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30話

 

 購買部門 販売員 アントン 人族 36歳

 王都で警備兵の父と針子の母との間に生まれる

 16歳  近所の商店『王都良品』に荷運びとして雇われる

 18歳  『王都良品』専属の御者になり王都周辺の街などを往復し荷を運ぶ

 22歳  個人で移動商人となる

 26歳  金が溜まり王都に店を出す

 28歳  今の妻と結婚する

 30歳  娘が生まれる

 32歳  店が潰れ、ギルドの購買部門で販売員として雇われる

 36歳  横領の疑いあり


「これが彼のプロフィールだね」


 書類を見ながら二人と話合う


「アントンさんは元々お店をやってた方なんですねぇ」

「でも数年前に潰れてしまった・・・」

「娘さんがまだ2歳だった時だからとても焦っただろうね」


 しかし競争の激しい王都で6年も店を続けていたのだ

 商人としてなかなかの実力を持っていたのだろう

 アントンがなぜ横領をしているのかは・・・


「このギルドの購買部門で販売員になるくらいだし、優秀な人材なのかも」


 三人で腕を組み考える

 どんな切り口で彼の調査を始めようか・・・


「とりあえず、始められそうなところから手を付けようか

 ニーナ、購買部門から借りた事故報告書とシフトをもう一回見合わせてもらっていいかな

 マイルズさんが間違ってるとは言わないけど何か見落としがあるのかもしれない」

「了解ですぅ!あと仕入れや販売の記録も欲しいですねぇ」

「わかった、後で購買部門に頼んでおくよ」

「隊長、私はアントンの仕事を見てきます

 横領の瞬間が見れたらいいんですけど」

「そうだね、期待しておくよ」

「隊長はどうするんですかぁ?」

「うーん・・・話を聞けそうな人が少ないんだよね・・・」


 僕はさっきから考えていたことを話す


「彼と同じシフトの人物がいれば話を聞きたいんだけど、もし、彼が一人で横領してたんじゃなくて協力者がいたらバレて身を隠されてしまうかもしれない・・・」

「確かにそれを見落としてましたぁ」

「私もアントンについている間他の販売員に気を付けなければいけませんね・・・」


 また三人で腕を組みうんうんと唸る


「口の堅い人物をマイルズさんに教えてもらうしかないのかなぁ

 彼の信頼のおける人ならって思うんだけど・・・」

「もしその人物も横領にかかわっていたらと思うと・・・

 賭けになってしまいますね」

「そうだよね・・・」


 切り口が・・・

 このままじゃ僕だけ仕事が無い

 ちょっと焦ってきた

 ニーナが「あっ」と言って案を出す


「でしたら搬入業者の方や納入してくださっている商人さんに話を聞いてみるのはどうでしょう!」


 搬入業者と納入する商人?


「外部の方から、うちのギルドの購買部門の仕事ぶりのアンケートのような感じでぇ」

「なるほど・・・」


 アンケートみたいなものなら僕は広報部門でよくやっていたから得意である

 ニーナは冴えてるな


「いいね!助かったよ!」

「ふふーん!」


 彼女を褒めると上機嫌になる

 ・・・書類がバサバサと机から落ちたが

 慌てて拾っている


「よし!じゃあある程度方針が決まったから仕事を始めよう!」

「はぁい!」

「了解です!」


 僕たちはアントンの調査を始めることにした



 1週間後・・・


「じゃあ前回みたいに、この1週間でまとまった情報を共有しようか」

「わかりましたぁ」

「はい」


 三人で一つの机を真ん中に、椅子を持ってきて座る

 このスタイルはこれからも続けるだろう


「じゃあニーナ、よろしく」

「はいですぅ、確かに購買部門からもらった情報通り、この方が横領しているように見えますねぇ

 事故報告書の時刻日にちとシフトを合わせてもアントンさんの名前くらいしかあがってきませぇん」

「そっか、マイルズさんの調べた情報に間違いは無かったか・・・」

「でも、搬入業者はいつも同じ方のようですよぉ?」

「え?」

「『ダイス』って方ですぅ

 この方の名前が搬入業者のサインに残っていましたぁ」

「変だな・・・

 僕は搬入業者に話聞いたんだけど彼だけは知らない

 一度も会ってないんだ」


『ダイス』

 最近新しく導入した黒板に彼の名前を書く

 もっと早く黒板買っとけばよかった

 それよりも、この名前の人物をしっかりと調べる必要がありそうだ


「次は私ですね、アントンの仕事ぶりはいたって真面目でした

 事故も全く起こっていませんでした」

「事故報告書を書いてるところも見なかった?」

「ええ、搬入業者と楽し気に挨拶を交わしたり、搬入された荷物をしっかり確認したり・・・

 とても横領しているようには見えなかったです」

「もしかして横領してるのはアントンじゃないのかな?」

「かもしれません

 彼に濡れ衣を着せているとしたら、この案件は簡単な物じゃなさそうですね」


 まさかアントンじゃない可能性も出てくるとは・・・

 ラビヤーの言う通り、この案件はそう簡単に終わりそうに無いな


「最後は隊長ですね」

「アンケートの件、どうでしたか?」


 僕は前回の案件に引き続き、彼女たちに聞いてきた話を話すことにした


続き鋭意執筆中

ライブ感だけで書いているので矛盾があったら教えて欲しいです


感想 いいね ブックマーク よろしくお願いします

Twitterにて更新のお知らせ等しています

@moongekko01

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