第三十六話 危機③
大学受験が差し迫って…色々忙しいので投稿が遅く…下手したら更新が11月後半以降になるかもしれません…。
今回は、下ネタ多数かもしれないです。
…一応、濁しはしましたよ…。
「ちっくしょ~!何処だ、ここ…?中心部の方へと向かったのは良かったが、まさか関所があるとはな。そりゃそうか…重要な建物だからな。」
更に、道がかなり複雑になってやがる…。でも、おかしいな…?ラグナさんに連れてきてもらった時は、入り口からほぼ真っ直ぐに行けたはずなんだが…?それに関所も無かった筈だ。
「とりあえず、少し休むか。武器なしで格闘オンリーじゃ体力的にきついし。…明人を助ける為とはいえ、斧を失ったのは痛手だな…。…とりま、これで凌いでみるかな…?」
綱貴が手に取ったものは、現在腰かけている樹の落ちた幹だ。手前が虫に食われたり、腐食が激しかったりしてるが…人を殴る程度には使えるだろう。
タッタッタ!
ん?誰か近付いてきてんな?足音からして相当、切羽詰まってんな。味方だったら、ちょいと案内して貰おうか…。
「…はぁっはぁっ…。クソ!この私があんな女共から逃げるはめになるとは…屈辱的すぎる…。」
「…よぉ♪スコッチじゃねぇか?さっきぶりだな♪…なんだお前(笑)…今、逃げてんの?あんなにさっきカリスマぶって…今は負け犬なのでちゅか~?」
「…貴様、俺を愚弄しているのか!それと俺の名はエスコークだ!…貴様など俺の魔法で消し炭にしてやろう…命乞いは通じんぞ?」
流石にそれなりに場数は踏んでるみたいだな…。俺を本気で殺す気だ。完璧に目が据わってやがる。だがな、俺も地球発祥の武術をてめぇに叩き込んでやるよ!
…だけど何でこいつ、こんなボロボロなんだ?誰かから逃げて来たようなことは言ってた気するけど…そんなことどうでもいいな。俺はこいつを倒す。奴は俺を消し炭にしようとする。ただそれだけのことだ。
「ふん!こちらから行くぞ!…我が高貴なる血に従い、炎よ…あの蛮人を焼きつくせ!
『ロイヤル・サラマンド』」
ナルシスト野郎が自分の血液を炎に混ぜ、俺の方にぶん投げて来たが…俺にとっては何てことはない速度だ。自慢じゃないが、俺はバッティングセンターに行ったときは、140kmがデフォだったからな♪こんな遅球、避けんの余裕だ♪
俺は、口笛を吹きつつ、軽く腰を捻って避けた。
「ぐぅっ!?…ぅぅ」
避けたと思ったら、直角に曲がってきやがってお陰で、大腿の肉が少し焼けたぜ…。だがな、まだ動ける範囲だ…筋肉が少し焼けたくらいならまだ行動可能だ。
「お返しだ!うぉぉぉぉ!」
「全く…蛮人には痛みというものさえ欠如しているのか…。やはり、私達とは次元が違う程の低能だな。まぁ、何をしようが君は間もなく死ぬ…僕の炎でね?」
奴がまた、さっきの炎球を生み出し放ってきた。下手に避けたらまたくらっちまう…。なら、別の燃えるもんを身代りにしちまおう。ホントはこの棒であいつの顔面を砕きたかったんだが…しょうがないな。
「…熱!?意外と燃える勢いが凄いな…。自分の炎で燃えちまいな!」
凄まじい速度で燃えている棒をあいつに投げつけた。…よし!後は…。
シュゥゥゥゥ!
「本当に知性がないのだな…。君は?確かに消し炭にするとは言ったさ。だけど、火属性だけ使えるのではないよ?…この通り瞬時に水で消火だってでき」
ゴリュ!
よっしゃぁぁぁ!決まった!本来は、棒ごと顔面に押し付けて蹴ってやろうかと思ったけど、結果オーライだ♪あいつの顔面にキレイに飛び蹴りが決まったことだしな♪
「…燃えろ。ひゃははは!この森全部焼きつくしちまえ!俺の顔に傷をつけた罪だ!」
「本格的に頭がイカれ始めたようだな?…それと、そっちの顔の方が前より多少マシになってんぞ?」
「ひゃははは!…燃えろぉぉぉ!ひゃははははは!」
おっと!危ない…。何故か知らんが顔に飛び蹴りかましたくらいであいつが壊れた。どっか頭ぶっ飛んだか?
