妹たちのエンドロール
吹き抜ける春の風、夢でみたあの都市と同じく風に乗って鼻に届く潮の香り。
適当に敷いた草の敷物の上に沙羅からもらった箱と土鍋、背後には草で編まれた二つの葛籠。
葛籠といってもがっちり閉じる奴じゃなくて浅めの上蓋がついた奴やね。
箱の横には以前と同じように文字を書いた木の板が置いてある。
『よろず相談 オンミョウジ、再開しました』
しっかりした文字でリーシャに書いてもらった看板。
敷物の上に適当に座った私の隣には咲が行儀よく座り込んでいた。
「咲ちゃんや」
「なんですか?」
ピンクの髪に藍色の瞳を持った咲が小さく小首をかしげた。
「これ、私の道楽よ?」
「はい。知っているのです」
この子が私の道楽に付き合う理由がないんだよね。
つーか、なぜに横から離れんのか。
「貴重な休みなんだからさ、ほかに遊びに行ってもいいんよ?」
私がそういうと咲は私を少し見上げた上で小さくはにかんだ。
「私はお姉ちゃんと一緒にいることを楽しんでいるのです」
ははっ、そう来たか。
これテコでも離れてくれん奴だ。
そもそもの事の始まりとしてはシャルが正式にリーシャたちの嫁になりシスティリアの方のメンツに数えられるようになったことだ。
同時にアカリも実務が忙しくなったことからロマーニ会議のメンツから抜けることになった。
まぁ、忙しい言いつつも相変わらずエロイことに対する執着は抜けないみたいでリーシャたちの目を盗んでいろいろやらかしては折檻されている。
それでロマーニ会議についてなんだけどシャルとアカリが抜けたことでメンツが私と咲と領主のリーシャだけになった。
大体の内容が都市の会議の方に移行したのもあるし都市神の月音や守護獣の月影、それにステファたちイージスコンビも都市の所属なこともあって怪獣への備えの相談もシスティリア会議で事足りてる。
つまりどういうことかというと現状ロマーニ会議で話し合うような内容がほとんどないってことなのさ。
少なくとも今後、国家間交渉が来るまではやることがない。
さらに言うと配達やククノチのメイドもバイトの子が増えたのでシフトに余裕ができた。
なので会議も仕事もない今日みたいな日に副業のオンミョウジをしてたってわけだ。
「……オンミョウジって副業だったんだ?」
かけられた声に顔を上げるとそこにはワンピース姿がすっかり板についたクラリスと白い髪をさらりと流しながら赤い眼で私たちを見つめる幽子の姿があった。
「依頼があった時だけだからね。シャルから受けた依頼はこの前こなしたし」
今の赤の龍王が思いを寄せる人物についてはこの前の冒険が終わった次の日にシャルに返答をしている。
「それ、あたし聞いてないんだけど」
言ってないからね。
「まぁ、守秘はかかっとらんけど内容が内容だからね」
そういいながら私がクラリスを見ると見慣れたしぐさで肩をすくめた。
「他の子に漏れないように防御はかけてあるよ。ハニーは知っておくべきだしね」
相変わらず便利なこと。
おや、遠くの方でなんか光ったな、今。
まぁ、何か本格的にやばそうなら姉妹通信で連絡してくるか。
「そんじゃ幽子からの相談ってことで処理するけどいいかね」
「むぅ、お金とるんだ。いいけどいくら?」
「お代はお気持ち次第で結構、ただしどんなに多くても一日の稼ぎ以下にしてね。一杯あっても食えりゃしないよ」
「うわー、それもなつかしー」
幽子が私の前に置いてあるかつて月影がもぐりこんでいた土鍋にコインを一枚入れた。
それ二人でドラティリアに行ったときに買ってきた記念メダルか。
記念メダルと赤の龍王の秘密を天秤にかけられたクラリスが初めて見る表情をしてるわ。
「そんで結局誰なの」
「そりゃ先代の赤の龍王よ」
「ふえっ!? 先代ってことは今の龍王様って二代目なの!?」
気が付いてなかったんかい。
「そうよ。多分、私らがねーちゃんとかヘカテーって呼んでたあれがそう。どうよ、クラリス」
「僕からは言えない」
答えてるに等しいんだけどね。
