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65話

 僕の爺ちゃん、酒場のマスター、バルトロ爺さん、ミアさん、サンスケさんからそれぞれ話を聞いていく

 最初は、みんな言いたいことがあったようで、口々に声を発していた

 しかしまとめて話されても二人以上の話を同時に聞くことなんて出来ないので、一人ひとり面談・・・みたいな状態に落ち着いた

 聞いた内容は工事の時何をしていたか、


 まずは爺ちゃん

 爺ちゃんは村長で工事の責任者のうちの一人

 建物と温泉についてはサンスケさんが担当しているのでそれ以外を担当していた

 それ以外とは、工事で発生した荷物の置き場を設定、工事による村人への損害(騒音や通行の阻害等)に対しての説明及び情報の周知、そして工事にかかわった職人や設計士などの把握だ


 次はバルトロ爺さん

 バルトロ爺さんの仕事は工事関係ではあまり無い

 村人たちが工事関係者の慰安を音楽の演奏などをした際の楽器の調整くらいだ

 しかしそれも、ほとんど彼の弟子が行っていた

 村人の中にバルトロ爺さんしか楽器に触らせたくない人がいた場合だけだった


 ちなみに・・・村人が慰安で行った音楽の演奏は、結構な額のチップが貰えたようで、いい小遣い稼ぎになったと言われたそうな・・・


 三人目はミアさん

 ミアさんは薬屋として、工員たちが怪我をしたり足腰を痛めた際の診察や、薬の処方を行ったそうだ

 商店の方もお客が多が多かったようで、工事期間中は普段の5倍の商品を仕入れていたそうだ

 今では売れ残った商品をセールしているが、村人のニーズに合うものが無いのでどうしようか悩んでいるらしい・・・

 なお、ミアさんの年齢を知らない工員たちが2~3日に一度口説きに来ていたそうだが・・・

 年齢と種族を正直に告げたらショックを受けて工員用の宿舎に帰っていったそうだ

 ・・・と、自慢げに話すミアさんであった


 四人目は酒場のマスター、ジャクソンさんだ

 店主と僕の師匠という二つの意味を込めて、僕はずっとマスターと呼んでいる

 マスターは普段と同じように酒場を営業していた

 一日の仕事が終わった工員たちがよく飲みに来ていた

 そして飲みに来たならば、悪酔いする奴はいる

 殴り合いの喧嘩が一度発生したが、マスターが叩きのめしたらそいつらは次の日から来なくなったそうだ

 その後、監督官が直々に謝りに来たので、許したと言う

 他の行員は問題を起こしていなかったので普通に通っていたらしい


 最後はサンスケさん

 サンスケさんはこの集まったメンバーの中で一番忙しかった

 まず、前の建物から家具など必要な物を運び出すこと

 歴史ある展示物とかがあったらしく、工員たちが何かしないか目を離さないように、ほぼ付きっ切りでリスト化しながら行ったそうだ

 監督官に時間がかかると苦言を呈されたが、頑として妥協しなかったと、サンスケさんは頷きながら言っていた


 次に建物を新しくする間の、温泉利用者のための仮の建物の建築

 古い建物を壊し、新しいものを建てる

 その間温泉の工事は手を付けていなかった

 急ぎの場合だったら同時並行だろうが、王様はそんなことは言わなかったらしいので先に建物を建て替え、次に温泉の工事という日程だった

 なので、その間村人や工員たちも入るための目隠しや脱衣所の建築にも口出ししていたそうだ

 ・・・工員たちは男性が多かったので、目隠しを厳重にしないと村の乙女たちに被害が出るかもと僕の祖母が言っていなければ、古くて隙間がそこらにあるくらいボロボロの目隠しと仕切りを取り換えなかったかもしれなかった・・・とサンスケさんはため息交じりに言っていた


