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71話

 ジェーンとともに『さえずり』に入店する

 中に入るとそこには棚に納められた管楽器

 壁にかけられた弦楽器たち

 大きいものは隅の方でスペースを取っている打楽器など

 様々な楽器が展示されている


「うわぁ、ショーウィンドウに置いてあった奴の比じゃねぇなぁ・・・すげぇ~」


 ジェーンはこんなにも沢山の楽器たちが並んでいるところを初めて見たようだった

 僕も始めて店に入った時は、興奮しすぎて爺ちゃんに怒られたくらいである

 彼女は感動しているのか、キョロキョロと楽器たちを見回している


 カタン


 店の奥の方から音がした

 その音は足音へと変わり、姿を現した


「おや、お客さんですね

 いらっしゃいませ」


 店の奥から出てきたのはぽっちゃりとして、しかし身長がとても高い男性

 ティンパさん・・・だろう

 八年前に一度会っただけなので僕も記憶があやふやだ

 ・・・こんなにお肉ついてたっけ?


「おや、マーク君じゃないですか

 お久しぶりです」

「覚えてらしたんですか?」

「ええ、八年程前に一度お会いしましたよね?

 あの時は師匠が嬉しそうにしていましたし、村長のお孫さんと聞いていましたから」


 一度会っただけなのに、あちらはしっかりと覚えてくれていたようだ

 ちゃんと覚えていなくてごめんなさい


「そちらは・・・初めてお会いしますね」

「ああ、紹介します

 僕の友人の」

「ジェーンだ、冒険者で護衛の仕事を中心にやってるよ」

「どうも初めまして、ティンパです

 ここの店主の・・・三番弟子です☆」

「プッ!」


 ジェーンが我慢できずに吹き出す

 高身長でぽっちゃりした男性が、ウインクをして決めポーズでそんなこと言うなんて・・・

 斬新な自己紹介である

 三番弟子だなんて普通言わないでしょ・・・

 ティンパさんもそう思っているのか、それとも僕の気の毒なものを見る目に気付いたのか


「姉弟子たちがこう言えってうるさいんですよねぇ・・・はぁ・・・」


 どうやらフルルとヴァイにおもちゃにされているようだった・・・

 ドンマイです・・・


「さて、師匠から話は聞いています

 師匠は奥にいますけど、姉弟子たちは今出掛けてるんです

 もう少ししたら帰ってくると思うので、楽器を紹介でもしながら待ちましょうか」




 ジェーンが気になった楽器について質問をする

 ティンパがそれに答える

 そんなことを何度もやり取りして30分ほど経った・・・




 おっっっっせぇ!!!!




 今日僕達来るって伝わってんだよね?

 なんで出かけてんの?

 しかもバルトロ爺さんが直々に伝えたんだよね?

 弟子なら師匠の約束くらい守れよぉ!!


 仕事が進まず、さらに寝不足な僕はイライラしてきたので、ティンパさんにバルトロ爺さんを呼んでもらおう

 ティンパさんは苦笑いで奥へバルトロ爺さんを呼びに行った



「なんじゃマーク、来とったのか」


 ティンパさんに連れられてバルトロ爺さんが奥から出てきた


「姉弟子たちがまだでして・・・」

「朝に集まるように・・・言ってあったんじゃがなぁ」


 バルトロ爺さんがため息をついたと思ったら、店の扉が勢い良く開いた


「たっだいまー!」

「ただいま戻りました」


 やっと帰ってきた・・・

 これで仕事が出来そうだ


「お爺様!良い木材が取れたよ!これであたしのヴァイオリン作って!」

「待ってください、ヴァイ

 お爺様は私の鉱石を使ってフルートを作ってくれるんです」

「姉さんこないだ作ってもらってたじゃない!続けてはずるいよ!」

「その前にお爺様が作ってらしたものは半年かかったじゃないですか

 私のは三週間くらいで作れるんですから我慢してください!」


 来店している僕達に気付くことなく、彼女たちは言い争いを始める

 すると喧嘩する二人を見ている僕に、ティンパが耳打ちしてきた


「姉弟子たちは師匠が半引退なさってから我儘になりまして・・・

 師匠も甘えてくる姉弟子たちにはとんと甘く・・・

 それにジェイクさんが結婚すると聞いて、ここ最近は喧嘩も耐えなく・・・」

「聞こえてるよ(ますよ)ティンパ!!!」

「ひぃ!」


 彼女たちに睨まれるティンパ

 離れた位置にいるバルトロ爺さんはため息をつく


「客が来とるんじゃ、喧嘩はその辺にしときなさい」

「「はぁーい・・・」」


 怒られてやんの

 子供の頃も二人はよくバルトロ爺さんの楽器を巡って、喧嘩してたっけ

 変わってないんだなぁ


「あれ?マークじゃん、おひさー」

「あら?マーク君じゃないですか、お久しぶりです」


 二人はやっと僕に気付いたようで、声を掛けてきた

 こういうところは息ピッタリなんだよなぁ・・・


「二人とも久しぶり

 バルトロ爺さんに聞いてると思うけど、今日は仕事で来たから」


 やっと仕事に手を付けられる

 まさかここでこんなに時間を食うとは思っていなかった


 だけど・・・

 ティンパさんとバルトロ爺さんはまだしも、この二人はちゃんと話をしてくれるのだろうか

 この後が不安である

続き鋭意執筆中

ライブ感だけで書いているので矛盾があったら教えて欲しいです


感想 いいね ブックマーク よろしくお願いします

Twitterにて更新のお知らせ等しています

@moongekko01

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