「ちょっと待って。じゃぁ私がドラティリアで会ってきたあの人は?」
「それこそ今の赤の龍王なんちゃうの。多分、超越なんじゃないかな」
全員の視線がクラリスに集中するが当の本人は涼しい顔で表情にも出さない。
「ふえっ!? だってドラティリアの人たち赤の龍王様が代替わりしてるとかいってなかったよっ!」
「表に出してないんでしょ」
クラリスの沈黙が全てを物語ってるんだわ。
「まじかー。あたし気が付かなかったよ」
「大体さ、権能を独立させた『不死』の超越がいる時点で赤の龍王本人は不死じゃないんよ」
「そういわれるとそうなんだけどさ」
竹取物語の最後、かぐや姫から託された不死の妙薬を帝は燃やしてしまう。
焼かれた不死の妙薬の煙は高く立ち上り、それが不二の山の煙になったという。
その煙は高く上り空と混じりやがて雲となり再び雨となって地上に舞い戻る。
だからクラウド、なんじゃないかな。
「ハニー、そろそろ行こうか」
「あ、うん」
クラリスと手をつなぎ歩き去っていく途中の幽子が振り返ると私の後ろに視線を移した。
「ねぇ、優。その草で編まれたおっきな箱と小さな箱、なに?」
私がオンミョウジをしてる背後に置かれた二つの葛籠。
「なにって大きな葛籠と小さな葛籠」
「ふえっ、舌切り雀!?」
「いや、マリーがくれたんよ。報酬入れるのにちょうどいいかなっておもったから持ってきた」
「ふーん、いいけど。そんじゃ、またね、優」
「ういよ」
幽子たちが立ち去るのを見計らったかのように後ろの大きな葛籠の蓋がそっと持ち上がった。
「……ばれないもんなんですね」
葛籠の端からひょこっと顔を出したアカリを見上げる姿勢で見つめる咲が小さく苦笑した。
「早くごめんなさいした方がいいと思うのですよ」
「そりゃわかってんですけど……っと人が来ましたっ!」
そういいながら慌てて葛籠の中に隠れるアカリ。
今度は何をやらかしたんだか。
「お姉ちゃん、こんなとこにいたんだ?」
「お姉さま、吉乃が探していました」
さっきのカップルとは別な意味でいちゃついているアイラとフィーは私を見るなりそういった。
「なんだろ。まぁ、そのうち来るでしょ。つーか二人とも休み?」
そう聞いた私に「そうだよ」と元気に答えるアイラと黙って頷いたフィー。
この二人も働きづめだったしたまにはいいんじゃないかな。
「この後どこに行くの?」
「墓場迷宮です」
墓場でデートと来たか。
いや、多分違うな。
「なんかね、変わった魔獣が出るって報告があったの。それで食材にできるかどうか見に行こうと思って」
「なるほど」
あの育成迷宮であれば墓守のフィーは圧倒的な強さを誇るから護衛としちゃ申し分ないわな。
今のアイラが弱いかといわれるとそれはそれで疑問なんだけど。
「怪我せんよーにね」
「はーい」
元気に手を振るアイラと会釈したフィーが立ち去っていく。
その二人と入れ替わるように珍しく荷物を持っていない沙羅が小走りに私の所に駆け寄ってきた。
「優お姉ちゃん、アカリちゃんみませんでしたか?」
「さっきみたよ」
後ろで葛籠がわずかに震えた気がした。
「どっちです?」
詰め寄って聞いてきた沙羅に少したじろぎながらも私は後方を指さした。
「そっち」
「ありがとうございますっ!」
沙羅は葛籠には目もくれずに私が指さした方向に走り去っていった。
「……ほんと何やらかしたんよ」
「わ、私は何もしてないですよ、ほんとですってっ!」
葛籠の中からくぐもったアカリの声がした。
アカリと会話していた私の裾を咲がちょいちょいと引っ張った。
「なによ」
「お客さんが来るのですよ」
咲の声に視線を前に向けるとステファとマリーを後ろに連れたリーシャがこっちに向かってきているのが見えた。
「あ、リーシャ来ちゃった」
「……!?」
ビクンと震えた後ろの葛籠。
私の前にリーシャたちが立ち止まった。
「お姉ちゃん、後ででいいからアカリちゃん見つけたら教えて」
視線が葛籠に止まったとこを見るとこれ気が付いてるな。
