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第三十一話 進展

描写はありませんが、軽くエロイかもしれないです。

ローさんと共に宿に入ったものの、食堂の方にヒイロ達の姿が見えない。ちょうど近くに来ていた食堂の人に聞いてみることにした。


「あの、すいません…今日俺と一緒にいた女の子達まだ帰ってませんか?」


「ああ…ヒイロお嬢様達ならミント君達とは別の部屋を借りて上にいったが?君たちが帰ってくるのをもう長いこと待っているようだから早く行ってあげるといい。…それとロー、見送りが終わったらさっさと帰りたまえよ?」


「いや、ちっと酒飲んでから帰るぜ?嫁さんと喧嘩しちまって〜帰りにくいんだよ…。」


話しぶりをみるかぎり知り合いのようだ。それにこのまま部屋まで運んでくれる様子だし、余計な体力を消耗せずに済みそうだな…。階段を上がるのにミントを引きずりながらじゃ床が傷つくしミントも怪我するかもしれないし…。


「はぁ〜しかし階段、か?背負いながらは足腰に響くんだが…。明日の仕事に影響したらどうしてくれんだ…。」


「さっき…娘の為って行ってませんでした?」


-------------------------------


「あら?やっと帰って来たみたいだわ♪大分遅かったわよね…何の依頼受けてたのかしら〜私たちはほんの数時間で終わったのに…」


「でも…途中お兄ちゃんが来てくれたのは嬉しかったな♪口では遅いって言いながら多分心の中じゃ、わたしを心配してくれてたんだろうな〜。愛されてて幸せだわ…わたし。」


「ソルは不快になるかもしれないけれど遅いって言うのはひどいわ。まだ一店目で全員選び終わってないのに。ほんとにコーキのがさつな所は嫌になるわ…。」


「そう言いながら満更じゃないくせに〜♪」


二人…いや三人が帰ってきた頃、女子達は談笑している途中だった。部屋はミント達よりも広く、またその隣の部屋である。その隣の部屋では…女子の話についていけない綱貴がまた寝ていた。


コンコン ガチャ!


「数時間ぶりだね〜。俺の儚く可愛い子兎ちゃん♪パパが様子見に来ちゃった…ってどうしたの?その驚いたような顔。そんな顔もパパのハートをぶち抜く威力なんだけどね♪」


「パパ…なんでいるの?帰ってよ。」


「ラヴィ…!…ほら明人くん連れて帰って来たんだぞ?ナデナデして~?」


「はあ?」


足腰に響くだの文句を言いながら昇った割に娘の声が聞こえた瞬間、元気になっていたが、素っ気ない対応にひどく落ち込んでいる。


「こ、これが親離れなのか!?ラヴィにはまだ早いと思ってたのに!」


「…何の騒ぎだ。」


「あれ?ここ何処!?俺、孤児院にいたはずなのに!?一体どういうことなのかな♪」


寝てたり、気絶していたりしてた奴等も起き出し、部屋がまた騒がしくなってしまった。


「うるさーい!全員自重して!」


ヒイロが一喝して、部屋がひとまず静寂に包まれ、そこからヒイロの指示が始まった。


「ラヴィ!貴方は取り合えずお父上と外で話してきなさい!…ミントとニーバスは今日の経緯を話しなさい!」


「お友達に怒られたことだし、もう帰るよ…。ラヴィ…たまには家に顔見せろよ。」


「分かった。行けたら行く。」


さっきまでの勢いとは裏腹にさっさと退散していき、部屋を出ていく直前ラヴィの頭を撫でていった。


「えっと次は俺達だね♪でも~なんか記憶がぶっとんじゃってるからニーバスに任せるよ♪」


「俺かよ…。」


簡潔に今日、ヒイロ達と別れてからの行動を話した。ギルドでタケヒトさんに会ったことや、ミントが孤児院の孤児達にデレデレして院長にしばかれたこと。そして院長…いや伯爵の経歴のことも。


