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第四十七話 遺跡③

前回の続きです。

ニーバス活躍回かな?


リアルがまた忙しくなったので更新ペースダウンします!

って、いつものことですよね…。^^

上の階から落ちた時に少し気絶してたみたいで気が付いたらなんか両手が縛られていた。


くっ…!なんか色々痛いけど、タニアさんに風の攻撃食らった時の傷口が悪化してもう、最悪だ。手で押さえることさえ出来ないから出血量が凄いな…!


「…やっと起きたみたいね。その出血を放っといたら明日の朝には死んでるかもしれないわね。」


「タニアさん…?ってラヴィ!?」


声がした方を向くとタニアさんが傷だらけのラヴィの上に座っていた。体勢をコロコロ変えるごとにラヴィの顔が苦痛に歪む。


「護衛より弱い冒険者なんて、程度が知れるわね。ま、この階の階段は塞いだし上の空洞も私の風で覆ったから、あのゴツいのは来れないわね。むしろ、階段を塞いだときに一緒に埋まってたりしてね…」クスッ


「ふざけるな…。何が目的だよ!」


「単なる憂さ晴らしよ。こんなボロボロな遺跡に新発見なんてあるわけ無いし。適当にいたぶったら私一人で帰るからいいわ。貧乏な冒険者には買えない道具が私にはあるからね。」


くそっ!何か方法はないのか…。確かラヴィが通信石を持っていたはずだけど、あの状態じゃ無理だろうし。こーなったらやるしかない…!


「何、黙りこんじゃって?」


ラヴィの上で悠々に足を組んだのを好機とみてすかさずニーバスはナイフを投げたが、敢えなく外れた。


「残念だったわね?お返しに―きゃぁ!」


何故だか知らないが、いつもよりも早く走れる気がしたからナイフを投げるのと同時に俺も軌道に沿うように走ったら、ナイフに意識を奪われて接近した俺には気づかなかったようだな。


左足を軸にして思いきりタニアの鼻っ柱へ拳を真っ直ぐ入れた。幾ら力がないとはいえ勢いと体重を乗っけた強力な一撃となった。ラヴィの上から吹っ飛び奥の壁に激突した。それなりに美しかった顔は、鼻が折れたらしく赤黒く腫れ上がり唇も大きくふくれている。


「ラヴィ!大丈夫か?」


「大丈夫よ。問題ないわ♪それより、タニアを攻撃するなら今がチャンスかもしれないわ。さっき縛り上げられた時に明らかに疲弊してたし、さんざん風魔法をぶっ放して更に着地のとき、風を纏っていてそれに加えて上の階への穴を風で覆っているから…早々魔法はもう放てないはずよ?」


いわゆる、魔力切れがもう近いということか。それに俺が意図しなくても鼻とかを折っちゃったから詠唱も遅れるだろうし。


壁に激突したタニアが起き上がり、俺たちに向かって何か罵っているようだが何を言っているのか分からない。だが暫くすると左腕の袖を捲って腕輪を構えた。


「なるほどね♪ニーバス!多分あの腕輪が杖の代用をしているんだと思うわ。恐らくあれを何とかすれば魔法は制御出来なくなると思う…。」


なら話は早いな。何か体の調子がいいみたいだから、このままタニアさんに近づいて腕輪を何とかしよう。


走って近づいていくと腕輪から風の刃や玉が飛び出してくるが直撃しないように体を少し動かしながら避けた。だけど、頬や腕に掠っていて結構痛いし、頭からの出血が再発したようでダラダラ垂れてくる。

