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52話

 ギルド長から休暇の許可を貰ってきたので急いで戻ってきた

 もし休暇中に旅行に行くならば旅費が出るという朗報を届けるために

 二人は賛同してくれるだろうか・・・?


「ただいまー」

「おかえりなさいですぅ」

「おかえりです」


 二人はお茶とお菓子を嗜みながら僕の帰りを待っていてくれたようだ

 僕が部屋に入ると同時にニーナが立ち上がり、僕の分のお茶を入れてくれた

 僕は礼を言いつつ、先ほどギルド長から言われたことを二人に話した



「旅行ですかぁ?!やったぁー!」

「いいですね、私も行きたいです」

「良かった、僕も行きたかったから断られるんじゃないかってひやひやしたんだよー」


 二人の反応は良かった

 やはりこの仕事で少なからずストレスが溜まっていたのではないだろうか・・・


 さぁ次はどこに行くか決めようか


「それで、どこに行くかなんだけど・・・」

「海!海に行きたいですぅ!お魚とか食べたいですねぇ」

「私は山ですね・・・静かな所に行きたいです」


 ふむ・・・

 魚と静かな所か・・・

 海と山、見事に意見が分かれてしまったなぁ


「ニーナ、そろそろ冬も近付いてきたので海は寒くないですか?あと私はお野菜が食べたいです」

「いえ!ラビヤーさん!山は登ったりとかできますけど、それだったら疲れちゃうんないんじゃないですかぁ?それに海ならお魚のほかに貝とかいろんなものが食べられますしぃ!」


 ニーナとラビヤーが意見のぶつけ合いをしている

 海にも山にも、どちらにも良いところはある

 中間をとれればいいんだけど・・・


「「マークさんはどっちがいいですか?!」」


 おっと

 議論の矛先がこっちに向いてしまった

 さっきから一つも意見を出さなかった僕も悪い

 二人は僕に海の良さ、山の良さを話してくる

 聞いてると、どっちも行きたくなってくるなぁ

 

