第十七話 帰還
さて、続々と新キャラ登場
「ふふふ♪威勢だけは張るのね。あなたたちは?…全て無駄よ。貴方達はここで無惨に死んで醜い死体となって外に出るのよ?ほら久しぶりの新鮮な餌よ。たんまり食べなさい?」
クァァァァァ
「亀が向かって来やがった!?どうする?明人!」
「8秒時間を稼げ。俺が何とかする。」
こいつは普段はウザいが、真面目な時は本当に頼りになる奴だ。なら俺は俺の仕事をするまでだ。
「来な。亀公?俺が遊んでやる♪」
……ッ!攻撃が重たいぜ…。こいつ俺のことを踏んづけてミンチにしてから喰う気か?…調子乗ってんじゃねぇぇぇ!《鋼腕》!
グチュ!グチュチュ…
綱貴がスキルを発動させて放った右ストレートが亀の抉れた右目部分にめり込んだ。そして更に腕を奥に突っ込んでいく。
「綱貴!!準備万端だ♪」
明人からの指示と共に腕を引き抜き、帰り際に鼻っ柱にローキックをぶちこんでやったぜ♪
「古き時代を流れた大いなる水よ。俺に力を貸してかのものを凍らせたまえ!
『フリーズ・フラッド』」
明人が放った魔法は瞬く間にダストタートルを包みこみ、そして氷像と化した。動く気配が全くない。
「亀はお陀仏だな…。って明人どうした!?」
顔がかなり蒼白く、しきりに嗚咽をしているみてぇだ!?何があったんだ?
「あらら?魔力切れそうなのかしら♪好都合ね。綱貴くんは後回しで貴方から殺りましょうか♪そうね。綱貴くんは仲間が死ぬのを見物しててね?」
ザシュッ
な…!?は、速ぇ…。それに足を地面に串刺しにされちまった。畜生っ…!このまま見てろってか!
「大丈夫♪一瞬で終わるわ。ミントくんを殺したら、次は貴方よ。ふふ♪来世じゃレベル差というのを少し考えるべきね?」
「チキショー…」
ズドーン!バリバリ!!
ん?なんだ。この音?この糞女は魔法…放ってないよな?じゃあ何なんだ?
「邪魔が入るまえに……死になさい。」
「死ぬのはお前やで。」
「う゛!」
うぉ!?いきなり現れたぞ?この人。素早く剣の鞘で腹を突いたな…今。俺より少し年上っぽいな?
「お前ら大丈夫かいな?まあ、俺が来たからにゃ~もう安心やで?」
「糞!レベル制限を解除したか!こうn」
「くっちゃべってる暇があんなら攻撃の一つでもせえへんか!これで俺が真剣つこうたらお前さんもう2回死んどるで?」
俺と明人が手も足も出せなかった奴を圧倒してる!?あの兄ちゃん何もんだ?
「そこの可愛え嬢ちゃんから離れたくないみたいだからな~もうこのまま縛っていくしかないわー。これは。ホンマ面倒やからさっさと出てきてくれるか?」
「こ、断r」
「ほな。いくで?縛りつけて持ってかえって除霊や。ほら、そこに転がってる顔がまるでスライムみたいな色の子とそこの筋肉くん。早う来んなさい?少し痛いの我慢し?」
こ、この人…。モロ関西弁じゃねえか!この世界にもそういう地域があるのか?後!少しじゃないぜ!?
「はぁ…。まさか怪我人が居るとは思わんかったわ~ほんならヨースやグッサの奴らも連れてくれば良かったで……。まぁ、ええわ。ここ出るで。」
「…っ!痛え゛」
血がかなり出てやがる…これは治療が必要かもな。
「筋肉くんは一人で精一杯のようやから、こっちの子はワイが担ぐで。後~この取りつかれた子もワイが持って…って!軽いわ~。最近の女の子は何故こんなに軽いのか分からんわ~。」
「早く……出ま、しょう」
「おお、そうやな。かの者達を試練達成と認め、これより帰還する!」
すると、光の粒が体に集まってきてそして綱貴達は眩しい光に包まれたのであった……。