「ひゃはは!明人!てめえのロリコンは相変わらず健在だな…。婚約者っぽいのもいるのに早々に浮気かよ♪期待を裏切らねえよな~。お前(笑)」


「からかうのも程ほどにしなさい。それにしても伯爵と会いましたか…。あの方はなかなか政の方には姿を現さないので、ぜひお会いしてみたいですね…。お姿だけなら王都で一回だけ見たことあるのですが…。」


「そのようなことより、もう夜分遅くになっている為、今日の所は就寝した方が良いのでは?話ならまた明日の早朝にすればいいだけのこと。」


長い間まるで空気のように沈黙を保っていたアイがふと提案をしてきた。顔を見ると瞼が落ちかかっていることから相当眠いのだろう。


「すやすや…。」


ソルードに至っては既に寝ていた。更に隣に綱貴がいてお互いを抱き締めるようにして寝ている。


「…あらま。どうする?アホ綱貴はともかくソルードちゃんまで起こすのは可哀想だと思うよ?今日だけおれらがこっちの部屋で寝るよ。」


「だ、駄目です。もう私達寝る準備していたんですからね。…私がコーキを見張っておきますから、どうぞ部屋に戻って寝てください。」


「私もこちらの部屋で構わない。」


「羨まし…じゃなくてやっぱりそういうのはいけないと思いますよ~♪」


数十分の間の明人の説得も虚しく、女子三人の眠い発言であえなく議論が終了した。そして、このような部屋割りとなってしまった。


[ソルード・ヒイロ・アイ・綱貴]の部屋

[明人・ニーバス・ラヴィ]の部屋となった。


更にこのまま固定となる始末でもあった。


------------------------------------


あんなゴリラとよく一緒に寝れるよな~。三人とも。ソルードちゃんはともかく、ヒイロやアイさんまで綱貴の奴と一緒がいいなんて…俺、妬いちゃうぜ♪


「ミント♪ベッド…くっ付けよっか?ソルードのこと見てたらわたしも羨ましくなってきちゃった♪」


「喜んで♪」


「話の途中で悪いが…俺はそのまま寝るけど…ちゃんと明日起きろよ?」


そう言い、ニーバスは毛布を被って寝始めた。しばらくすると、寝息が聞こえてきた。孤児院の屋根を修理したり、俺のことを引きずったりでよっぽど疲れていたみたいだ。


「お、俺たちも寝ますか?それとも…いや、何でもない…。」


「それとも…な~に?わたしで良かったら何でも…してあげるよ♪」


俺を下から見上げるようにして、ラヴィが言葉を優しげに囁く。


「ラヴィ…さん。…そ、それじゃ…」


どうやら、ニーバスには悪いけど寝坊しちゃいそうかもな。何せ、これから夜更かしタイムだからね♪




チュンチュン…


「…ぅ!ああ…よく寝た。昨日は疲れてたせいか、すぐに寝ちゃったな~。」


見たところ、ラヴィもミントも寄り添って寝てるな。…あれ?ミントなんで裸なんだ…?暑かったのかな?それに部屋がなんだか汗臭さに加えて変な匂いするし…。隣の部屋にでも行こうかな?コーキは多分寝てるだろうけど、ヒイロ達は起きてると思うし。


ガチャ!


「ん?アイさん。起きてたのか。流石、早いな。」


「朝の稽古に向かうのに、準備運動をしていただけです。良かったら付き合いますか?…朝食まで、まだ数刻あります。その時が来たら全員起きて来るでしょうから、」


「ああ、よろしく。」


どうやら、仲間内でもう起きてるのはアイさんと俺だけみたいだから、お言葉に甘えて稽古に付き合わさせてもらおう。それにしてもヒイロさんってちゃんとしてる印象があったけど、意外と寝坊するんだな…。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「…どうやら、朝食の時間のようですね。朝の稽古はここで止めときましょう。…ほら、立ち上がって下さい!」


