第四十五話 遺跡
最近、アイデアがすごく浮かんで執筆作業がスムーズに進むので一週間ちょっとで投稿することが出来ました。
今回は、久々の依頼です♪
プロットの中で書くのを楽しみにしていた話なので稚拙ですが期待しておいて下さい。
「七人で受けられる依頼は現在ありませんね…。あなた達が来る前ちょうどピークが終わったので、余ったのは高ランクの依頼だけですね。」
あれからエレベーターみたいのでしたまで降りた俺達だったが、まさか降りるのにも魔力が必要とは。ソルちゃんがいなかったら少し依頼に影響したかもしれん。
「お?これは…。すいません、皆様の適正ランクのものがあったのですが、少し難しいかと。」
「一応、見せて頂けますか?」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
・モエエモ遺跡の調査及び護衛
[ランク]F3
[条件]五人以上の冒険者
[報酬]一人銀貨5枚
[依頼者]タニア・フィード
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「Fランクの依頼としては報酬は高めですね。ですが、何故このような好待遇な依頼が残っていたのですか?」
「たまたまですよ。よくあることです。依頼者のタニアさんも良い人ですよ。」
「細かいことは気にしてねぇで、早く行こうぜ?」
まだ気になることもある様子のアイだが、綱貴が依頼書を奪い取り、受付で受理を済ましさっさとギルドを出ていった。ソルードとヒイロも後から付いて行った。
「アイ~♪何か胡散臭そうなのはわかってるけどぉ、コーキ達行っちゃったし私達も早く行きましょ♪」
「そうだな、はぐれないうちにコーキ達に追い付いた方がいいだろうし。」
「アイ、そんな気にしなくてもいざとなったら綱貴に全部任せとけって。逃げるときはあいつが殿。俺が先行するからさ♪」
まだ判断を鈍ってるアイだったが、半ば強引にラヴィに手を引っ張られて連れていかれた。
アイ達が出ていった後、ギルドの受付がぼそりと呟いた。
「あのモエエモ遺跡は、床や壁が幾度の再調査で老朽化していて、王都の研究者なら周知の事実何ですが…新米の小娘にはいい薬になるでしょうね?先程のPTの方々には気の毒ですが…先代ギルド長が居なくなってから業務が見直しされたおかげで依頼の質は上がりましたが、時々、出てきてしまうのですよね?あのような研究者被れが。」
知らない間に受付の罠?に巻き込まれてしまっていたが等の本人達はというと依頼人との待ち合わせの場所へと向かってるのであった。
「初めまして、私はタニア・フィード。王都周辺の地理を専門に研究しているわ。と言ってもまだ王立ウルイーブカ学園を卒業してから半年だけどね。」
「代々、魔術師とか商人を育成している名門校ですか!私は入学試験に落ちて入れなかったんですよ」
は?こいつが落ちるってどんなに難しいんだよ?俺らのPTで一番頭がいいヒイロがあんなガッカリするなんて。ヒイロのことだから相当勉強したんだろうに。
「コーキ。学園の入学の筆記試験は八割正解だったのだけれど、鑑定試験で落ちたのよ…。魔具や宝石、岩を鑑定して自分なりに価値をつけるという試験よ。一つ十点の十個だから100点満点の試験で落ちた…。筆記100点と鑑定100点のうち合計で165点とれば合格なのよ。」
「ちなみにヒイロ、何点だったの?」
「筆記が84点に鑑定が53点の、合計137点よ…。」
いや、それでも十分凄いと思うけどな。むしろ100超えた時点で、俺と明人にとっちゃ崇めたいくらいの点数だ。
「へぇ、ならモエエモ遺跡までいく間にこの私と話が合うかもしれないわね。」
そのまま何か頭が痛くなるような、小難しい話を二人でしながら歩いて行った。どうやらこの渡された地図を見るに王都の西門を出て少し行きゃ着くみたいだな。
「なぁ、ラヴィ俺少し疑問に思ったことがあるんだけどいいかな?」
「何?ミント。忘れ物でもした?」
「違うよ…。これから遺跡行くってことは老朽化してるってことはないの?入ったはいいものの崩れたら嫌じゃん?」
「心配しすぎだろ。タニアさんがそこら辺は調べてると思うぞ?」
確かに入口が崩れたら生き埋めになっちまうし、俺達の依頼も失敗だ。今日初めて合った奴を信じるほど俺は明人と比べお人好しじゃねえ。むしろ、学園から卒業したってことはあいつも貴族のお嬢様だろ?ヒイロもそうだが何で研究者になろうと思ったんだろうな?
