第十二話 初めてのPT
改稿してあります。
もう少し内容詳しく書きたいけど、まぁそのうちで
外に行った3人がそれぞれ行動しているその頃……綱貴は大変な目に遭っていた。
「さぁ、武器を取りなさい。貴方の実力を見せてもらおうかしら?生半可な覚悟じゃ……死ぬわよ?」
~約2時間前~
「ふぅ、やっと着いたよぉ…お兄ちゃん♪」
ギルドから、大分歩いたな…。目の前にあんのは……なんか小型の砦みたいな建物だな。こいつの家か?
「あー、ソルじゃないかー、おかえりー。」
なんだこいつは?しゃべり方が棒読みっぽいな…。つーか男?いや女?てかこのガキ、ソルって名前なのか…。
「もう!まだ自己紹介もしてないのに~!?あ、お兄ちゃん、わたしの名前はソルードよ。で…こいつはルー。こうみえて女。」
「ああ…よろしく。それより依頼の荷物運びとやらは~何処だ?」
「あー。それならこっちですよー。荷物といっても…本ですよー。」
しゃべり方何とかなんねえのかこいつはー…って移っちまった!
「これを運ぶのか?」
「そうなのだー♪」
「お兄ちゃんなら平気♪」
今、俺の目の前にあるのはサッカーゴールくらいデカイ本だ。それになんかバチバチいってんぞ…。
「これはー修行用の本。まあ所謂本の中に入って修行するんだけどーうちの天才バカのせいでクリアしないと動かないのよー。」
「お前らでクリアすりゃいい話じゃないか?」
「それがそうも行かないの…お兄ちゃん。この本はレベル制限が設けられていて、あと2人以上で入らなきゃいけないの。中で死んだら…外に出される…死体でね?コアが何人か見極めて入れたんだけど…まだ誰一人帰ってこないわ」
物語に入り込めるって訳じゃないが…本の中は現実と一緒ってことか?要するに。なら簡単だ。
「俺とおまえで入るって訳か?」
「う、うん…。よろしくね。実は私もこの修行初めてで違う人とPT組むのも初めてなの。」
「ほう!じゃ~俺がお前の初体験だな♪」
俺がそういうと、なんだかうつ向いてブツブツ言ってやがる。ハッ、やっぱり恥ずかしいのか(笑)可愛いとこあんじゃねーか♪ん?…ルーがなんか石に向かって話してるぞ。石に話しかけるってwww友達いないのかよこいつ?ワロスww
「ほら…さっさと入って終わりにすっぞ。」
多分…初心者レベルだろ。一人じゃないから何も恐くないしな。
「了解だよ♪」
「いってらっしゃーい。」
そうして俺とソルは本に触れると同時に淡い光に包まれ、何か引き寄せられるような感覚に陥った。
*********
気がついたら薄暗い部屋の中にいた。ソルードは…いないな。何処行ったんだ?っと物音が部屋の外で聞こえたな♪ソルードか、もしくは先行した奴等か?
「ソルード?」
部屋の扉を開け、そこにいたのは…
「あ゛あ゛あ゛~カユイ…」
ゾ、ゾンビか!?格好は、革っぽい鎧に真新しいズボン…もしかして先行した冒険者か!?
「おい!大丈夫か!?」
「…クワセロ。ハラヘッタ」
畜生ッ襲って来やがった!!剣を持っていないのが幸運だったな♪さてこいつをなんとかするかな?スキルでも使ってみるかね?スキル名叫びながらってのがメジャーか?
「鋼腕!」
おお!?右腕が鋼みたいにカチカチになってやがる…。あと脱力感もちょっとあんな。幽が言ってたMPか?なくなるまえに殴りまくる!
「オラオラオラオラオラァ!」
どこぞの空○さん並にラッシュが決まったな♪流石にバラバラにゃ出来ねーか。どちみち虫の…何だっけ?屁だったか?まあ仕留められたならいいや。
\ピローン♪/
「なんだこの音?まあ、ソルードにでも聞こ…。まず捜すことから始めるか~」