そんなリーシャの視線の先、葛籠の裏から月影がすたすたと私のほうに歩いてきた。
「あいよ」
そのまま立ち去っていくリーシャを立ち止まったステファとマリーが見やる。
月影は私の目の前まで来ると土鍋の横に座った。
「ん-、その葛籠……姉さまもしかして」
なにかを言いかけたマリーの唇をステファの人差し指がふさいだ。
「きっと姉さんにはなにか考えがあるんだよ。僕たちは僕たちが出来ることをやろうか、マリー」
「そうだね、ステちゃん」
「姉さん、一つだけいいかい」
ステファが土鍋に紙を入れた。
ククノチの弁当引換券か。
「何か相談かね」
「うん、あの子についてなんだけど」
レオナか。
「多分、ステファの想像通りなんじゃないかな」
「やはりそうか」
この二人の初めの子供は流産後ソータ師匠に預けられたらしい。
そしてあの人の手元にはオルゴノールがあり出自不明のレオナという育て子がいた。
あくまで状況証拠だけどね。
「ありがとう」
「はいよ」
隙あれば甘い空気を駄々洩れにするイージス夫婦は何かに納得したような表情をした。
その後、二人はリーシャの後を追うように立ち去っていった。
「お姉ちゃん、なにか考えがあるのですか」
「うんにゃ、つーか状況が呑み込めてない。マジでアカリちゃんさー」
「私にもわかりませんよっ!」
私と咲の追及に逆切れ気味の葛籠の妹。
そんなアカリの入った葛籠を月影がいつもの表情で見つめている。
その月影がすいっと視線を横の方に動かした。
つられてそちらを見ると路面の上をサイドカーを付けた赤いバイクが走ってきて私たちの前に止まった。
赤いバイクに乗ったメイド服に肘や膝をガードする防具を付けたナオがメットの前部分を引き上げた。
サイドカーに乗ったヤエ、そしてヤエが大事そうに抱えている小さな苗木の前には半透明な幼女の姿をした霊樹のドライアドであるエウが浮いていた。
この苗木はこの一年エウが試していた霊樹の挿し木の一本でこれを介して出現することができるらしい。
「ねーちゃん、呼び出しかかったか?」
「いや?」
ナオたちには呼び出しがあったのか。
てことは怪獣絡みの何かがあったのかな。
「ねーちゃんに言ってねーつーことならまだ大丈夫なんだな」
「そのようでありますな」
「んだな」
ナオの言葉に肯定したエウとヤエ。
「じゃあとでな、ねーちゃん」
再びメットのガードを下げたナオはそのままバイクで走り去っていった。
「……バイクってあったんやね、この世界」
「はい、魔導機なのですよ」
話には聞くミスリルのチェーンソーと同じか。
化石燃料がないから動力源は入れ替えてるんだな。
「あれ創ったのアカリ?」
「私じゃないです。ナオ姉がギルド経由で中古を買ってシャル姉にレストアしてもらってました」
中古が出回るくらいにはあるのか、あれ。
「あれ、すごく高いのですよ。魔石にためたマナで動いているのです」
「そりゃそうだろうね」
バッテリー式のバイクみたいなもんだから長時間の運用はできないじゃないかな。
そんな感じでワイワイやっているとチリンと涼やかな鈴の音色が耳に届いた。
「なにやっとるんよ」
「発見」
今日はみんなによく合う日だこと。
手をつないだ花鈴とカコがあきれた視線で葛籠を見つめる。
花鈴が大きい方の葛籠、カコが小さい方の葛籠をじっと見つめる。
「そこにおるんやろ、でてきーや」
花鈴の声が掛かるや否や、小さい葛籠の蓋ががばっと持ち上がった。
「ばれちゃいました」
葛籠の中に隠れていた月音が悪戯がバレた時の表情で私たちを見つめる。
ふいに立ち上がった月影が月音の葛籠の傍まで移動してから座りこんだ。
ちゃんと守護してたんやね、月影。
「なんや月音やったんか。そっちのおっきな方から気配がした気がしたんやが」
怪訝そうに大きな葛籠を見つめる花鈴の手をカコが引く。
「発見したし進もう、かっちゃん」
「せやな」
そもそもほかのメンツはともかくこの二人は何をしにここに来たんだ?