タニアを視界に入れながら考えていると明人が綱貴やアイ、ニーバスの肩を叩き、耳に口を近づけ囁いた。
「てかさ…タニアさん絶対服装おかしいでしょ?ドレスはないべ?それに武器も見たところ持ってないよ?魔法使うにしても杖が必要でしょ?」
「本当に冒険者任せなのかもしれませんよ。発掘道具すら持ってないようですから、どうやって調査をするのでしょうね?」
「貴族のお嬢様のお守りか?」
先が思いやられるな…。もしかしなくてもこの依頼、割りのいい仕事じゃなくて逆何じゃないのか?
「あ、あれよ!モエエモ遺跡は。それではあなた達遺跡の中には魔物も出るから、ちゃんと私を守りなさいよね?」
「は?」
「これは…大変だ♪」
「え?…え!?」
「…」
「これは何と…。」
「ありえないわ…。」
「タニアさん、これは…?」
「何?これぐらいで怖じけづいたの?遺跡何てこんなもんよ。ほら、そこのデカイの先行しなさい。」
到着したモエエモ遺跡は、予想以上に老朽化が激しく入口はほぼ瓦礫のスキマのような感じだ。壁も所々激しいヒビが入っていて、極め付きは看板に
≪老朽が激しい為、人の出入りを禁ず。 …調査済。≫
「この調査があった日付、もう十年も前ですよ?それに既にこの最後の調査をする前に五回程調べていて隠し部屋から最新部まで調査済のようですね。」
「そんなことは過去の無能な豚達がやったことだわ。まだ隠されたことがあるはずよ。ほら、さっさと入りなさい!」
とんだ我が儘お嬢様だな…。さっきまで尊敬の眼差しで見てたヒイロが呆れた目になってんぞ?
入口が狭かったものの何とか全員入りきり、隊列はというと…前から綱貴、タニア、ニーバス、ラヴィ、アイ、ヒイロ、ソルード、明人となった。
「汚いし暗いわね!何とかしなさいよ…ぁぁ、もう!歩きにくい!」
「失礼を承知で話しますが、遺跡は暗いものですし整備もされていません。むしろ、何故そのような格好で来たのですか?」
「お洒落に決まってるじゃない!…パパが言ってたわ。冒険者は幾らでも使い捨てが聞くって。私の代わりに死んでも、そのくらいの覚悟が出来てるような奴らだって…。」
ドカッ!
「キャッ!」
綱貴が突然急停止し、すぐ後ろにいたタニアはぶつかり尻餅をついた。すぐニーバスが手を差し出したすと…。
「私にこんなことをしてただで済むと思っているの!喰らいなさい!…風の精よ、かの者を吹き飛ばしなさい!
