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38話

 ラビヤーに呼ばれた先に向かってみると、そこにあったのは度肝を抜かれる光景だった


「「なんじゃこらああああ!!!!」」


 鉄や銅の鉱石が数箱、精錬された数種のインゴットも数本、石炭の入った箱が三つ・・・あるだけ

 貴重そうな素材なんて何もない


「なんで何もないんだ!いつもはもっとあるだろうルフタ!」

「待て兄貴!さっきまで山のようにあったんだぞ?!」


 ドワーフの兄弟も混乱しているようだ

 ・・・さっきまであった?


「ラビヤー!何か痕跡が無いか調べよう!急に消えるなんて魔法か何か使ったはずだ!」

「わかりました!」


 僕とラビヤーは素材保管庫を隅々まで探す

 見つかったのは何かの燃えカス、割れた宝石のようなもの、何も書かれていない羊皮紙くらいだった


「これを魔法部門に持って行って何かの魔法が掛かっていないか調べてもらおう

 ゴブニュさんとルフタさん、解決するまで素材保管庫は誰も入れてはいけませんよ」


 大量の素材が消えたんだ

 その方法が解明されるまで現場を荒らしたくない


「だが依頼された品を作るための素材を・・・」


 ルフタさんが狼狽えながらも言う


「その素材が無いでしょう!それにここに犯人が戻ってこないとも限りませんし、証拠を消される可能性だってあります!」

「・・・確かに・・・そうだな」


 そしてゴブニュさんはというと、プルプルと震えていたと思ったら


「もう我慢ならん!スミスの奴をとっちめてやる!!!」


 と、走り出そうとする

 しかし・・・


「ラビヤー!」

「了解です」


 ラビヤーが腰につけていた縄を投げる

 それによって足を取られ、勢いよく転がる


「うおぉぉぉ!」


 転がった先で頭を打ち付ける

 すごい音が鳴った


「何しやがる!なんで止めるんだ!」

「まだスミスが犯人と決まったわけじゃありませんよ」

「はぁ?今まで消えた素材で武器を作ってるんだぞ?!奴しかいねぇだろうが!」

「スミスさんの職業を言ってください」


 いきなり訳の分からない質問をされたゴブニュさんが固まる

 ルフタさんが落ち着いて答えた


「鍛冶師だ」

「そうです、鍛冶師です

 大量の素材をこんなに綺麗に持って行くなんて、鍛冶師に出来るんでしょうか?」

「ぐぅ・・・確かにそうだ」

「ならば協力者か魔法か、それに見合う何らかのアイテムを使ったはずです

 今からスミスのところに行っても正直遅いかもしれませんし、遅くなくても証拠を消されてしまうでしょう

 僕たちは今あるだけのもので調査しないといけません

 もう出遅れているのですから・・・」


 僕たちに出来ることは起こったことを受け止め、それを調査することだけ

 しかしここまで大きな事件になるとは・・・


「儂らはどうすればいい?お前らについていって魔法部門に行ったとして出来ることも無いぞ」


 ゴブニュさんは悔しそうにこぶしを強く握り締めている


「そうですね・・・ゴブニュさんはまず、鍛冶部門で何もなかったように振舞ってください

 素材が消えたことでパニックが起こらないようにです

 今日の仕事の分の素材はもう持ち出されていますか?」


「ああ、素材はいつも朝いちばんに弟子たちが取りに来る」

「ならば今日の仕事の分の素材は確保されているでしょう

 足りなくなって取りに来た場合は素材庫の点検をしているから仕事を明日に回すか、外に買いに行ってください

 あと、専属秘書にギルド長にこのことを報告させてください

 秘書にもこのことは絶対に口外させないように・・・」

「わかった」

「ルフタさん、今日出入りした人物たちは分かりますか?」

「ああ、持ち出しの時にちゃんとサインさせとるよ

 ほら、これだここに書いてあるよ」


 ルフタさんが名簿のようなものを渡してくる

 数人のサインと出入りした時間が書いてあるものだ


「ラビヤー、この人物たちを調査したい

 ゴブニュさんと一緒に記録などを見てきてくれ

 ・・・・くぅっ!人が足りないな・・・

 そうだ、斥候部門のハイムリッヒさんに誰か空いてる人がいないか・・・いれば助っ人も借りてきて欲しい!」

「助っ人たちが借りれたら、指示はどうしましょう・・・」


 借りた助っ人たちにも指示を出さないといけない

 頭を回せ・・・考えろ・・・


「・・・素材保管庫に出入りした人物を探らせるのとスミスの見張りをしてもらおう

 それだと・・・なるべく口の堅い人がいいよね・・・」

「そうですね・・・実力のある人も呼んできます」


 よし、とりあえずやるべきことはこれくらいかな

 足りない時はその時だ


「じゃあ僕は魔法部門に向かいます

 魔法を使った痕跡が残っているかもしれないので、見つけられそうな人がいたらここに送ります」

 スミスが犯人だとしても焦ってはいけない、しっかりと情報を集めましょう

 くれぐれも、焦らずに行動してください」


 僕はそう3人に指示をした

 正直何が起こるのかわからない

 それでも、今やれることをするんだ!


 僕たちはその場を解散し、それぞれの場所へ向かうことにした

 ゴブニュさんはラビヤーとともに隊長室へ

 ラフタさんはここに残り素材保管庫の閉鎖



 そして僕は見つけた痕跡のようなものを持って魔法部門へと向かったのだった



ここ最近痔が酷いので遅れることがあります

申し訳ありません


続き鋭意執筆中

ライブ感だけで書いているので矛盾があったら教えて欲しいです


感想 いいね ブックマーク よろしくお願いします

Twitterにて更新のお知らせ等しています

@moongekko01

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