あれから、何時間もひたすら自分の武器の素振りをさせられた。…ただ、こうやって地道な鍛練をすることで体力が上がるらしいから、真面目に取り組んだ。アイさんはちゃんと自分の稽古をしながら俺に助言をしてくれていたので、かなりいい人なんだと思う。今もこうやって、座り込んでる俺に手を差し出してくれている。ありがたく使わせてもらおう♪


「どうもありがとう。アイさん。」


手を引っ張ってもらいながら立ち上がると、途端にアイさんの眉間に皺がよっている。…なんだか怒らせちゃったみたいだ?


「私のことはアイと呼び捨てにしてもらって結構です。私自身このような話し方ですが、敬語でなくもっと砕けた口調で話されていいのですよ?」


「ああ…。じゃあ、改めてありがとうな。アイ!」


「どういたしまして。では食堂に行きましょうか。」



アイと一緒に食堂に行くと他の部屋の冒険者や、近所の住民で席が結構埋まっている。どうやら、まだミント達は居ないみたいだけど…。


「どうする?呼んでくるか?朝飯は大事だろうし?」


「いや、構わないでしょう。その…今さら部屋にも入りにくいので…。丁度あそこに席もありますから、さっさと食べましょう!」


なんだかアイの顔が真っ赤になってるけど…どうしたんだ?汗でもかきすぎたのかな?


「よいしょっと!…朝飯なんだろうな?」


「そうですね…。周りの皆さんの様子を見る限りパンのようですね。」


「その通りだよ。ほら、焼きたてパンだ。それに野菜スープもだ。」


席に座ってすぐに、女将さんが朝食を運んできてくれた。おもわず匂いだけで涎が出てしまった。


「はむっ!…旨い!旨すぎるぞ!ズズ…!あち!でも旨いな♪」


「くすっ…。そんなに急いで食べなくてもご飯は逃げませんよ?」


勢いよく食っていたら、アイに軽く笑われながら注意されてしまった。昨日から仏頂面ばかりみてたせいか、微笑んでる顔は思わずドキッとした。


「そ、そうだ!さっきヒイロ達の部屋に入りにくいって言ってたけど、どうしてだ?…俺達の部屋みたいに汗臭いのか?」


「え?そ、それは…。…そうですね汗臭いような?臭いがしてたので。」


そんなもんなのか…。ミントといい、ヒイロ達といい…そんなに暑かったかな?


「今日は二人だけで先に依頼を受けに行きましょう。早くランクを私も上げたいですしね…。」


「あー?じゃあ宿の主人の人に伝言頼んでいこう。その方がミント達も混乱しないだろうし。」


朝食をアイと話しながら食べ終わり、宿屋の主人の人に頼んでギルドへと先に二人で向かった。


「…マコットだ。あっちは妻のナズー。事情は知らんが、そう呼んでくれ。」

その際に、宿屋の主人から自己紹介をされた。もしかしなくても、分裂するまえの俺が一回会ってる人なんだろうな…。最近会った人間が急に変貌したら気味悪く感じただろうなぁ…。


ギュ!


「え?」


「何辛気臭い顔をしているのですか?コーキやヒイロから事情は教えてもらいましたが…貴方はあなたで彼は彼でしょう?そう気に病まないでも構わないと思いますよ?…それに足取りも急に重くなって…これから依頼なのに見ていて危なっかしいのでギルドまで手を引っ張って行きますよ?なお、異議は認めません。」


「あ!?ちょっと!」


俺の返事など関係無しで手を引っ張って、どんどん先に進んでいく。もしかして俺を元気付けてくれたのか?…いつまでも落ち込んでる訳にはいかないな…。俺は…俺なんだから。

とりあえず、次の話あたりでそろそろ戦闘描写でもいれようと思います。


ニーバスはかなり純粋でまた物をよく知らない天然キャラです。一応、準主人公ですかね…。


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