第十八話 説教
意外とこの小説を読んで下さっている方々がたくさんいて嬉しいです♪
光に包まれた後、気が付いたら本から出れてた。そこには、コアさんや幽平それにラヴィもいつの間にか帰ってきていた。
「ラヴィ!?いつの間に帰ってたんだ?」
「ワイの知り合いが先に入ってその子を救出して出てきたんや。どうやら、君らを殺すことに意識を傾けてたお陰やね。妨害が何もなかった。そうしてこのワイこと、ナルセール王国騎士団団長ジキ・ドルチェ様が助けに参じたちゅーわけや♪」
騎士団…団長、ってこたぁ相当偉い人じゃねえか!道理であの強さな訳だ…。
「そういや、グッサ。聞きたいことが有るんやけどヨースの奴何処や?この嬢ちゃんに憑いている悪霊の除霊をしたいんやけど…。」
「教会に帰ったけど?お前が突入してすぐに(笑)」
「ちょっ!お前止めんかったのか!?このど阿呆!」
「だって~♪そんなこと聞いてないし~♪」
…おいおい、喧嘩し始めたぞ。あの二人。あっちの団長さんの服装から見るに、もう一人のおちゃらけたしゃべり方の人は副団長って所か?まあ、この二人は放っておいて…幽平に怒られでもしますか…。
「よ、よう…!幽平。あー、こんな事態になっちまってお前は内心俺のことを蔑んでいるだろうが…ただ一つ言えることは…なんつーか?ごめんな。」
こいつが今まで何も話しかけて来ねえで無言の時はキレてるサインだからな…。謝って許してくれたら幸運なほうだが、俺や明人が怪我すると終始ご機嫌斜めなんだよな。さてどう来るか…?
「……死んだらどうするつもりだったんだよ!俺を残して悪いと思うだろ。あと…蔑んでる?二度とそんなことを言うな!俺らはもう運命共同体という仲間だろうが!俺が心を開いているのは明人と綱貴!お前だけなんだ…。だからお前らが本当に反省してくれたのなら次からは無茶はしないでくれ…。」
「お、おう分かったぜ…これからは無謀なことはしねぇよ。」
前々から思っていたが、こいつは俺達に依存している節があるな…。いつか俺や明人以外にも心を許せる奴が出来てくれればいいんだがな……。
「こらこら~♪そんなにアホ綱貴のこと叱っちゃダーメ♪みん、な仲良くが一番だぜ~。」
「…明人。無理するな。」
「仲が良くて羨ましいわ~。だけど今はユーヘイのいう通り、ミントを休ませないと。ここはこのバカ二人と私に任せて早く宿屋に連れていってあげなさい?」
「了解!…よっこらせっと!ふう案外軽いな…」
「てめえがガチムチなだけだ。後、ゆっくり行けよ?」
本当にガチムチというかゴリラというべきかこいつはある意味すげえよ♪仲間想いで笑ってばっかいるから女の子に密かながら人気が人気があった。…この世界にもこいつの魅力に気がついてくれる人が何人いるかねぇ?
「さあ!行くぞ!!暴走列車綱貴出発するぜ♪」
「おい、ゆっくり行けって行ったよな!?聞いてねえのかよ?ほんとどうしようもない脳筋だわ♪」
自分も両足に怪我をしていて、十分重傷なのに仲間を元気づける…早く休めるところに連れていきたいと思った綱貴は町中を宿屋へと走り抜けるのであった…。
「うぷっ!は、吐く…。すげえ揺れる…!」
逆効果になっていることも気づかず……。
団長はこの小説内で最強なキャラの一人です。