茶髪の男!?
・・・。
俺の見間違いだろうか?
確かに、寝る前、ドアの鍵をかけたはずなのだが・・・。
「あ、この子が本条祐樹!? かっわいいー!!!」
知らないやつが俺の前で話しかけてくる。
俺は目を指でこすりながら、ぼんやりとした頭を回転させる。
えっと、寝る前雅人としゃべってて、・・・色々あって、小部屋に戻って鍵を閉めて、寝た。のに、なぜだかドアが全開で、目の前に見知らぬ男と雅人がいると・・・。
俺は、訳がわからないという目で雅人をみる。と、雅人が苦笑した。
・・・むかつく。 なに苦笑い浮かべてやがんだ、あいつ。
俺は寝起きのせいでいらいらしながら、知らないやつを観察する。
こげ茶の肩につくくらいの長さの髪をしていて、顔は結構きれい。 やんちゃっぽい雰囲気の人だ。
身長は雅人よりは低いが、・・・むかつくことに俺よりでかい。というか、俺より小さい人を同学年で見かけたことがない。
俺は、ストレスをためながらも、とりあえず第一印象は良いイメージにしておきたいと、なるべく愛想をよくする。
「俺、本条ですけど何か要ありますか? てか、男が男に可愛いって言うのは気持ち悪いと思う。」
これが、俺の愛想を尽くした結果だ。 何か文句あるか!!!
俺は、ベッドに座りながら、俺の言葉に驚いて突っ立っている茶髪をにらみつける。
すると、茶髪は何度か目を瞬かせて、笑い始める。
「うわ、顔はむちゃくちゃ可愛いのに愛想わる!! すげ! ウケる!!!」
・・・何が面白いんだ、このあほは。
つか、っざけんじゃねえぞ!!! 人がせっかく蹴り飛ばしたいのを我慢して愛想良くしてやったというのに、愛想が悪いだと!!? 何様のつもりだ、てめぇっ!!! この俺に向かってなんてこと言いやがるんだ!!!
俺が、頭の中で文句をつらつらと並べていると、いきなり茶髪が俺の顎に手をかける。
「はっ!?」
俺は、驚いて一瞬硬直するが、すぐ、茶髪のヤツから逃げようとする。
そんな俺に向かって、茶髪は、軽く耳元で呟く。 俺にしか聞こえないほどの小声で。
「さっき、俺をにらみつけてる顔。 可愛かった。 なに、俺のこと、誘ってんの?」
・・・。
俺は意味が分からなくて、思いっきり顔をしかめて、茶髪をみると、茶髪の顔が目の前にまで迫っていた。
うわっ、なんかヤバイ!!!
俺が、そう思った瞬間、横から何かに、茶髪が突き飛ばされる。
俺は、よく状況が飲み込めなくて呆然と突っ立っていると、雅人の怒鳴り声が聞こえる。
「宵!!! ゆうさんに手を出すな!!!」
雅人が宵と言う名前らしい茶髪の男の胸倉をつかむ。
すると、宵は苦しそうにしながらもにやりと笑う。
「なんで? 別にいーじゃんか。」
「ゆうさんは僕のものだ!!! 他の人には渡さない!」
雅人が真剣な顔で言うのをみて、なぜだか分からないけど俺の顔がほてり始めて、なんかうれしくなってきて・・・。
っなわけない!!! ちがう!!! 今の気のせい!!! 俺はホモじゃないっ!!!
一人で、ブンブンッと首を振っていると、宵の声が耳に届く。
「ふーん。 じゃ、俺、とらないよ、祐樹のこと。 そっか、もう雅人のだったのか。 ・・・雅人って意外にそうゆう趣味あったんだな。」
宵の顔を見ると、凄くニヤついている。
宵の言葉で、雅人はしかめっ面のまま、ため息をついて、宵の胸倉から手を放す。
「人のことに口出さないでください。 あと、さっさと部屋出て下さい。 もうすぐ消灯時間です。」
雅人がそういうと、宵はふくれっつらをして、わかったよ、といって、俺の小部屋から出て行く。
最後に、思い出したように振り返ると、にっと笑って「お幸せに!」といって去っていった。
俺は、反論したかったのだが、必死に頭で否定していても、雅人の言葉が頭に響いてきて呆然としていた。
なんか、うれしい。 いや、ホモって意味じゃない!!! あくまでも友達としてだ! 友達として!!
俺が、呆然としていると、雅人が心配そうな顔で歩いてきた。
「ゆうさん、大丈夫ですか? すみません、宵は小さい頃からいたずら好きで・・・。」
そういって雅人がしゅんとなってしまうので、俺は焦った。
「いや、別に大丈夫だよ、何もされてないし、さっ。 お前が落ち込む必要なんてないんだよ、全く。 なっ!?」
俺は、そう言って雅人のそばに行き、肩に手を置いてやる。
お前に悲しい顔なんてしてほしくない。 俺は、お前に笑っていてほしい。
「ゆうさん、励ましてくれて、ありがとうございます。 でも、僕は大丈夫です。 ゆうさんこそ気をつけてくださいよ。」
そう言って、雅人は元気よく笑う。
・・・いささか、立ち直るのが早いような気がするのだが。 気のせいとしよう。
それより、気をつけるって何にだ?
俺は疑問に思って雅人に聞いてみると、「可愛いから、ゆうさんは狙われやすいと思います。」と返される。
・・・そんなBL小説みたいな話があってたまるか!!! その前に、俺の顔は可愛くない!!! 絶対に!!!
俺がそう思って眉をひそめて仏頂面をしていると、雅人が軽く微笑む。
「まあ、確かに世の中そんなに同性愛の人がいるとは限りませんね。 それに、ゆうさんは僕が守ります。 じゃ、ゆうさん。 もう消灯時間なので、おやすみなさい。」
そういって、雅人は俺の部屋から出て行く。
俺も、ドアの鍵を閉めてから、ベッドの中にもぐりこむのだが、一晩中、頭の中には雅人の「ゆうさんは僕が守ります。」という、言葉が頭の中に響いていた。
ども、こんにちは。 炎翠です!
今回のサブタイトル、「!?」をつけようとして、なんとも無理やりなものになってしまいました。 (汗
というか、まず話の内容がグタグタで・・・。
大丈夫なのか!!? こんな話で!!?
と、苛むばかりです。
読者の皆様、あまり面白いものが書けずにすみません。
もっと努力します。
まあ、努力以前に、ぶっつけ本番で話を考えてない自分がいけないのは目に見えてるんですけどね。
すみません。 (苦笑
次は、もっとましなものを皆様にお見せできるように頑張ります!
あと、感想、書いていただけるとうれしいです。
お気に入り登録してくださいました方、むちゃくちゃうれしいのに名前が分からない・・・。
ということで、この場でお礼を言わせていただきます。
お気に入り登録してくれた方や、評価してくれた方はもちろん、こんな拙い文章の塊を読んでくださった皆様。
ありがとうございます!!!
そして、よければ、次話もみてやってください!!!
では。