それでも何とか目の前まで近づいて、腰につけている鞘からナイフを取り出し、タニアさんの左手首ごと切り取った。


「ギャアァ!ひたぁぁい…。」


俺も残酷なことをしたと思うけど、仲間がくだらない理由で殺されそうになったから仕方なかったんだ。そうだ、全部タニアさんが悪いんだ…。


持ち主の手から離れたことによって、行使されていた風の魔法が制御が効かなくなり、そのまま爆発するかのように大きく突風を巻き起こし消えていった。


「あっという間だったわね~♪にしてもコーキは、まさかホントに瓦礫に埋まっちゃってないわよね?」


「縁起でもないな。コーキのことだから壁でも壊してでもここに来そうな予感もするけど。」


そう言った直後、階段の方から何か壊すような物音がした。しかも振動が起きるくらいに殴り付けるような音だ。


「ニーバスの言う通りね…。あ、ヒイロ連絡しなきゃね♪」


ラヴィは通信石を手に取ると、石が光る程度に魔力を込めた。


『…ラヴィ?良かった!無事なのね。そっちの様子はどう?私はアイとミント、ソルと一緒に上へ向かっているわ。』


「私とニーバスは、今タニアを戦闘不能にしたところね。てかほぼニーバスだけど♪もう血だらけだから上に上がってきたらあまり直視しない方がいいかもね?あと、コーキは瓦礫で塞がれたところを殴って開通させようとしてるわね♪…この遺跡ごと崩さなきゃいいけど♪」


『コーキの攻撃で崩れるのなら、風魔法でとっくに壊れててもおかしくないわよ。取り合えず、あなたがいる階層まで行くわ。二階で合ってるよね?』


そうそう♪と返事をすると、通信石からヒイロの声が聞こえなくなり石自体も光を失っていった。


俺は通信してる様子を黙って床に座り眺めてたけど、ラヴィが通信をし終えると俺の方へ体を向けて…いきなり頭を掴まれた。


「~!ラ、ラヴィ、痛いからやめてくれないか…?」


「…手当てしないと、血が凄い出てるわよ?取り合えず手で押さえて止血もどきをしてるだけ。…応急処置だから、また激しく動くと出血すると思うわ。」


俺の頭を手で押さえ?ながら、腰につけているポーチから透明…いや、少し白っぽい色の石を取り出すとそのままパックリ割れている俺の額にかざした。


ニーバスの額が、石から照らされた光に当たると徐々に血が止まっていっていった。それだけでなくパックリ割れていた傷口は薄皮一枚ながらも治癒していた。


「簡易聖魔石よ。本来は擦り傷とか子供が怪我したときに使うんだけど頭にも一応効くのね…これ。ヒイロ達が来るまで待機してましょう♪」



***


「おー!ニーバス。無事だったか♪一事はどうなることかと思ったけど元気そうで良かった!」


「ミント?わたしの心配は?」


「心配するに決まってるじゃないか!ラヴィとは心と心で繋がってるし、宿屋で体も繋がっt…痛っ!」


ラヴィが待ってくれている階まで特にトラブルもなく四人で昇ってきたけど二人とも完全に無事と言う様子じゃなかったんで声をかけたら、綱貴の奴に突然殴られた。


「てめえらは、すぐそっちの会話に広げるよな…!俺の心配はなしか?明人。」


「綱貴の手は自業自得だろ。…それよりアレ、どうすんの?」


ニーバスの手によって惨めな姿となっている依頼人(タニアさん)をどうすべきか悩み所だと思う。俺的には止めを刺しちゃえば終わりだと思うけど。


「あんな奴、死んでも俺らは知ったこっちゃねぇ。ニーバスがボコらなかったら、俺が最期まで殺ってた。」


「この奪い取った脱出用の魔方陣で、さっさと出てしまいましょう。ソル、やってもらえますか?」


「ん~分かった!少し詠唱と魔力をかなり注がないといけないけど全員脱出出来ると思う。でも…元々一人用だから、すごく集中力が必要になるの。わたしを魔物から守ってて」


ソルちゃんは眼を瞑ると、魔方陣の紙を両手で持ちながら詠唱し始めた。俺が感じ取れるくらい魔力が伝わってくるから相当魔力を籠めてるのだろう。どこか車酔いみたいな感覚もするからこれが魔力酔いとかいうんだろーな。


魔物から守ってて、と言われても周りに魔物は特に見えないしさっきゴブリンは一掃したから特に異常はない。不安要素である依頼人は、出血が激しくとうとう意識を失ったようだ。可哀想だけど自業自得だからしょうがないね♪


「俺らってとことんついてないなぁ…。」


「いい経験だと私は思いますよ。死ぬような辛い思いもしないと人間と言うのは成長できませんからね。」


「そりゃ、いい言葉だな。最初会ったときは堅苦しい女だと思ったがいいこと言うな。ま、今でも堅苦しいがな。」


綱貴の奴…。一言多いんだよ。


「うー。ねぇ、相談があるんだけどいい?」


皆で談笑してると、ソルちゃんが不安そうに話しかけてきた。詠唱終わったみたいで魔方陣が光を帯びている。でも相談って何だろ?


