第四十三話 王都②
皆さんお待たせ致しました!
高校卒業して大学生活にも慣れていた…というのは言い訳でネタが思いつきませんでした。
今回はやっと事件解決です♪
あのゾンビパラダイスも終え、大体昼を過ぎたくらいには王都の門へとたどり着いた。
「俺だ。通せ」
「は!グッサ様。只今門をお開けします!」
王都だけあって入場の為の手続きの行列が並んでいたけど、グッサさんが兵士に顔を近づけながら服の胸部分にある紋章を見せるとすぐさま門が開いて簡単に入ることが出来た。
「タケヒトさん!あれもしかして顔パスですか?スゲー!初めて見た!」
「正確に言えば顔パスではないよ。胸の紋章の方が重要でグッサがしているのは騎士団の象徴のピクーンが刺繍されていて、グッサの場合は九分咲きのものが刺繍されているんだ。」
「その花は異世界のものですよね…やっぱり。それにしても何で九分咲き何ですか?後、花言葉とかもあるんですか?」
「ああ、花言葉ね。四つあって、勇敢・純愛・忠誠・固い絆さ。まさしく騎士としての生き方を体現してる花なんだよ。後、九分咲きの理由は…自分で考えることだね?ヒントを言うとジキ団長は満開のピクーンが刺繍されてるよ♪…王様への謁見が終わったら教えてあげるよ。ちゃんと。」
えー。気になるなぁ…。ジキさんが満開ってことは何かグッサさんより上なことがあるってことだよな?分からないけど考えた方がいいだろうな。答え教えて貰うとき絶対何かしら聞いてくると思うし!
「そういう仕組みですか。」
「え!アイ分かったの?」
「すぐ分かりますよ。私からもヒントを出すのなら新米の騎士は蕾ですよね?タケヒトさん。」
「その様子は本当に答えがわかってるみたいだね。その通りだよ。」
新米が蕾でジキさんが満開?どういうことだろ?給料の割合か…それとも強さか?
「おい、ちゃっちゃと歩け!陛下は多忙の身なんだ!早く行って早く終わらせるべきなんだよ!」
「そんな怒ると、ヨースみたいな顔になるぞ?仕方ないな…さっさと行こうか明人君。」
***
城の中へと入ると、ずっと気絶もとい失神していた綱貴達が侍女さん達に起こされた。そして身体中吐瀉物まみれに絶叫した。半ばソルとかヒイロは涙目になりながら侍女さん達に連れられ体を洗いに行った。ラヴィはわりかし平気そうにしながら俺に手を振ってついていった。そして綱貴はその場に放置されていた。
「汚ねぇ…。井戸まで持ってくのも面倒だし…。魔法使っちゃお!」
いざ使おうと、息を吸い込もうとすると喉元の刃が突きつけられた。どうやら突き付けているのはグッサさんみたいだ。てかこの人剣も使えたのね。
「城内では魔法及び戦闘行動は謀反もしくは敵対とみなす。緊急時を除いてな。…いくらそいつが汚いからって魔法をみすみす使わせる訳には行かねぇな?タケヒトお前が使え。」
「規則に厳しいねぇ。それとも城内だからかな?貴族とかの目があるから?…そう怒るなよ。仕方がないなー。まぁ、身体を綺麗にするくらいならアレかな?」
「母なる水と自由なる風よ…若き青年の不浄な体躯を清らかに浄化したまえ!
『マギ・ランドリー』」
詠唱し終えると、綱貴の体に水が渦潮のように回転して鎧や体を綺麗にすると窓から外へ勝手に出て行き、更に綱貴を乾かすように風が駆け抜けそのまま同じように外へ出ていった。…こう言うと失礼かもしれないけどモロ魔法の名前の通り洗濯機と乾燥機だよね?
「相変わらずお前の創作魔法は無駄な部分では凄いな。戦闘面で役に立つのは数個しかないが、生活面じゃお前の魔法が公式の魔導書に乗るほどの活躍だからな…。いっそのこと冒険者なんてやめて魔法研究所に就職したらどうだ?」
「所長にしてくれるなら考えてもいいけどね。」
何だか戦闘がやたら上手い人とは思ってたけど戦闘としての魔法はあまり使わないのか…。確かにあのゾンビパラダイスのときも魔法を使う様子もなく簡単に槍で凪ぎ払ったりしてたしグッサさんも特にこれといった…あれ?何か手に纏ってた気が…?
「グッサさん。あのとき手に纏ってたものって何なんですか?」
「そりゃ魔力に決まってんだろ?俺の属性は地だからな。大地に流れてるマナを少し借りて自身を強化してんだ。…んなことよりお仲間が戻ってきたからすぐに謁見だ」
グッサさんが親指を向けた先にラヴィ達がすっかり新品のように磨かれた装備を着て戻ってきた。
まだ少し髪が濡れていて色っぽい…。
「よし準備は整ったな?んじゃ行くぞ。王の間はそこの階段登ってすぐの扉だ。形式上俺が先に入る。」
何か階段にレッドカーペットとかもなく高級そうな絨毯が敷かれているだけで俺が夢見ていた豪華な雰囲気はこの王城にはなかった。階段を登ってるときにタケヒトさんが小声で
「あまり装飾には金をかけないで、国民の為に質素堅実な暮らしをしているんだよ。君の拳一つほどの宝石でも金貨5枚はゆうにいくからね。」
「タケヒト静かにしろ。……陛下。お待たせいたしました。件の事件に巻き込まれた冒険者をつれて参りました。」
王の間に入ると、一面レッドカーペットで王様が座ってる席は階段の上に備えられているが、誰も座っておらず席の傍らに騎士の格好をした見た目ニ十代後半ぐらいのお兄さん?がいた。
「王は只今お出かけになっております。しばし、お待ちを。」
人のこと呼んどいて出掛けてるとか王様がそれでいいのかよ!…あれ?でもグッサさんの言う通りグダグダしてなかったらいたかもしれないのか?
