亡国メガネ
6月の減税は給与担当者にとっては悪夢である。悪夢の割にそれほど喜びもない。地域振興券を配ってくれたほうがどれだけましか・・・・・。
わが国のトップは進化していくらしい。
この前までは「増税メガネ」という名前なのだと思っていたのだが
(姓が増税、名がメガネ)
いつのまにか「増税・クソ・メガネ」とミドルネームが追加されていた。
さらに最近では「恩着せメガネ」と呼ばれているとか。
この「****メガネ」というのはメガネをつけている人に失礼な気もするが、かのお方のメガネはリンドバーグというメーカーの高級メガネとのことなので、我々のつけている普通のメガネとはさぞかし世間の見え方も違うのだろう。
このメガネの売りは
最軽量1.9g、なるほど歴代最軽量人格に相応しいメガネである。
さらに3つの特徴としては
1.ネジを使わない独自のディテール処理
よく、頭のネジが一本はずれている野郎という比喩表現があるが、そもそも無いのであればここまで世間とズレが生じるのも納得である。
2.軽さ、自然な装着感
確かに軽い、そして時々いることを忘れるくらいの存在感の無さである。
3.豊富なバリエーション
一貫性がないということであろうか?そもそも存在感がないのでつけていなくても同じと思うが。
そんなメガネが今度、減税をすると言ったので、ふと気になった。
そもそも自分はいくら税金を取られているのか?
実際あまり気にしたことはなかったなと。
紙の給与明細が電子化されてからは見ることすら無くなっていた。
しかしながら、年々生活が苦しくなっているとは感じている。
パスワードを入力し給与明細をダウンロード、控除額の中から所得税を課税所得で割ってみる。
約5.5%
うーむ、多いか少ないか微妙である。
次に住民税なのだが
約10.3%
稼いだ金の1割ももっていかれていたとは・・・・。
それだけサービスをうけているのだるうか、実感はない。
それならゴミ袋だけでもサービスで配布してほしいものだ。
さらに社会保険料、介護保険に健康保険、厚生年金保険。
約14.4%だった。
このあたりは微妙な数字である。
住民税、所得税よりは還元を受けているとも思うが、なんだか誤魔化され感がある。
そもそも年金は発足当時は55歳から支給されるはずのものだった。
さらに当時の郵便局の定額貯金の金利は最高8.0%、10年預ければ100万円が倍になった。
昭和の初期はインターネットもなく、今ほど娯楽も少ない時代だが、55歳で定年退職し、あとは貯金の利息と年金で第二の人生を送ることができた。
今から思えば羨ましい時代である。
それが年金支給が60歳に改定され、さらに65歳へと引き上げられた。
実質的な年金カットであり、差額は企業さんと自助努力でなんとかしてねと。
国は死ぬまで働けというのか・・・・・。
企業にしても定年退職年齢をそれにあわせて引き上げているが、高級取りの給料をすべて支払うだけの余力もなく、一部の仕事をしない特権階級の管理職以外の給料はジェットコースター並みに急降下する。仕事はそのまま・・・・なのにである。
当然モチベーションはだだ下がりだし、入れ替わりが少なくなる分、活力は落ちる。さらに自分の老後が上司の評価にかかっているとなれば、無理せず上のウケがよいことばかりする社員が蔓延り、優秀な人材は独立するかでていくかする。
事実、3ヶ国語を喋る優秀な海外営業マンが
「これっぽっちの給料で働けというのなら、空港でバスの荷物の積み下ろしをしたほうがマシ。」
といって、さっさと辞めていった。
さらに70歳まで引き延ばすという話もちらほら出ているが、そこまでくると悪夢である。
「山田さんさっきからずっとパソコンの前でフリーズしているけど大丈夫か?」
「おい、なんか床が濡れてないか・・・・・あ、また失禁している。」
「おい、誰か医務室行ってヘルパー呼んでこい。」
その他にも同じことばかりくどくどいう部長とか・・・・、ってこれは今でも同じか。
なんだかんだといって給料から30.2%もの金を持っていかれているんだが
それ以外にも消費税も10%取られていることを忘れてはいけない。
いくばくかの貯金はできるとしても、それも将来のための蓄えだしいずれは消える。
働いた金の40%も取られているのか・・・・・・。
4公6民は尾張藩の税収と同じ、5公5民よりはマシというべき・・・なのか。
「恩着せメガネ」が「亡国メガネ」に最終進化する日も近い。