表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/79

13話

受付記録室から資料を受け取って部屋に帰ってきたところニーナに声を掛けられる


「ジャスティさんがお待ちですぅ」


そういえばニーナに呼び出しを頼んでいた

思ったより早く来たな


「これ例の記録ね、精査お願いします」


ニーナに先ほど受付記録室で借りてきたものを渡す


「了解ですぅ」


そうして部屋の真ん中にある応接用のソファで居心地悪そうにしているジャスティに声をかけた


「どうもお待たせしてしまって、追放部門の隊長のマークです」


するとジャスティが勢い良く立ち上がり


「おはようございます!!!!!

戦闘部門のジャ・・・」


と言いかけたところで彼女の口を塞いだ


「ちょっと待って!!!君はアホなのか?!!」


彼女が不思議そうな顔をしている


「大きな声を出さないでね?絶対だよ?」


ジャスティにそう言い聞かせる

彼女は口を塞がれたままコクコクと頷く

僕は一つため息をついた後立ち上がり、部屋のドアを開ける

付近に誰もいないことを確認したらドアの鍵を閉め応接用のソファに戻る


「あのね?一応あなたはタレコミにきてるんだよ?

それなのに追放部門の部屋から君のドデカい自己紹介が聞こえたら、君が来ていることがバレるんだけど・・・

それでもいいの?」


ジャスティはハッとした表情を見せた後


「しゅみましぇん・・・・」


と小さく謝った


「『ステーレン』に追放のことが漏れていないとも限らないこんな状況だから慎重に行動してください」

「わかりました」


追加で僕に言い含められたジャスティはソファで小さくなっている

また大きな声を出さないとも限らないから一応保険もかけてこう

僕は魔力を声に込めて詠唱する


範囲消音(サイレンスエリア)


ソファの周囲以外から音が聞こえなくなった


「マークさん魔法が使えたんですかぁ?!」


ニーナが驚いている


「うん、言ってなかったっけ?」

「聞いてませんよぉ!!」


そうか言ってなかったか

確かに役職の紹介くらいしかしてなかったもんなぁ


「うちのギルドは冒険者から部門に配属されるか、専門職として雇われるかなんだけど

僕は冒険者から広報部門に行ったんだよね」

「そうだったんですねぇ」

「音の魔法が得意だったから広報部門に誘われたんだ

勧誘イベントとかで人に話を聞いてもらうために声を大きくしたりとか、うるさい輩を黙らせたりとかしてたよ」

「もしかして魔法部門にいたんですかぁ?」

「いやーヒラ冒険者してたよ、魔法部門で学んだんじゃなくて故郷で学んだんだ

僕の故郷って田舎でさ、広い畑で人を呼ぶときとか便利でよく使ってた」


故郷のことになると饒舌になってしまうなぁ

たまに帰りたくなるが仕事を放り出すわけにもいかないしね

長期休暇しばらく取ってないなぁ・・・


「音・・・田舎・・・」


ソファで黙っていたジャスティが口を開く


「もしや音楽の村『クレッシェンド』にお住まいだったのでは?」


なんと僕の故郷が言い当てられてしまった


「よく分かったね!」

「2回ほど仲間と一緒に討伐で向かったんです

あの村は村人が皆さん音の魔法の使い手なうえ楽器の音がよく聞こえてましたから

あと畑からおじいさんがとんでもない大きな声でおばあさんを呼んでいました・・・」

「・・・・もしかしてなぜか兜をかぶってなかったかい?そのおじいさん」

「かぶってました!」

「そうか!あの人まだ元気なんだ!」


故郷のことを聞けて嬉しいがそろそろ本題に入るべきだな

ジャスティも緊張が解けたようだし


「じゃあ改めて『ステーレン』のことを聞かせてもらえるかい?」

「わかりました」




あれはこの間私の故郷に遠征に行った時のことでした

私は戦闘部門に入ってから仕事漬けの毎日で、たまの休みの日は寝て過ごしていたんです

しかし最近故郷が恋しくなってきていましてそろそろ長期休暇を取ろうかと考えていた時に、故郷への遠征の仕事があることを聞きつけました

私は遠征部隊ではなかったのですが、どうしても故郷へ帰りたくなってしまったので無理を言って遠征部隊に入れてもらったんです

その時の仕事は隣の国『アクアリウム』の港町『アクリル』までの護衛と、その町にあるダンジョンでの素材採取でした

道中に依頼主の荷物を狙った盗賊に襲われまして

荷物と依頼主は守れたのですが遠征隊のメンバーの一人が盗賊の矢を受けました

遠征部隊に回復部門から一人ヒーラーが来ていたので傷は塞がったのですがステーレンが依頼主に話を始めたんです


「こんなに危険な盗賊が出るって言ってたっけなぁ?」

「一人死ぬところだった」

「まさかこんな道を通るなんてな」


と・・・

なぜ依頼主に責任を押し付けるようなことを言い出したかと思ってたんですが、遠征部隊のメンバーが止めなかったので不審に思っていました

そしてそういわれて依頼主は責任を感じてしまったのでしょう


「すみません・・・こちらを怪我をした彼のためにお納めください」


とステーレンに『心づけ』を渡しました


ジャスティの話はまだ続く・・・

続き鋭意執筆中

ライブ感だけで書いているので矛盾があったら教えて欲しいです


感想 いいね ブックマーク よろしくお願いします

Twitterにて更新のお知らせ等しています

@moongekko01

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