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転生して貴族になった僕は、どうやら最強チートを手に入れて人生イージーモードみたいです  作者: リオン
第一部

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幕間のひと間 その3

皆様ごきげんよう──

フローレス公爵家のアリスです。

今日──ウィル様を含む私たちは、ハンター登録の為にギルドに赴いております。

私たちが在籍するトゥルメリア魔法学院は、Aクラスに入るとダンジョンにおける実技研修がございます。

しかしながらダンジョンに入る為にはハンター登録が必要でして、このハンター登録を完了していないと、たとえAクラスでもダンジョンに入れないことになってます。

ダンジョンは魔物やモンスターが多数生息している場所ですから、国がそういう規制を設けたのです。

生死は自己責任のダンジョンですから、誰彼構わず入ってしまっては、返って──死人を増やすという事になりかねませんからね。

無駄な死人を増やさない。という点では良い規制だと思います。


さて、ギルドに入ったのはいいのですが──不埒不遜なハンターが多すぎるではないですか。

まるで──女性を自身の欲望を満たす為だけの存在だと言わんばかりの視線。

身なりも臭そうで最悪。

気色が悪いし嫌悪します。

そんなことばっか考えてるから女の子にモテないし、相手にされないのよ。

男性なら女性に対して紳士的に接することを忘れてはなりません。

例えば──ウィル様みたいにね。


心の中で不満をぶつけては居ますが──そんなこんなでギルドマスターとの話が終わり──


「あぁ、それと──アリス、お父さんから預かりごとがある。ちょっと座って待っててくれ」


「私ですか?……はい」


ギルドマスターに足止めをくらった私。

まあ、大体予想はつきます。

私を残して部屋を後にするウィル様たち。

その様子をガルドは見送ると──私に跪いた。


「アリス様──本日はこのような場所に赴いて頂いたこと、感謝の念に絶えません」


「挨拶は結構よ、ガルド。それで──用件は?」


ガルドは椅子に腰掛ける。


「明日、アリス様たちがダンジョンに潜入することが、打倒派に知れ渡りました」


「それで? なんらかの動きはあるの?」


「はい──ノーマン曰く、刺客が送り込まれると予想しております。ですので──彼の御方含め、今回の実技研修は参加を見送って欲しいとの事です」


ノーマンらしい考えね。

でも──ここで見送ってしまったら、相手の手の内を探るのが一歩遠のいてしまう。

もう時間が無いっていうのに──


「それはできないわ。多少リスクがあっても、いつかは邂逅してしまうもの」


「ですが、姫様──」


「──今はフローレス家のアリスよ。それで私を呼ばないで」


「し、失礼しました……」


苦虫をかみ潰した様な表情をするガルド。

分かるわ。あなたがこの国を思う気持ち、私も一緒だもの。

あの御方が奴らの手に渡ったら、厄災が始まりこの地は蹂躙され、人が住めなくなってしまうもの。

それは人間種だけではない。

エルフや亜人だって、そのことは同じ。


「お父様はなんて?」


「陛下は今──ダグラス卿と裏で糸を引いている者の炙り出しを行っております。しかし──進捗は芳しくありません」


「簡単にしっぽは掴めないわ。また新しい情報が入ったら知らせて頂戴」


「かしこまりました」


これ以上は目新しい情報は無さそうね。

私は席を立ち、部屋を後にしようとする。

あ、そういえば──もう1つ言いたいことがあったんだわ。


「ねぇ、ガルド──」


「なんでしょうアリス様──」


「ハンターたちの民度が最悪だわ。私たち女性を下劣な目で見てたわよ。あなたどういう教育してるの?」


「も、申し訳ございません!講習を受けるようにと再三言っているつもりなんですが、いかんせん──どうも受講率が低くて……」


呆れた。

ギルド本部なうえに、ギルドマスターが舵を切っているこの場所で、講習もままならないなんて。

この人本当にギルドマスター?

ここは一つ、アリス様が叡智を授けねば。


「良い? これからは半年に一回、講習を受ける義務を設けなさい。期限までに講習を受けなかった場合、ハンターランクの1階級ダウン、無視し続けた場合は資格停止にしなさい」


「そんな──今でもかなりの人手不足なのに!有事の際はどうしたらいいんですか!!」


「そうならない為に講習を受けさせなさい!!食い扶持が無くなったら困るのはハンターの方です。ただでさえハンターの犯罪率が高いんですから、これくらいして当然です!」


口を噤むガルド。

ふふん、してやったり。


「か、かしこまりました……」


「よろしい。それじゃ、よろしくね〜」


私は部屋を後にする。

フロアの中央では、ウィル様たちが談笑していた。

ウィル様は私に気づくと、にこやかな表情で手を振ってくれた。

うん、そうだよね──

私はこの人を命に変えても──

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