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77話

 ジェーンを連れて実家に帰ってきた

 目的は爺ちゃん婆ちゃんから話を聞くこと、ニーナの進捗を聞くこと、そしてお昼ご飯である


 昨日の晩は遅くまで話し合いをして、今日の午前中には『さえずり』と温泉の管理者家族の話を聞いた

 遅く起きたせいか、仕事が進んだような進んでいないような・・・

 移動の手間もあるし、仕方がないだろうね

 正直、僕も結構疲れているから、ここでしっかりお昼を食べておこう

 もう何年も体を鍛えることもしていないし、冒険にも出ていない

 すっかり体が衰えている

 だから栄養の補給を怠れば、すぐにバテてしまうのだ

 日に日に、自分が冒険者で無くなっていくことを実感していく

 少し悔しさも感じるが、自分で選んだ道である

 ・・・王都に帰ったら、少しくらい運動しようかなぁ


 そういえば、サンスケさんに先代のところへ連れて行ってもらうことになっていたな

 すっかり忘れてしまっていた

 午後になったら、またサンスケさんを訪ねてみようか

 彼が午後も暇だったらいいんだけど・・・どうだろうなぁ・・・?



「ただいまー」

「もどったよ~」


 家に入り、帰宅したことを家の中に声掛ける

 奥から婆ちゃんがぱたぱたと出てきた


「あらあらマークにジェーンちゃん、おかえりなさい

 あと少しでお昼が出来るから、手を洗ってらっしゃいな」

「ありがとう婆ちゃん」

「は~い!」


 そのまま僕はジェーンと一緒に、外の井戸へと手を洗いに行く

 王都では魔力が込められた石、通称魔石(モンスターが落としたり、鉱山から手に入る)を使った魔道具によって、きれいな水を簡単に手に入れられていたけど、ここは田舎である

 地方の物価や物流を王都と比べて考えたら、そんなものは普通の村人には高くて買えないだろう

 少し大変だけど、綺麗な水だったら井戸から汲めばいいのだ

 ここは火山も近いし温泉もあるから、沸かさなくても飲める水が地下に溜まっているらしい

 それに、飲用目的じゃない水だったら、川から引いてしまえばいい

 洗濯や農業をするなら、魔道具なんていちいち使わなくても良いのだ

 それに、魔石をいくつ消費すれば、この田舎の広大な畑を賄えるのだろうか・・・


 手洗いを済ませ、家に戻って食卓へ向かう

 そこにはニーナとラビヤーが座ってお昼ご飯を待っていた


「おかえりなさいですぅ」

「おかえりなさい」

「うん、ただいま

 何か収穫はあったかい?」

「そうですねぇ・・・」

「はいはい!お昼が出来ましたよ!」

「おっと、後で話そうか」


 僕達は婆ちゃんが用意してくれたお昼を前にして、全員で声を合わせる


「「「「いただきます!」」」」



「「「「ご馳走様 (でした)」」」」

「うふふ、お粗末様でした」

「いやー美味かったー!マークの婆ちゃん料理ほんと上手だね!」

「あらあら、そんなに褒めても何も出ませんよぉ~

 ・・・ジェーンちゃん、黄金芋のお菓子あるけど食べる?」

「食べる!!!」

「ふふ、じゃあお茶淹れてくるわね」

「あっ!あたし手伝うよ!」


 ジェーンは婆ちゃんと一緒に台所へ向かった

 彼女はだいぶ婆ちゃんに懐いているようだ

 婆ちゃんも楽しそうにしているし、僕も嬉しい


 ・・・さて、お昼も食べ終わったことだし、ニーナに任せた仕事の進捗を聞こう


「じゃあさっきの話の続きになるけど・・・

 どうだった?何か分かった?」

「はい、色々な書類が残されていましたよぉ

 工事のやり方とか出入りした業者とか工員の名簿とかぁ・・・

 特に収穫は、温泉の工事費用について全てがまとめられた書類でしたぁ

 それに書類をよく見たら、これは写しで、原本は王都へ持ち替えられていたみたいですぅ」

「費用が全てまとめられた書類?!やった!これで何か分かるよね!

 ・・・でも、そんな重要な書類の写しを残してるのか・・・」

「それについてなんですが、午前中に隊長のお爺様がお見えになられまして・・・

 少し事情を聞いたんです

『温泉運営で設備の故障、或いは建物が破損した場合』に備えて、修理及び修繕時に参考に出来るよう残していった、と話してくださいました」

「なるほどね・・・」


 温泉工事の書類が残されていることを爺ちゃんから聞いた時に、なんでそんな重要なものを王子たちは置いていってしまったんだろうかと思っていたけど・・・

 王宮は、村のこれから、つまり温泉の運営のことまで、しっかりと考えていてくれていたようだ

 正直、温泉工事が終わったらさっさと撤収して、後はすべて村に任せてしまおう!

 そんなとこだろうと思っていたけど、想像が外れたね

 ・・・そういえば爺ちゃんはどこに行ったんだろ?

 お昼ご飯を食べに帰ってこなかったな・・・

 忙しくしているんだろうか、でも・・・何を?

 色々聞きたいことがあったんだけどなぁ


「それで、使途不明金について、何か分かったかい?」

「それがですねぇ・・・そこだけは記録が一切残っていなかったんですぅ」

「・・・なんだって?」


 僕はニーナの言葉が理解できなかった


続き鋭意執筆中

ライブ感だけで書いているので矛盾があったら教えて欲しいです


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Twitterにて更新のお知らせ等しています

@moongekko01

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