4話
ニーナがギースさんを呼び出しに行ったので暇になった僕は椅子でバランスをとって遊んでいた
・・・・だってすること無いんだもん
正直なところ急に追放部門に任命されて元の広報部門に挨拶もろくに出来ず来ちゃったもんだから前のデスクに私物とか置いてきちゃったんだよなぁ
ほんとはすぐ取りに行きたかったけどノリでニーナに呼び出しを任せちゃったもんだからギースさん待ってないといけないし・・・
あとぶっちゃけ追放対象の情報くらいまとめて資料として渡して貰えるもんだと思ってたんだよ
まさか自分達で調べて追放対象を選ぶことになるとは思ってもいなかった
よく考えたら隊長たちと面接したとして彼らの有利となる人事になる可能性だってあるんじゃないか?
隊長たちがいかに人格者で有能な人物だとしても彼らの情報だけでは何も問題の無いギルド員を追放してしまうかもしれない
情報の裏を取るための調査員が必要かな
よし
斥候部門から人を借り入れるか引き抜こう!
ギルド長も急に作った新部門だし予算くらい出してくれるはずだ
僕の給料が三倍になるくらいだからな
ニーナは秘書部門から追放部門への移籍って事だろうからこっちが給料決めないといけないだろうし
ギースさんの面接が終わったらギルド長と面会して予算を出して貰おう!
とりあえず優先順位は
1.予算確保(調査費と部門員の給料
2.調査員の確保
3.隊長たちの面接兼情報収集
4.私物回収
かな
当面の目標を決めて満足げに椅子を揺らしていると誰かのでかい足音が近づいてくるのが聞こえる
ギースさんが来たのだろう
威厳を出すために背筋を伸ばし机に肘をつく
そして口の前で指を絡ませて偉い人のポーズをとる
そうして扉がノックされるのを待っていたら
この部屋の建て付けの悪いドアが勢いよく蹴破られた
突然のことに伸びていた背筋がさらに伸びる
扉が音を立てて倒れる
そこにはニーナの首根っこを猫のように掴んでいるギースさんが少し納得のいかないような顔つきで立っていた
「こいつを寄越したのはお前か?」
ニーナが泣きながらぶらんぶらんと揺れている
床に足がついていない
もしかしてなにかやらかしたのだろうか
「はい、そうですが何か問題でも起こしましたか?」
彼女が何かやらかしたのだったら僕の責任になる
初日から謝ることになるのは勘弁してほしいところだ
「いやな、こいつ俺の部屋にノックもせずに入ってきてなぁ
何事かと思ったら大声で
『戦闘部門のギースさん!追放部門からお呼び出しですぅ!資料室隣の追放部門までお越しくださぁい!!!』
なんて言った後逃げ出したんだ
まるで俺が悪いことしたみたいだったから追いかけて捕まえたら泣き出しちまったんだよ」
「申し訳ありませんでしたぁ!!!!!」
何やってんだニーナァ!!!
絶対秘書部門で遅刻居眠り以外にやらかしてるだろそれぇ!!
後で絶対秘書部門の人にニーナの給料についてと今までやらかしたことを洗いざらい聞いてこなければならないな
結局僕は初日から他部門の隊長に謝ることになってしまった
続き鋭意執筆中
ライブ感だけで書いているので矛盾があったら教えて欲しいです
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