おっと、そういや一つ忘れてた。
「ちょっとまった、花鈴」
「なんよ?」
「今更で悪いんだけど結構前にナオからカリス宛の伝言預かってたんだわ」
「ほんまに今更やね。恨み節かいな」
まぁ、そう思うよね。
「『オレは』」
一呼吸おいて言葉を続ける。
「『天国はあったっていうカリス様の言葉に救われた』」
花鈴が目を見開いた。
「『あれがオレにとっての救済だった。感謝してる』」
私が伝言を終わると花鈴が目を閉じて頭を下げ小さく鈴が音を立てた。
「さよか」
花鈴の方を向いたカコの鈴も涼やかな音色を立てる。
「いいことあった?」
「あったで」
そういいながら私たちに背を向けた花鈴。
そんな花鈴の手をつかんだカコが小さく振り返りながら咲を見つめた。
「また後で」
「はいなのです」
そういって小さく手を振った双子。
空いている腕で目元をぬぐった花鈴と寄り添うカコが進んでいく方向から吉乃とレオナがものすごい勢いでこちらに走ってきた。
「ここにおったでござるな」
「ぜー、ぜー……や、やっと見つけたっすよ」
『姫、やはり姫が抱えて走られた方がよかったのではございませぬか』
「そ、それはいやっすっ」
息が上がっている吉乃が胸に手を当てて息を整えていく。
「なんかみんなバタバタしてんね。マジでどーしたんよ」
「そ、それがっすね」
目を見開いた吉乃がこぶしを振り上げて大きく叫んだ。
「アカリ姉さんが全裸の少女を連れ込んだっすよっ!」
がばっと開いた大きな葛籠から上半身を乗り出したアカリが絶叫する。
「だから、あれはマジカだって言ってんでしょうにっ! お前ら私の言うこと信じねーじゃんかっ!」
「マジカは人の形してなかったっすよっ!」
「それを吉乃が言うなよっ!」
ハイテンションなまま言葉をぶつけあう吉乃とアカリを他の姉妹たちが困惑した表情で見つめる。
マジカが全裸ねぇ……そりゃ多分あれだな。
『お姉さま』
『なによ』
図ったかのように姉妹通信で割り込んできたシャル。
『妹転換したと思われるマジカがアカリを探して暴走してます』
『『『『…………』』』』
ははっ、やっぱり花鈴を妹転換した時に巻き込んでたか、マジカも。
あの時、時間差で妹転換が逐次発効するようには意識したけどここまでズレるとは思わないんよ。
『一応聞くけどなんでよ』
『おそらくはインプリンティングです。転換直後にアカリが傍にいたのでしょう』
皆の視線を集めたアカリが視線を横にそらした。
「いや、アレ改修したの私ですしメンテがてらですね」
『全裸のマジカを撮影していたアカリをリーシャと沙羅が目撃、アカリが逃走しました』
歯切れの悪いアカリに代わりシャルが端的に事実を告げた。
「アカリちゃん……」
「おねえちゃんさいてー」
心外だといわんがばかりに両手を広げたアカリが皆に釈明する。
「初期点検と健康診断ですよっ! 異常がないかどうかみただけですってっ!」
そういい募るアカリにシャルの言葉が降り注ぐ。
『ならば撮影は不要でしたね、アカリ』
「うぐっ!」
遠くの方で大きな爆発音が響いた。
『あの子が泣ないてますわよ、ママがいないって』
「「「ママっ!?」」」
そう来たか。
『現在、ナオが中心となって抑えていますが時間の問題です。お姉さま』
「まぁ、なんとなくはわかるけどさ、なによ」
『都市内で暴れられると被害が拡大します』
そりゃそうだろうさ。
「せやろね」
『お姉ちゃん』
シャルに代わり割り込んできたリーシャの声。
『花鈴ちゃんにお願いして地下闘技場を外に出してもらったからそこでお願い』
