11話
新しく追放部門へと加わるラビヤーを連れて僕は自分たちの部屋へと帰ってきた
「ただいまー」
「おかえりなさいですぅ」
「お邪魔します」
ニーナは待っている間に掃除をしていたようだ
ほうきとはたきを持ってニコニコしていたが何やらその様子に違和感を感じる
「僕のいない間に何かあった?」
ぬぐえない違和感に質問を投げかけてみた
さっきまでニコニコしていたニーナが固まる
ラビヤーはその様子を不思議そうに見ている
ようやくニーナが口を開く
「・・・マークさんのマグカップを割りましたぁ」
ちょっと目を離しただけで僕のマグカップがお亡くなりになっていた
「じゃあ紹介するよ、斥候部門から追放部門に移籍になったラビヤーだ」
「ラビヤーです、兎人で気配消しと盗み聞きが得意です
よろしくお願いします」
「ニーナですぅ!秘書部門からこっちに来ましたぁ!計算が得意です!」
二人が頭を下げ合っている
仲良くしてくれると僕も嬉しいな
「今日はもういろいろあったから仕事は明日から始めよう
ラビヤーは前の部門に私物とか残っていたらこっちに持ってきてかまわないよ」
「わかりました」
「あっ君のデスクも注文しないとね
僕はこの後また購買部門に行ってデスクと椅子を注文してそのあと直帰するよ
明日もよろしくね」
「はいぃ!」「はい!」
「じゃあ・・・解散!」
明日から追放部門の本格始動だ
3倍になった給料分しっかり働こう
次の日
最初の追放者に対してのミーティングが始まる
「まず今追放対象として挙がっているのは
『ステーレン』
人族の男
戦闘部門所属で遠征部隊チーフ
理由は遠征先での横流しと依頼主への仕事での過剰料金請求だ
ラビヤーには同じ部隊だった連中からの情報収集を頼みたい」
「直接聞くわけじゃないんですよね?」
「もちろん、酒場や寮で連中が集まった際に何か話してないか盗み聞きをするとか
他にはステーレンの住んでる部屋に行って横領の証拠が残っていないか見てきて欲しい」
「分かりましたそれならばできそうです」
気配を消せるのならこれくらいたやすい事だろう
「次はニーナ」
「はいぃ!」
「君は遠征部隊の経費書類と提出された報告書、領収書などのすり合わせをお願いするよ
横領してるならどこかで金遣いが変わってるだろうからね」
「了解ですぅ!」
「僕は話を聞ける人にはちゃんと聞いておきたいな
この国に護衛の依頼主が残ってるなら聞きに行ってみるよ
あと遠征先での情報とかも欲しいんだけど、さすがによその国にまで行くわけにはいかないから・・・
タレコミをしたって言うジャスティって子に話を聞いてみようか」
「じゃあ私が呼んできますねぇ」
「また追放部門から来たって大きな声で言っちゃいけないよ
そうだな・・・経費書類に不備があったってことにしようか」
ステーレンに勘付かれて逃げられたりしたら困る
「それなら誤魔化せそうですねぇ、分かりましたぁ」
「またギースさんが怒鳴り込んで来ないようにね・・・
もう直ってるけど扉が粉々になるのは避けないと・・・」
あれはびっくりした
扉ってああやって蹴破るんだなぁ
「あれは初めて行ったからですぅ!次は多分平気ですからぁ!」
「あはは、じゃあ仕事にかかろうか!
二人ともがんばろう!」
追放部門 最初の案件始動!
続き鋭意執筆中
ライブ感だけで書いているので矛盾があったら教えて欲しいです
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