『シルフィード・プレゼント』」
周囲に大きな風を起こし、遺跡内部が激しく揺れて入口が完全に閉じて外の光から遮断され、綱貴の持っている松明も強風により火が消えてしまった。
「タニ…ぐぁ!」
手を差し出していたニーバス目掛けて、近距離にも関わらず風の大玉を撃ち込んだ。その衝撃で床が耐えきれなくなり、綱貴以外全員落ちる範囲内にいた。
「てめえ…!くそ、こっからじゃラヴィしか助けられねえ!」
アイやヒイロもソルードと明人も下の階層に落ちていった。かなり遺跡全体にダメージがきたようで真下の階だけじゃなく全ての階層が崩壊していて誰がどこにいったか分からなくなってしまった。
ただ分かるのは、アイとヒイロ、それに明人とソルードがそれぞれ一緒に落ちたことだけだ。一瞬だけ見えたが、ヒイロはアイにしがみ付いていたし、ソルードも咄嗟に明人が抱き寄せて着地の時に庇うように落下していった。
「ニーバス!お前も無事か?悪いな、咄嗟にラヴィに手を伸ばしたけどよ、お前は攻撃食らいながらも瓦礫に掴まってるとはよ…。」
「はぁ、はぁ!コーキ。早く上げてくれ!俺の足にタニアさんが掴まってる!」
「ニーバス♪そんな女蹴り落としちゃいなさいよ♪どうせ、不幸な事故として処理されるから。コーキ悪いわね、助けてもらっちゃって。」
ニーバスも頭から出血をしながら、何とか掴まっていたようで空中に浮かんでる状態だ。助けてやりたいが、あの女まで引き揚げんのは癪だな…。
「何してんのよ!早く上げなさい!フィード子爵家を舐めているの?」
「ち、仕方ねえ!…ニーバス大丈夫か?今、引き揚げるぞ!ラヴィ、後は自分で上がってくれ!」
「勿論よ♪怪我人優先に決まってるじゃない?私の家の家訓にもなってるくらいよ♪」
綱貴が、ニーバスを腰まで引き揚げると。足に掴まっていたタニアが不思議そうに呟いた。
「何で?私を最初に助けないの?おかしいでしょ?この薄汚い男を踏み台にさせてでも私を最初にすべきだわ。ちょっと痛い目に合わないとわからないみたいね?」
「は?おい、まさか!?」
「風の精、シルフィードよ。この無礼者等を奈落の底へ落としなさい!
『シルフ・フォール』」
またタニアを中心に風がおきて、綱貴達三人に向かい激しく風が取りついた。その直後に、ニーバスの体の力が抜けた。度重なる攻撃で気絶したようだ。風を巻き起こした当時者はニーバスを踏み台にし上に上がろうとしている。
「全く…!こんなに苛ついたの久しぶりよ!綱貴、また単独行動させてごめんなさいね♪」
「ラヴィ!ニーバス!」
ラヴィ自信は既にぶら下がってる状態から登り終えていて、風による攻撃を受けているが強引に体を動かし、ニーバスの肩に足をかけたタニア目掛けてタックルした。その衝撃で、綱貴も手を離してしまい、ニーバス、ラヴィ、タニアは下に落ちていった。
「助けを呼ぶにも、あの糞女のせいで入口が塞がれちまったし、床も完璧に崩壊してやがる。このまま、道なりに階段降りてあいつらと合流するか…。」
仲間が全員落ちてしまい、連絡するにも通信石はヒイロとラヴィが持っているので連絡がとれない。うじうじするのが嫌いな綱貴はとりあえず進むことにしたのであった。
古い遺跡ということでやっぱり魔物も住み着いておりゴブリンが出てくるも、八つ当たりを込めて蹴りをぶちこむと動かなくなった。…ふと、ゴブリンが持っていた石の槍を拾い上げて、呟いた。
「入口も塞がってるし、碌な明かりもない。…なら依頼人がゴブリンに殺されたってのも悪くねぇかもな。あんな格好で来るのが悪いだの、ヒステリーを起こしていきなり錯乱して魔法を繰り出しだしたって言えばいいしな?」
腰のベルトに石の槍を差し込み、仲間を探しに一人道を進んでいくのであった…目を血走らせながら。
つくづくろくな目に合わない綱貴でしたね~。
元々、分散する面子は明人とソル、ニーバスとラヴィは決まっていたのですが、残りをどうするか迷った結果…綱貴を一人きりにすることにしました。
Q.ぶっちゃけPTで一番強いのは誰?
A.純粋な戦闘能力はアイですが、
総合的にいうと綱貴です♪
魔法的にはソルです。