「…仕方ねえ。お前ら陛下が来たときの練習としてでかめに話をしろ。本番で噛み噛みじゃ話にならんから、今事件のことについて練習しよう。」
「じゃ、俺から行っきまーす♪…副団長の妹であるスノウちゃんを助けるために交戦中であった教会内部の町を走り抜け、森の中の避難所に行くと、大破した祭壇の上で睡眠している男がいました。その男を軸におびただしい量の血痕もあり、寝ている奴を不意討ちしようとするも、敢えなく返り討ちにされて自分が避難所へ行かざるを得なくなりました。」
「そいつはどんな槍を持っていて、どんな格好していた?」
「そこは、私が説明するわ♪確か槍は部屋の中でも輝いてて先端が碇みたいな形だったわね?格好も盗賊にしては小綺麗で全体的に白かったわ。あ、そうそう!首からミスリル銀っていうのかしら?とにかくそれで出来た紋章が刻まれたプレートを掛けていたわ。プレートの真ん中に鎖がかけられた十字架があって少し悪趣味だったわ…。」
明人とラヴィがあらかた話終えると、グッサが深く考え込むように項垂れた。
「事態は思ったほど、深刻だったみたいだな。まさか侵略行為をやってくるなんて思いもしませんでしたよ…陛下。」
え?陛下ってまさか嘘でしょ…。あの若い兄ちゃんが王様なのか?あんな若くて一国を治めてるとはスゲーな。
「やっぱりそうだったわね。前見た時と外見が違ったもの。」
「ヒイロ。何か知ってんのか?」
「『ピオニア・セヴェン・ナルセール。国王としては三代目で年齢は43。民の様子や騎士達の働きを間近で見るために変化魔法を磨き上げ、周辺諸国一の変化の使い手で知られている。』…というのが本に書かれている一説よ。つまりあの姿も仮ってこと。」
ってことは誰も本当の姿を知らないってことか。もし、国が滅亡しそうになっても安全に亡命出来るし逆に敵の姿で撹乱も可能ということか。
「お主らの働きは良く分かった。いざ、王を目の前にしたら話せなくなると思いこのような手段に出た。そしてドルチェ嬢、君が見た私の姿も本当のものではないよ。…話が逸れたな。君らが見た紋章は教国の者だろう。我が国はズンホース神を信仰してる者が多いが、教国では大精霊マイケルサニーが唯一信仰されている。」
「ようはこっからは国同士の話し合いってことだ。たくさん証拠はあるから知らんぷりは出来ねぇだろう。良くて賠償金、悪くて戦争だろうがな。…陛下。もうこの者達は下がらせてこれからのことについて話し合いましょう!」
「うむ、そうだな。来てまだ時はあまり経っていないが退出してもらおう。情報提供の褒美を兵士に渡してある。後で受け取ってくれ。」
そのまま、追い出されるように部屋を出て、扉を閉めるときにはもうどこから入ったのか分からないけど何人か人が集まっていた。もしかすると隠れ扉でもあったのだろう。
「ん?早かったね。今、扉の隙間から一瞬見えたけど今回は青年かー。毎回変わったりするけど良く使い分けられんなぁ。」
「タケヒトさんは入らないとか正直驚いたぜ。ここまで来といてただ待ってるだけなんてな。」
「俺、王様の本当の姿見たことあるし、王の護衛から毛嫌いされてるから入らなかったんだよ。毎回何にもしてねえのに顔合わせる度に攻撃してきやがるから…。」
本当にこの人なに者だ?高位の冒険者は分かってるけど俺らと年もあまり変わらねえのに色んなことに熟知していやがる。明人はすっかり信頼してるみたいだが俺はイマイチ信用しきれねぇな。
「ねぇ!はやく王様からのほーび貰おうよ!」
ソルが褒美と聞いた瞬間、はしゃいでやがる。そのまま階段を走り降りていって、明人やラヴィ、ヒイロも駆け足で降りていった。アイとニーバスも若干早めに降りてるし、俺も早く行かなきゃあのアホにバカにされっからな。
「タケヒトさ…っていねえし!あれ?いつ下に降りたんだ…?っち!やっぱりどこか胡散臭い野郎だな!」
少しタケヒトに不信感を持つ綱貴だったが、今の自分では勝てないと判断し、どうせ親切にしてくれてるならともやっとした気持ちを心の奥にしまい、仲間が待つ下の階へと階段を降りていった。
今回は大分、ふざけた名前が出てきましたね。
マイケルサニーは思わず笑う名前ですね…。
騎士団の花、ピクーンの意味は次回になります。頑張って近日中に出します!
ってことで今回は名前にまつわるQ&Aとしましょう!
Q.教会の三聖女と神様+大精霊の名前の由来
ラグナ…どこかで聞いたこともある人もいるでしょうがラグナロクからです。これは杖の名前ですね。
レム…友達の好きなキャラの名前をもじってつけました。一文字何かを足せばキャラの名前です。
ルーティー…僕の好きなキャラを参考にしているので性格だったりが少し似てます。
ズンホース…ある作品の作者の名前と、別作品のキャラの後ろの名前をくっ付けたもの。
マイケルサニー…精霊と言うことで、それっぽい名でサニーを付け物足りなかったのでインパクトかつ独特なものを付け足した結果である。
すいません深夜のテンションです…。