 ・・・そういえばさっき、ギルド長が僕の故郷の事を言っていたっけ

 温泉と豊かな自然(手つかずなだけ)があるし・・・

 二人を誘ってみようか

 温泉なら二人もゆっくりできるだろう


「じゃあ僕の故郷の音楽の村はどうかな?」

「「音楽の村・・・ですか?」」

「うん、そこなら川遊びだってできるし、川魚もいっぱいいるから食べられるよ

 特産はグリーンキャロット、イエロートマト、それにパープルキャベツもある

 山も近いし・・・

 あとは何といっても・・・」


 僕はそこで少しためる

 二人が僕を見つめる

 続きが気になっているようだ

 僕の村の、一番の観光名所を盛大に発表する


「なんといっても温泉がある!」


 僕はドヤ顔で言い放った


「では何日に出発しましょかぁ?」

「確か定期馬車が二日後に出ますよね?それに乗りましょう」

「わかりましたぁ、馬車の運賃とか旅費の計算をしておきますねぇ」

「確か半日くらいで音楽の村に行けるから、その準備もしませんとね」


 ・・・うん

 二人は行くことを決めたようだ

 温泉と聞いたとたんにもう旅行予定を詰めだした

 ・・・温泉の事を言うのをためたから、反応は欲しかったけどね

 僕は二人の会話に混ぜてもらい、日程などを調整した

 二人の実家はここ、王都にあるらしいから明日一度帰るらしい

 お土産のリクエストを聞いてくるそうだ

 僕はこの旅行で久しぶりに家族に会える

 元気にしているだろうか・・・


 一日目は出発せずに旅行のための準備日として、二日目から音楽の村へと行く

 七日目の朝に音楽の村を出て昼から自分の家でゆっくりし、次の日からまた仕事である

 最終日の夜に家についても逆に旅行疲れをして次の日遅刻などしないようにしないとね

 この旅行でしっかり休んで、これからの仕事も頑張れるように

 気合を入れて旅行を楽しもう


 と、いうことで

 僕達は音楽の村に旅行に行くことにした

 温泉・・・楽しみだ



 次の日、休暇一日目

 僕は午前中を自分の家で過ごした後、お昼前にギルドの購買部門へとやってきた

 旅行中に必要なものを買い物するためである

 王都で過ごすだけなら必要のない、旅行鞄などを買う

 僕は遠征に出ることも無い仕事だし、最近は依頼を行けることも無かった

 準備をしていて気づいたが、昔の冒険者装備はボロボロだった

 さすがに着替えとか、ちょっとした護身用の武器なども買っておこう

 定期馬車には護衛が一人付くらしいけど、念のため・・・ね


 旅行に必要なものをすべて買い終わった後、僕はお昼ご飯を食べるために王都の街へ出てきた

 購買部門のレストランで食べようと思ったが、大量の冒険者たちで今にも溢れそうだった

 さすがにあの中に突っ込むほどの元気は無い

 僕は気づかないうちに疲れていたんだなぁと実感する

 それに筋トレくらいはしてるけど、もう冒険者をやっていないのだから、衰えも感じている

 少しくらい混んでいても、一般人の中なら大丈夫だろう

 最近は王都にどんな店があるのだろうか

 美味しいものが食べたいなぁ

 楽しみだ



 一人でちょっと良さげなレストランを選んだところで10分ほどの順番待ち

 店の前に展示してあったメニューを見たが少し高め、でも美味しそうだ

 お昼時だから混んではいるものの、他の店と比べるとそこまでだ

 この値段だからなのかな?

 まぁ、たまには贅沢してみるのもいいだろう


「あれ?マークさんじゃないですかぁ!」

「隊長もお昼御飯ですか?」


 店の前のベンチで順番を待っていると、知っている顔に声を掛けられた

 大きな荷物を持ったニーナと小さなカバンを持ったラビヤーである

 初めて見る私服の二人

 声を掛けられなかったら気付かなかっただろう、普段と全然違う服装だ

 思わず少し見惚れてしまうが、そこは紳士の僕

 掛けられたれた挨拶に応答をしよう


「やぁ二人ともこんにちは、二人もお昼まだだったら一緒にどうだい?僕が出すよ」


 ・・・ちょっとくらいかっこつけてもいいじゃないか

 二人が快く僕の誘いに乗ってくれたので、レストランのウェイターに二人追加しても良いか聞く

 ウェイターからはすぐにOKが出た

 僕の案内される席は本当は4人掛けの席だったようだ

 一人でそんな席はちょっと恥ずかしい

 ニーナとラビヤーが来てくれて助かったなぁ


 お昼を食べつつ二人と話をした

 二人は実家に軽く挨拶した後、王都の商店街に遊びに来ていたようだ

 そこでばったりと出会い、お昼もまだだったので一緒に食べることにしたそうだ

 そしてレストラン街に来たら僕とも出会ったらしい

 いやー偶然にしても三人集まるとはね・・・

 三人で仲良くお昼食べながら、旅行でないしたいか、準備は出来ているかなど、他愛もない話をして過ごした


 実に美味しかった

 どの料理も最高だった

 購買部門の料理も美味いがここも負けていなかった

 このレストランを選んで正解だった

 少し高かったけど・・・満足である

 ・・・でも購買部門のレストランってやっぱりすごいと改めて分かった

 こんな店に負けない上に安い

 ギルド最高!

 お会計が済んで二人に礼を言われる


「この借りは仕事で返してもらうからね~」


 なんて言って承諾する

 さて、お昼も済んだことだし、家でのんびりしよう


「じゃあ、ここらで解散かな

 明日の定期便に遅れないようにね」

「はぁい!楽しみですぅ!」

「ええ、私もうきうきしています」


 別れの挨拶をして、二人は僕に改めてお昼ご飯の礼を言った後、それぞれの帰路についた

 僕もさっさと家に帰ろう

 明日からの旅行の出発に遅れないように早く寝る


 いやーほんとに・・・・楽しみだ

 追放部門の隊長、引き受けてよかった

続き鋭意執筆中

ライブ感だけで書いているので矛盾があったら教えて欲しいです


感想 いいね ブックマーク よろしくお願いします

Twitterにて更新のお知らせ等しています

@moongekko01

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