ははっ、やっぱそうなるわけか。
「ステファたちは?」
『先に行ってもらったよ』
「あー、さっきの時にはもう向かってたわけか」
さすがシャルにリーシャ。
手回しの早いことで。
『システィリア領主からロマーニ王に妹の鎮静化を依頼します』
「りょーかい」
そこまでお膳立てされたらいかんわけにはいかんわね。
「アカリ」
「はいっ!?」
私は立ち上がると同時にアカリの手を取ろうとして……咲に手をつかまれた。
「咲ちゃんや」
「はい」
あ、これ多分、説得しても無駄だわ。
あきらめた私はもう片方の手でアカリの手を取ると月音に指示を出す。
「月音、一番近い外との接続わかるかね?」
私がそういうと月音はすすっと葛籠の中に身を沈めた。
それに合わせるかのようにぴょんと跳ねた月影が葛籠を中に姿を消した。
「そこかいっ!」
どおりで小さいにもかかわらず月音が入れていたわけだわ。
近づいていた爆発音が不意に消えた。
リーシャたちが外に誘導したんだな。
「やれやれ、ゆっくりオンミョウジもしちゃいられない」
「しかたないのですよ」
そういや私の生存率を上げるために作った魔導甲冑だったよね、マジカって。
リビングアーマー化した自分の装備と戦う羽目になるとは。
妹への絶対命令もあるけど後の修正が難しいからあんまり使いたくないんだよね。
「しかしマジカが暴走かぁ」
本人が弱いからと妹に追加された装備が妹になって暴走した姉がここにいる。
「結局、私自身は弱いままってことだよね」
「今更じゃないですか」
そうなんだけどさ。
なんというか意図的だったりなし崩しだったりして妹が増えて解決してきちゃっただけなんだよね。
「レベルは上がりませんが妹は増えますってか」
そうぼやいた私の手を咲がキュッと握りしめた。
「いやでしたか」
「うんにゃ」
この先も隙あれば死にかけることになるんだろうけどね。
「とりあえず会いに行こうか」
私は妹たちに向かってこう言った。
「新種の妹に」
「どんだけ妹を増やす気なんですかね、この姉」
そりゃまぁ。
「世界の全てを妹にするその日まで?」
「世界が滅びるわっ!」
幽子に代わり冴えわたるアカリの突っ込み。
『お姉ちゃん、そろそろ外が限界だから急いで』
『ほいよ』
毎度ながら相手がきついんだよなぁ。
「相手はマジカだから多分きついよ」
「はいなのです」
咲ちゃんには残ってほしいんだがなぁ。
いつの間にか火鼠の外套を着こんでるし。
しゃーない。
「準備はいいかね、マイシスター」
確認した私に周囲の妹たちが頷いた。
私の名前はユウ・アンドゥ・シス・ロマーニ。
妹達と異世界で人生を賭けたゲームをやってる。
だからたまに妹が増えたりする。
さぁ、物語をまた始めよう。
「ゲーム、再開だ」
シスタークエスト シスタークエスト レベルは上がりませんが妹は増えます
これにて完結です
お楽しみいただけましたでしょうか。
世界の行く末と優たちの物語は交差はしますが直結しません。
初期に抱えていた物語が終わったこのタイミングで終了となります。
大霊界や都市をでるサニアたちについては機会があればまた別の物語にて。
次、何か書くならもうちょっと緩い物語にしたいかなと思っています。
ノリで流せるものやネタだけで突っ切る作品も試してみたいなと。
機会があればサイドストーリーは追加したいとも思ってます。
お読みいただき本当にありがとうございます。
ご感想や評価等いただければ幸いです。
※誤字脱字訂正については随時行いたいと思います。