ…?
ミント・フジイ(18)
ランク:F
パーティー名:なし
明「パーティー名って好きに決めていい感じ?」
「ええ、結構ですよ。それとカードを紛失した場合は、銀貨60枚を頂きますので気を付けて下さい。これで説明を終わらせていただきます。」
再発行は作成の12倍っていった所か…遠回しに無くすんじゃねーぞ?って言ってるもんか。
とりあえず、幽平と綱貴にこれからのことを聞いてみるか…
次回もお楽しみに?