「何?どしたの?ソルちゃん♪」


「えっと、その…怒らない?」


「怒らねぇよ。どうした?ソル。皆に言いにくかったら俺に話してみろよ。」


ソルちゃんが手をもじもじさせながら、言葉を詰まらせている。可愛い♪…じゃなくて、心配した綱貴がソルちゃんに近づいて耳打ちを促した。


俺らはその様子を心配そうに見つめると、話が終わったようで綱貴が俺たちの方へ体を向けた。ソルちゃんは綱貴の背中の後ろで隠れてこっちを見ている。


「あー。ソルが言うには魔方陣に魔力を注いで詠唱を頑張ったけど転送出来んのは良くて6人だそうだ。二人を1つのペアとして転送してそれが3ペアまで出来るらしい。つまり…一人は自力で脱出だ。」


「なら、俺が残るよ♪」


「ミント。いや、私が残ります。消耗は私が少ないですから。」


「駄目だよ。アイ。隠してるようだけど、さっき見えちゃったんだよ。右足が大きく化膿してるの。早く治療しないと悪化しちゃって治るものも治らなくなるよ。ヒイロはアイに肩貸してあげて。それからラヴィとニーバスはタニアさんに痛め付けられたみたいだから、綱貴。お前が二人を背負って脱出しろ。」


ソルちゃんは術者だから絶対脱出出来る。つまり安全圏にいるから反発されるかもしれないと思ったみたいだね。ちょっとショックだけど、もう少し綱貴以外を信用してほしいところはあるかも。ヒイロもアイもニーバス、ラヴィも皆そんなことは言わないし何より後衛を守るのが前衛の仕事だと俺は思う。


「…悪いな、頼んだぜ。外に転送されたら、俺もすぐ入り口の岩をどかす。何としてもだ。」


「崩さないように、みんな見張っといてね♪」


俺は綱貴と拳を合わせると、少し綱貴達から離れた。ソルちゃんを中心に集まって眩い光が発生して、光が止むと綱貴達の姿は見えなくなっていた。無事、外に行けたみたい。


「ふ、ふふ!アンタ、置ひて行かれたわねぇ~♪あの魔方陣は王都の騎士団本部に転送されるようになってるわ。ア・ン・タに助けは来ないわよ!」


「そんなことだと思ったよ。」


「ヘ?」


どうせ、上手くいかなかったら王都にワープして俺らに襲われたとか言うつもりだったんだろう。ただ、脱出しただけじゃ後から俺たちに追い付かれるからね。どこか安全な所に飛ばされるってのは予想してた。


「俺が残った本当の理由は、貴方を殺すためですよ♪仲間を傷つけられて苛ついてるのは綱貴だけじゃないんでね。それに、俺の大事な彼女(ラヴィ)をあんなボロボロにした罪は償って貰いますよ~♪貴方を殺した経験値でね?」


「あ…。」


ザクッ!…ゴロンッ。


「さて、生首の出来上がりだ♪殺ったあと気付いたけど調査とかされないよね?ギルドとか国に。ギルドだったらもみ消してくれる…わけないか。どうかばれませんように!」


死骸と化したタニアさんをそのままに瓦礫で塞がれた入り口の前まで来て、助けを待つことにした。

明人がちょっとブラックなことしちゃってるけど、ネタバレですが捕まりません。そこはご都合主義で何とかします。薄々気づくかもしれませんが、あの人を使うしかない…!


これもネタバレですが、次回は時間がぶっ飛びます。まだ具体的な時間は未定ですが。


Q.一区切りついたら、小話書いて~。(安定の従弟)


A.そうですね。PVとかユニークとかを記念して書きましょうかね。「もし、あの時こうしていたら…。」みたいなルートを作るのも面白そうだし、また誰かの過去編を作るか…。リアルが一区切りついたら考えてみることにしまーす。


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