しかし…状況はちぃと、やべえかもな…。詠唱もクソもなしに炎をばらまいてるせいで周り一面に火の手が上がってる。
…俺の後方は元々、最初の炎から飛び散った火花で逃げ道が焼失してたがな。あと燃えていない箇所といったら奴の後方…つまりは中心地の方だ。結界か何か貼ってんのか、火が燃え広がらない。
「このままじゃ、俺の方が先に焼け死んじまう!?…向こう側に行こうにも、発狂しながら魔法ぶっ放しているのがいる限り…じり貧だな。」
「あひゃゃ♪ひゃははは!死ねえ!全部燃えちまぇぇぇぇぇ!」
…明人には悪いが、もう駄目かもしれん。大分、火の手を避けて奴の方へと近づいて行き…今は、もう奴の目の前だ。後ろは凄まじい火の手。前は発狂しながら所構わず、火の玉やら矢を四方八方に撃っている。
地味に当たってて痛ぇよ…。だけど避けたら火の海だから我慢するしかねえし…これが、幽平が昔ドヤ顔で頼みもしねえのに語ってきた…えっと?なんだっけな?確か…前門の狼、後門の虎だったか…。細かいことはどーでもいいな…。もうそろそろ、攻撃を喰らうのも…限界だ。もう突っ込むしかねぇ!
ジュワ!
「あ、ぁぁ…が…。」
…笑えるな。ああ、実に笑える出来事だぜ。まさか…一か八か飛び蹴りをしようとジャンプしたら火炙りだ。
…咄嗟に喉は守ったが、体が動かねえ…。もう駄目なのか…?明人に戦闘は任せとけ、って大見得切った結果がこれか…。ソルード、ヒイロ、ラヴィ、アイ、ニーバス。
…明人。本当にすまねえ。もう俺は駄目だ…。後は、
バシュゥゥゥゥン!!!
「ひゃはは。とにかくもう全て終わりだ。てめえも教会もな!」
何の、音だ?あいつは興奮してるみたいだが…って!?は?周りの火が消えてる?それにあいつの後ろに人が…。
「あら♪ようやく見つけたわよ。さっきはごめんなさいね。両足を丁寧に歩ける範囲で関節を痛め付けたあげく抵抗したら足の生爪を剥いじゃって…。まさか、逃げるとは思ってなかったわ…。うふふ♪今度は無差別にやっていくわ。楽しみね~苦痛に歪むか・お・が♪…あ!後、教会をこんな焼け野原にしちゃって~例え、泣いて謝っても、たとえ靴を舐めようとも許さないわよ?死を懇願する程…痛めて痛めて、更に痛め付けてあげるわ♪」
恐!?な、何だ?この女は?…うん?でもどっかで見たことあるな?
「…コーキ!?大丈夫!?い、今手当てするわ!」
おお!ラグナさんじゃねえか…。前会った時はいい人だと思ったけど…今は女神のように感じるぜ…。俺の怪我を治療するために懸命に尽力して、ヤバイぜ…惚れちまう…。
「私達を見守って下さっているズンホース神よ…。今、この時哀れにも傷付き倒れた子羊をかつての身体へと戻して下さいませ。
『リターンズ・ボディ』」
ラグナが詠唱し終えると、瞬く間に綱貴の身体が自己再生し始めた…。焼け爛れた皮膚は、何事もなかったかのように元の皮膚へと戻り始めていて、傷跡は殆ど残らないであろう程だ。
抉れた筋肉も不思議な光に包まれ…痛みは感じるものの、新たな筋肉が光の空間から創造されている。まさしく…身体の時間が在るべき姿へと戻っているようだ。
「っ!でも痛みはそのままなの…かよ。」
「私が出来るのはね、コーキ…。ただ傷を癒す手伝いをするだけなのよ…。もっと私が達者だったら傷を瞬く間に治してあげられるのに、ね?」
「うふふ♪ねぇ?もっと聞かせてよ…あなたの悲鳴?もっと私を満足させて頂戴?…取り合えず耳たぶ千切りましょうか…?ふふ♪」
「やめ…!がぁ…ぁ…助け…!お願いします…!」
何なんだよ…?あの女は?突然来たと思えば、あのエ、エ……スコッチを圧倒して蹂躙してやがる!?しかも、笑いながら…。女の満面の笑顔をこれほど恐れたことはねえよ…。
「レム!もうそこ迄にしといて!そいつは重要参考人として神父様の所へと連れて行かなければならないのよ?…それに、治す作業は私が行うのだからあまり重傷にはさせないで頂戴。」
「…ちぇっ!分かったわよ…ラグナ。でもね、私が許せないのは…私の愛しい!愛しい!ヘイルに穢らわしい唇を手にくっつけたことよ!本来なら、あなた…達磨さんになってたところよ?…ラグナに感謝することね。…って、あら?あまりの痛みで気絶したらしいわね?」
「全く…加減というものを知らないの?あなたは…。仕方ないわね…今、通信石を使って修道士を何人か呼ぶわ。多分、もう騒ぎも治まってると思うし。」
レムに対し、困った顔を見せながら通信石を胸元から取りだし…色々と状況報告を行っている。
「あー?その…アンタ、ラグナさんの同僚の人か?…随分強いんだな…?」
「…貴方、いい声してるわね?男らしくて素敵じゃない?」
「いや…質問の答えをだな?」