 そして建物が終わったら次は温泉の工事である

 前の温泉はそのままにしておいて、別の温泉を近くに即座に作る

 そこに源泉を流して不備が無ければ古いほうの工事に着手

 温泉の湯量の調整、露天風呂の位置の相談などなど・・・

 サンスケさんは忙しすぎて、一度とならず何度も倒れたそうだ・・・


 そして温泉の工事が完了するまでに、温泉のこれからの営業についての話し合いだ

 監督官と村長である爺ちゃん、そしてサンスケさんの家族たち及びこれから働いてくれそうな村民・・・

 皆でこうしたらいいじゃないか、ああしたらいいじゃないかと話合ったそうだ


 料理は僕の婆ちゃんを初めとした、村のご婦人方が交代で行うことになったらしい

 一日の最後に給料が出る・・・らしい

 暇なご婦人は働きたいが、全員をまとめて雇うことは出来ない

 なので持ち回り制にして、贔屓なく皆が一定の給金を貰えるようにしたそうだ

 どうしても仕事に出れない場合は、自分で代わりを見つける事!となったらしい

 なお、一番大変だったのはこの村の特産料理が家庭によって味が違ったこと

 大試食会を開き、良い味付けを採用していったら、僕の婆ちゃんの料理がほとんど選ばれたと爺ちゃんが自慢していた


 次はエステだ

 これはもし貴族たちが温泉に入るために村に来た時用に、絶対に必要だと

 監督官がしつこく言い続けていたらしい

 なぜしつこかったというと・・・

 王様が王妃のために作りたかったそうだ・・・

 王様だって奥さんに良いとこ見せたかった・・・


 村にはエステでのマッサージ等をできる村人がいなかった

 なので、村から乙女たちが王都まで修行に出たそうだ

 王都に来てたのか・・・全然知らなかった

 修行の費用は王宮が出してくれるということで、その時期、村から乙女たちが全員消えたらしい

 なお、修行は厳しいものだったらしく、才能が無いと言われた子たちが泣きながら帰ってきた

 一応修行にでた証として、金貨二枚を報酬に貰えたそうだ

 その金貨で、村からいなかった間の損・・・はしていないはずだよね

 人によって、得意不得意はあったのだろう・・・


 そして1年の修行から帰ってきた三名の乙女が、王都から引き抜かれた師匠役のエステティシャンを連れてきたそうだ

 いやエステの師匠が引き抜かれるなら、修行は必要だった?と疑問に思ったんだけど・・・

 エステで仕事するエスティシャンを全員外部から呼んでしまうと、村の産業としての温泉の経営だったはず・・・ということにならないためという、監督官の出した案で決めたことなのだ

 村の未来のことをしっかりと考えてくれた監督官に感謝である

 会ったこと無いけど・・・

 ちなみにエステの師匠さんは最後まで残った弟子である三名にまだ教え足りない!と言って修業期間の終わると同時に、この村に引っ越してきたそうだ

 僕は見てないけど、そんな人もいたんだなぁ


 ・・・なお、ラビヤーは今日の昼に温泉に行った時、エステをのぞいたらエステティシャンがいたらしく

 軽くマッサージをしてもらった、とサンスケさんの話の後に聞いた

 旅行メンバーの一人だけ男性である僕が、温泉を出て待っているだろうと考えて、じっくり受けるのは後日にしたそうだ

 それは申し訳ない

 彼女やニーナたちのために、早く依頼を済ませたいと思った



「なるほどなぁ・・・」


 僕が最後に帰省してから今までの間、温泉についてこの村であったことの大体を把握することが出来た

 本当に・・・・本当にいろんなことが起きていたんだなぁ

 手紙くらいやり取りしておけばよかった

 いつでも帰れると思っていたら、知らないことだらけになっていたのだ


 だが・・・

 ここまで彼らの話をずっと聞いてきたけど、まだ依頼内容までたどり着いていないのだ・・・


「まだまだ話を聞かないといけないなぁ・・・ふわぁ」


 あくびが出る

 ラビヤーも僕のあくびにつられて、あくびをして目をこすっている

 早く終わって欲しいけど、聞かなければならないことをまだ聞けていないのである


 今日の夜はすごく長いなぁ・・・

続き鋭意執筆中

ライブ感だけで書いているので矛盾があったら教えて欲しいです


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Twitterにて更新のお知らせ等しています

@moongekko01

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