【ホルムズ海峡封鎖】日米首脳会談で「日本が戦争に巻き込まれる」可能性があることついて【存立危機事態】
筆者:
今回は事実上のホルムズ海峡封鎖とそれが安保法制の自衛隊出動要件である「存立危機事態」に該当して自衛隊が出動するのか? 今後の可能性について個人的な意見を述べていこうと思います。
◇現状では「存立危機事態ではない」
質問者:
安倍元首相が「ホルムズ海峡封鎖」を安保法制の自衛隊出動要件である「存立危機事態」の一例に挙げていたことから今回自衛隊出動の可能性があると話題になっていますけどどうなんでしょうか?
筆者:
まずここに2つポイントがあると思います。
一つは、安倍元首相は「ホルムズ海峡封鎖」が出動要件では無く「機雷が設置されること(除去するための出動)」を要件にしているんですね。
現状はイランが通過しようとする船舶を攻撃するという「事実上の封鎖」という状況何ですね。
日本関係の船舶も立ち往生しているだけなので攻撃にさらされているわけでもないです。
上記の状況に限りなく近いと言えば近い状況だと思うんですけど自衛隊出動の要件を満たさないという事なんです。
26年3月2日の木原官房長官も上記のようなことを述べて「存立危機事態」であるかどうかの問いに対して否定しています。
質問者:
筆者:
2つ目はそもそも「存立危機事態」だけが自衛隊の出動要件ではありません。
(1)密接な関係にある他国への攻撃により、日本の存立が脅かされ、国民の生命、自由および幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある(存立危機事態)こと。
(2)他に適当な手段がないこと。
(3)必要最小限度の実力行使(武器を使うとも限らない)
質問者:
つまり、他に手段があったりすれば自衛隊は出動しないんですね?
筆者:
そうですね。例えばホルムズ海峡を使わずに迂回する方法をとることを決断し、その迂回費用(損失)を政府が補填することを宣言すれば自衛隊は出動しなくて済むと思います。
◇自衛隊派兵からの憲法改正か?
質問者:
それなら自衛隊が出動する可能性は低いという事で良いんでしょうか?
筆者:
いえ、これまでの話とは別のファクターが存在します。
それはトランプ大統領がX(旧Twitter)で
「米海軍は必要に応じて、できるだけ早くホルムズ海峡を通過するタンカーの護衛を開始する。何があろうと、米国は世界へのエネルギーの自由な流れを確保する」
とタンカーを護衛をすることを宣言していることです。
これが「+アルファ―」になりえる状況になるかもしれないのです。(一方でイランの革命防衛隊はホルムズ海峡を”完全に掌握”を宣言しています)
質問者:
でも日本は実戦経験がゼロですよ? それで役に立つんでしょうか……。
筆者:
基本的には自衛隊は船舶を護衛するだけにとどまると思います。
でも、アメリカとして見たら戦える戦力を戦場に回せるか護衛になるかはかなりの差になるはずです。
また、「的」が増えることで自軍の損害を減らすといった効果もあります。そのために日本の自衛隊を出動させることには意義があると考えるはずです。
質問者:
護衛にとどまるだけなら狙われないとかそういうことはあるんでしょうか……。
筆者:
サウジアラビアなど中立だと思われた国もアメリカ同盟国で基地があるというだけで容赦なく攻撃されています。
現にホルムズ海峡を通過する船舶は攻撃を受けているそうですし、
これまで1992年以来PKO協力法などで自衛隊が海外派兵されてきましたが、それらとは一線を画していると言って良いでしょう。
期間が長ければ長いほど、高い確率で犠牲者が出る覚悟で自衛隊送り出さなくてはいけないと思います。
質問者:
え……そんなにリスクが高いだなんて……。
しかも、現時点で捕縛されると捕虜待遇を受けられない可能性が高い(人権侵害を受ける可能性が高い)んですよね……。
筆者:
事実上の軍隊というだけで国際法上は認められない可能性は高いですからね。
もしかしたら、それも「憲法改正のきっかけ」みたいにして扱われるかもしれませんね。
何度も繰り返すようで恐縮ですけど、緊急事態条項で国民の権利が内閣の閣議決定で平然と奪われるリスク、そしてそれだけの強権なのに後で内閣総理大臣を罰することができないというブレーキ能力が皆無であるのが最大の問題なのです。
質問者:
今は、自民党単独で衆議院3分の2なので憲法改正の現実味は増していますからね……。
◇国民に飛び火する可能性も……
筆者:
ここまでは「自衛隊を派遣するかどうか?」「犠牲者が出るかどうか?」と「どこか他人事」みたいな感じで読んでこられたと思うのですが、
実を言うと対岸の火事としてこの出来事を見てはいけないと思っています。
「アメリカと一体」とイランから評価されるという事になれば戦争状態が長引き、難民などが来て、その中にテロリストが潜伏しているかもしれない――そんなリスクに日本も晒される可能性があるのです。
密かに国家が解体した後でもゲリラ戦を仕掛けたりするので「みなされる」だけでもリスクがあると言えるのです。
質問者:
何という事でしょうか……。密かにそんなに重要な岐路かもしれないだなんて……。
筆者:
26年3月19日に日米首脳会談が予定されているので、それまでの間にイランの問題が解決してホルムズ海峡を楽々と安全に通過できるようになっている事を心から願いますね。
イラン首脳は地下で会談している際にバンカーバスター30発を撃ち込まれて最高指導者含む首脳幹部40人が殺されましたので、
「いう事を聞かなければ国会議事堂にバンカーバスターぶち込むぞ?」
という脅しが冗談だとしても非常に現実味を帯びているのでまず断ることは出来ないと思います。
質問者:
筆者:
アメリカ政府に消される覚悟でアメリカ政府に対して抗議した方がまだ効果がある可能性があります――ただ、CIAなどに目をつけられて「ブラックリスト入り」する可能性もあります。
質問者:
筆者:
もっとも、イランとは随分離れていますし、まずテロの標的になるのはイスラエルとアメリカでしょうからね。
武器の持ち込みも困難なので日本で製造することになります。ハードルの高さを考えるとテロリストから見ても後回しになるとは思いますけど、
質問者:
一刻も早くイランの問題が解決して欲しいですね……。日米首脳会談や自衛隊がホルムズ海峡に到着する前に……。
筆者:
イランも前政権は抑圧的な宗教政治をしていたようなので、その延長線上に無い健全な政治になってくれた方がイラン国民にとってもプラスだと思うので、イラン国民にとっても良い政治体制になってくれることを祈りますね。