「へぇ…?この私に質問、ね?まぁ、答えてあげるわ。その素敵な声に免じてね?ラグナとは教会内で一番の親友よ♪…それと強いのは当たり前よ…。ここに来る前は、騎士団に居たんだから。」
「んじゃ、団長とか副団長とも知り合いなのか?」
「知り合いも何も…一年上の先輩ね。もう少し入るのが早かったら、期待の新人トリオとか言われたのかもしれないけど…でも期待の新人って一人だけ注目されたのはつい快感を覚えたわね。…何やかんやあって教会に入るわけになったわけだけど…教えて欲しいのなら、お金貰うわよ?」
ここまで聞いたんだから聞きたいに決まってるだろ…。あ、でも…全然、金持ってねーんだよな。ヒイロにPTの会計は全て任せてるからな…。個人的な金は…えっと?銅貨二枚しかねえ(泣)
「すまん。気になるけど、金がねーや。」
「あら?持ってると思ったのだけれど…?私、拷…じゃなくて、殿方と戯れ事をする時に、殿方が持っているお金を握り潰すのが最近…というより昔から大好きなの♪…ん?コーキで合ってるわよね?唇が蒼くなってるわ♪具合が悪くなってしまったのかしら?…くすっ♪」
…こいつは男の天敵だ。恐らくは、今までたくさんの男達の金…もとい玉を葬ってきたんだろうな…。
「レム。話がついたわ。どうやら予想以上に状況が芳しくないようだから大神殿で避難民達の世話をしているようにとヨースさんが言ってたわ。…レム?まさか、私が見てない間にコーキのことはカツアゲしてないでしょうね?」
「私の秘蔵話と等価交換はしようとしたけど…ら、ラグナ?笑いながら杖を向けないで!?ということだからコーキ?…また後で貴方の仲間が集まったら、話してあげるわ?」
「…良かったわ。何事もなくて…。コーキ、すまないけど神殿まで歩くことになるけど構わないかしら?」
「平気だ。明人達のことは何か言ってたか?」
あいつのことだから、ラヴィとイチャイチャし合ってるだろうが…ほぼ独断で、イカれ野郎を追いかけてきたからな。多少、罪悪感はあるんだよな…。
「ミントは連れの女の子と共に無事らしいわ。敵と戦って負傷したらしいけど、手当てが適切だったお陰で今では、ピンピンしてるらしいわね♪…ヒイロちゃんとソルードちゃんは、体に傷はないけど心に少し傷を受けてしまったみたいなの…。コーキ励ましてあげるといいわ。神殿に避難民と一緒にいるはずだから。ミント達もそこに避難をしてるわ。」
「まだ、賊の駆除が終わってないってことかしら?…どうやら敷地内に結界を張ったようだし…一人も逃がさない気みたいね?…あのオッサン。…まぁ、私がいるからたとえ賊に出会っても相手じゃないわ。…コーキ、基本的に人間の弱点は顔、上半身、下半身どれもが全て真ん中…中心なのよ?よく私の戦い方を見ておくことね?」
それから…避難所である神殿までに数度、賊と遭遇するも鼻っ柱に一撃、胸骨を粉砕、玉を粉砕…と的確に攻撃を仕掛けながら俺に助言をしてくれた。
ラグナさんによると、俺の声はかなり好みらしい。また好きな男のタイプとは違うらしいが…。まぁ、とにかく…避難所に着いた俺ら三人は中に入ろうとしたが、レムさんとラグナさんは別の入口から入るらしい?…教会関係者専用入口でもあんのかね?それとも、何か仕事でもあんのか?
そんなことを考えながら、中に入ると…人がたくさん不安そうにざわめいていた。入ってきた俺のことを一瞬見ると、また元の状態へと戻っていった。
「えっと?明人の奴は……お?居た居た♪」
ラヴィと案の条、仲良く談笑してるが…包帯を巻いて血も滲んでいるみたいだ。どうやら、あいつもそこそこの修羅場は通ったらしい、な…?
あれ?なんか腰が急に重くなった?顔を下に向けると……?
「ぐすっ…お兄ちゃん…。ソル、とっても恐かったよ…。」
「コーキ。ごめんなさい…。今はこうして抱き締めさせて頂戴。すぐ…治まるから…!」
…心に傷を負ったって話は信じちゃいたが、これほどとは思ってなかったな。
ソルは俺にいつも甘えていて俺も悪い気はしてなかったが、今は、こんなに震えて、瞳も完全に怯えてやがる…。
ヒイロに至っては、こないだの事件のときでさえ、泣き言ひとつ言わず、明人の様子や傷ついた兵の手当てをしてたってのに…こんな、俺に泣きつくようになるなんてよ…。
「大丈夫だ…。俺がここに、お前らの側にいる限り…ヒイロもソルも俺が護ってやる!…だから何も問題ねーよ…心配すんな♪」
未だに、震えて俺を離さない二人の頭をずっと撫でながら…抱きしめてるうちに、いつの間にか二人仲良く寝ていた。今は、嫌なことは忘れて…安らかに眠れ。ヒイロ、ソルード。
下ネタ多かったけど、そこまで生々しくは…なかったでしょう?
執筆中は、股間が我ながらヒヤッとしましたけどね…。
前書きでも書きましたが…これからは更新速度が遅くなりますけど…
これからも【自由人達の冒険者業】をお読みになって下さい♪




